メディア

SDGs目標「2.飢餓をゼロに」 その内容と解決に取り組む企業の事例

2021年の新語・流行語大賞にノミネートされるほど、『SDGs』という言葉をよく聞くようになりました。

インターネットはもとより、テレビやラジオあるいはCMなどで毎日のように目するようになると、社会貢献への認知や関心が日に日に増していることを実感しているのではないでしょうか?

ですが、環境問題や貧困、不平等などの問題の解決を世界的な取り組みとして行っているという全体的なイメージは持っていても、個別にどのような課題があってどのように対策をしていくのかはあまりイメージがわかないかもしれません。

企業でも取り組んでいく必要があるといっても、思い付きで始めても長続きしないし、ちゃんと社会問題を解決できる活動でないと意味がなくなってしまいます。

具体的に、どのような問題に対して対策が必要なのかを知ることができて、実際に企業が取り組んでいる事例を知ることができれば、あなたがSDGsやCSR活動を始めるときに活動しやすくなるでしょう。

今回はSDGsで掲げられた17の目標の中の2番目「2.飢餓をゼロに」についての内容と企業が取り組んでいる事例をご紹介いたします。

目次

SDGs 「2.飢餓をゼロに」とは?

1番目の目標「1.貧困をなくそう」とも密接にかかわってる「2.飢餓をゼロに」。

飢餓とは?

食べるものが食べられずに、毎晩空腹を抱えたまま眠りについている人が世界中に8億人以上います。

つまり、9人に1人が飢餓に苦しんでいるという事です。

8億人以上の飢餓に苦しむ人をなくそう(ゼロにする)とするのが「2.飢餓をゼロに」という目標です。

そもそも”飢餓”とは、国際連合世界食糧計画(WFP)は以下のように説明しています。

飢餓とは、身長に対して妥当とされる最低限の体重を維持し、軽度の活動を行うのに必要なエネルギー(カロリー数)を摂取できていない状態を指します。

必要なカロリー数は、年齢や性別、体の大きさ、活動量等によって変わります。

http://119.245.211.13/kyokai/hunger.html

飢餓状態では体の免疫力が低下してしまします。

病気と闘う力が弱くなってしまうので、特に子どもなどは一般的な病気で命を落としてしまうことも多くなってしまいます。

これだけ文明が発達した現代でも、なぜ飢餓がおきてしまう、あるいは、なくなっていかないのでしょうか?

慢性的飢餓

農業などを行うための土地や水などのインフラが整っていないことや、作物の種子を買うための資金がないために自給自足ができない状態です。

食料を作れたとしても、貯蔵すること輸送することができない、売ることができないので、農業を続けることができなくなってしまいます。

そのため、貧困や飢餓から抜け出出せない状態が続き、子供には教育を受けさせることができないため、負の連鎖が続いてしまいます。

自然災害

予想できず誰にも防ぐことができない自然災害。

地震や津波、洪水、干ばつなどが起きると、農作物の被害を受けるだけでなく、家などの財産や、仕事など生活基盤を失ってしまいます。

日本でも自然災害後に復旧することは簡単なことではないのは容易に想像可能です。

インフラが整っていない国や地域で自然災害が起こると、復旧することができず貧困に陥ってしまうことがあります。

紛争

紛争が起きてしまうと、命を守るためには難民キャンプなどへ避難せざるを得ません。

これまで住んでいた家や大切な農地などすべてを捨てていかなくてはならず、なかなか帰ることができません。

もしその場に残ったとしても、大変危険なので農作業はおろか、食糧の確保もとても困難になってしまいます。

食料需要の増加

上記のような理由で「供給」することが十分にできていない中でも、「需要」が増加している現状があります。

・「世界人口の増加」
・「畜産物需要の増加」
・「バイオ燃料向けの農産物の需要増加」
などの理由があげられます。

「世界人口の増加」は文字通り、人口が増えたために必要とする食料が増えるということです。

2021年の世界人口は78億7500万人に対し、国連の発表によれば、2030年までに世界の人口は85億人に達し、2050年には97億人に増加するものと予測されています。

「畜産物需要の増加」は、中国やインドなどの発展によって、人々は所得が向上しました。

その結果、肉の需要が増えています。

畜産物の生産には多くの穀物が必要で、牛肉1kg生産するのに11kgの飼料となる穀物が必要です。

同様に、バイオ燃料生産のために穀物需要が増加しています。

近年の地球温暖化対策や原油の高騰、エネルギー安全保障への意識の高まりなどから、生産が拡大しています。

日本での飢餓

日本には相対的貧困といわれる状態にある人たちがいます。

可処分所得が世帯1人あたり127円未満の人(2018年調査より)で、「飢餓」と言われてイメージする、住むところもなく、着るものもボロボロのような感じとは違って、一見すると苦しい生活を送っている人とは気づかない人がほとんどです。

17歳以下の子どもの貧困率は13.5%で、ひとり親世帯でみると48.1%と約半数が貧困状態であることが示されています。

中には、スマホなどの持ち物や服装はほかの子どもと変わらず、ただ食べ物が十分に食べられず不足しているというケースも多いようです。

必要な分を食べられないこと自体問題ですが、そのことから栄養失調になったり病気にかかりやすい・怪我しやすいなどの問題につながりってしまいます。

飢餓をゼロにするために必要なもう一つの問題

食料が足りずに食べられない人がいる一方で、食べられるものが食べられずに捨てられてしまう食品ロスの問題があります。

世界中で食品ロスが約13億トン、日本でも570万トン発生しているといわれています。

もし仮に世界中の食品ロスが、食事を必要な人に届けられることが出きれば、今後人口増加によって必要になる食料が賄えるとも言われています。

食品ロスが多く出ている国々で取組んでいる解決すべき問題です。

詳しい内容はこちらにも書いてあるので、併せてご覧ください。

どんな活動が必要なのか?

全ての人が栄養のある食事がとれるように食料支援することと同時に、食料を生産できるインフラ整備が必要です。

小規模の食料生産者の生産性と収入を倍にするために、農業以外の仕事に就くチャンスを得られる仕組みづくりがも必要になります。

自然災害などで飢餓状態になっても、すぐに回復できる環境を作っていくことも飢餓をゼロにするために求められる活動です。

SDGs目標「2.飢餓をゼロに」を達成するためのターゲットは以下のようになっています。

2.12030年までに、飢餓を撲滅し、全ての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。
2.25歳未満の子供の発育阻害や消耗性疾患について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養不良を解消し、若年女子、妊婦・授乳婦及び高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。
2.32030年までに、土地、その他の生産資源や、投入財、知識、金融サービス、市場及び高付加価値化や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族農家、牧畜民及び漁業者をはじめとする小規模食料生産者の農業生産性及び所得を倍増させる。
2.42030年までに、生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。
2.52020年までに、国、地域及び国際レベルで適正に管理及び多様化された種子・植物バンクなども通じて、種子、栽培植物、飼育・家畜化された動物及びこれらの近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づき、遺伝資源及びこれに関連する伝統的な知識へのアクセス及びその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を促進する。
2.a開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産能力向上のために、国際協力の強化などを通じて、農村インフラ、農業研究・普及サービス、技術開発及び植物・家畜のジーン・バンクへの投資の拡大を図る。
2.bドーハ開発ラウンドのマンデートに従い、全ての農産物輸出補助金及び同等の効果を持つ全ての輸出措置の同時撤廃などを通じて、世界の市場における貿易制限や歪みを是正及び防止する。
2.c食料価格の極端な変動に歯止めをかけるため、食料市場及びデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食料備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にする。
目標「2.飢餓をゼロに」 ターゲット

個人でも企業でも支援団体に寄付することが取り組みとして多く見られます。

また、子ども食堂や炊き出しなどを行って直接支援していることもよく見るのではないでしょうか?

次は、そのような活動以外で飢餓に対しての支援や食品ロス削減をしている企業をご紹介いたします。

企業の取り組み事例

バリュードライバーズ株式会社

売りたい人と買いたい人をつなぐ『社会課題解決型』の新しいフードシェアリングサービス「tabeloop(たべるーぷ)」を運営している会社です。

・包装が汚れている食品
・賞味期限の問題で食品スーパーなどの店頭に並ばない食品
・味は問題ないが形が不揃い、傷がついているなどの理由で市場に流通されない食品
など味は問題なくても形が未利用魚、ちょっと訳ありな加工食品などを提供し、買いたい人はお得に買える仕組みです。

ここで販売した売上の一部を恵まれない子どもたちに寄付しています。

また、サービスでこれまで、廃棄されていた食品を販売することで食品ロスの削減に貢献しています。

これは、「12.つくる責任つかう責任」のターゲット12.3「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる」にも貢献しています。

食品ロス削減に貢献できる通販サイト・アプリをこちらで紹介しています。併せてご覧ください。

株式会社昆虫食のentomo

日本では「イナゴの佃煮」など、世界では伝統食として昆虫が食べられきました。

高タンパク質で栄養価が豊富であり、漢方として使用されてきた歴史があります。

そんな食用昆虫の輸入、製造、販売を手がける株式会社昆虫食のentomo。

「昆虫食は古代から来た未来食」というキャッチフレーズを掲げて、昆虫由来の製品とレシピの普及と、昆虫食文化が再び広く根付くことを目標にしています。

「2.飢餓をゼロに」に対しての活動として期待されることは様々です。

昆虫は水もほとんど不要で、少ない飼料(牛の約1/4)で育ちます。

昆虫の飼料と人間の食糧はバッティングしにくく、食料廃棄物を飼料にすることができるので、食料ロスに貢献することもできます。

少ない土地で養殖可能で、昆虫を原材料にした新規産業の創出と発展に寄与することも期待できます。

近年の食物連鎖(肉、野菜、穀物、飼料、肥料)から排除されていた昆虫を食物連鎖に戻すことで、飢餓ゼロや食品ロスひいては事業を創出し雇用を生み出すことに挑戦している企業です。

デコボコベース株式会社

放課後等デイサービス事業や就労移行支援事業、自立訓練(生活訓練)事業など、7つの自社サービスブランドを展開しているデコボコベース株式会社。

デコボコベースの施設利用者が農業関係への就職者を排出しています。(12名の実績)

日本でも広がり始めている「ソーシャルファーム」によって、今後も農業労働力不足の解消と、食料を安定的に確保して食料自給率を上げることに貢献していける可能性があります。

食料を「寄付する」、「食品ロスを減らす」などではなく、「食料を作る人を増やす」という形で飢餓ゼロに貢献していくことができる事例です。

ソーシャルファームとは?

自律的な経済活動を行いながら、就労に困難を抱える方が、必要なサポートを受け、他の従業員と共に働いている社会的企業のことです。

条例において、ソーシャルファームは、以下の事項を満たす社会的企業と規定しています。

①事業からの収入を主たる財源として運営していること。
②就労に困難を抱える方を相当数雇用していること。
③職場において、就労に困難を抱える方が他の従業員と共に働いていること。

※令和2年6月17日に「東京都ソーシャルファームの認証及び支援に関する指針」を東京都が公表しました。

https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/social-firm.html

最後に

いかがでしょうか?

今回紹介した企業はどれも、自社の事業自体が社会貢献になっています。

あなたの会社の事業が社会貢献につなげられるヒントになったのではないでしょうか?

私たちLife Crayon Styleは企業が社会貢献活動を行うCSR活動を取り込んだマーケティングを提供しています。

今やっている事業がどうやったら社会貢献につなげられるのか?どんなことができるのか知りたい!など、ありましたら是非お聞かせください。

無料相談受け付けております。