2024.12.20 起業ガイド
美容系で起業したい人におすすめの美容ビジネス6選!必要な資格や資金も解説
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起業を考える女性に人気の業界といえば美容系ですが、具体的にどのような美容ビジネスがあるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、女性起業家に人気の美容ビジネスを6つ紹介しています。
起業に必要な資格や資金も解説しているため、美容ビジネスで起業したい方はぜひ参考にしてください。
美容系で起業したい人におすすめの美容ビジネス6選
美容系での起業を考えている方におすすめの美容ビジネスは、次の6つです。
- 美容師
- ネイリスト
- アイリスト
- エステティシャン
- セラピスト
- ビューティーアドバイザー
上記の中から、自分のスキルや経験を活かせるものを選ぶことで、成功の可能性が高まるでしょう。
それぞれ、仕事の内容や必要な資格を詳しく解説します。
美容師
美容師は、ヘアスタイルを美しく仕上げる仕事で、美容ビジネスの定番です。
主に、ヘアカット・カラーリング・パーマ・スタイリングなどの施術を行います。
美容師として働くためには、国家資格(美容師免許)が必要です。
しかし、資格を取得すればすぐに起業できるわけではありません。
一般的には、美容院で勤務して経験を積み、技術を磨いておくことが推奨されます。
近年は美容院の数が非常に多く、競争も激しいため、集客戦略をしっかり立て、事前に顧客を確保してから起業すると良いでしょう。
ネイリスト
ネイリストとは、爪の手入れやネイルアートなどを行い、爪を美しく見せる仕事です。
他の美容ビジネスと比較して必要な器具が少ないため、自宅をサロンにする人も多い傾向にあります。
ネイルアートは流行の移り変わりが早い上に、ターゲットとなる年齢層が若めなこともあり、常にトレンドを押さえておくことが重要です。
希望するデザインの画像を持参するお客様もいるため、要望に応えられる高い技術力も求められます。
ネイリストは、特別な資格がなくても起業できますが、次のような資格を持っていないと集客は難しいでしょう。
- JNECネイリスト技能検定(3~1級)
- JNAジェルネイル技能検定(初級~上級)
- ネイルスペシャリスト技能検定
- ネイルサロン衛生管理士
ネイリストの資格は比較的ハードルが低く、通信講座で学ぶことも可能です。
信頼性と集客力を高めるためにも、JNECネイリスト技能検定やJNAジェルネイル技能検定は、基本的にすべての級を取得しておくと良いでしょう。
アイリスト
アイリストとは、まつ毛パーマやマツエク(まつ毛エクステ)など、目元を美しく見せる施術を行う仕事で、アイデザイナーやアイスタイリストと呼ばれることもあります。
お客様の目元に触れ、細かい作業を長時間行うため、高い技術力と集中力が欠かせません。
アイリストとして施術を行うためには、国家資格(美容師免許)が必要です。
また、まつ毛ケアに関する次のような資格も取得しておいたほうが良いでしょう。
- アイリスト技能検定試験(JEA)
- アイデザイナー技能検定試験(JECA)
- プロアイリスト検定(NEA)
上記の資格を取得した上でサロンに勤務し、実際の経験を積んで技術を磨いてから起業することをおすすめします。
エステティシャン
エステティシャンとは、顔や体に関する悩みを美容やリラクゼーションの観点からケアする仕事です。
施術内容はフェイシャル・ボディケア・脱毛など多岐にわたり、目的や技術によって専門分野が分かれます。
施術には、ハンドテクニックだけでなく専用マシンを使用することもあり、ハンド技術が未熟でも起業しやすい業種です。
ただし、エステで使用するマシンは高額な上に業界の競争も激しく、成功するためには競合他社との差別化を図る必要があります。
エステティシャンとして起業するために、特別な資格は必要ありません。
しかし、AEA認定エステティシャンやAJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーなどの民間資格を取得することで、お客様からの信頼性が高まります。
セラピスト
セラピストとは、お客様の体や心の不調に働きかけて整える仕事で、主にリラクゼーション系と医療系に分かれています。
リラクゼーション系では、アロマセラピー・リフレクソロジー・ボディトリートメントなどが行われ、お客様に癒しやリラックスを提供することが主な目的です。
特別な資格は必要ありませんが、民間資格を取得することで技術力の証明になり、お客様からの信頼を高めることができます。
医療系は、リハビリテーションや治療を目的とした施術で、あん摩マッサージ師・はり師などの国家資格が必要です。
セラピスト業界は、医療系に限らず広告や施術の表現に法的規制があるため、事前に必要な資格や規制を確認して慎重に準備しましょう。
ビューティーアドバイザー
ビューティーアドバイザーとは、お客様の悩みを聞き、適切な化粧品やメイクを提案する仕事です。
以前は化粧品メーカーの美容部員として店舗で働くケースが一般的でしたが、近年ではZoomなどのオンラインツールを利用して相談を受けることも増えてきました。
オンラインで活動する場合、店舗を構える必要がないため、初期費用を抑えて起業できます。
ビューティーアドバイザーとして起業するために、特別な資格は必須ではありません。
しかし、JMAメイクアップ技術検定やスキンケアアドバイザーなどの資格を取得しておくと、お客様からの信頼性が高まります。
美容ビジネスで起業する際に行うこと
美容ビジネスで起業する際に行うことは、次のとおりです。
- どの職種で起業するか決める
- ターゲット層を明確にする
- 同業他社をリサーチする
- 店舗の場所を決める
- 経営の知識を身に付ける
- 起業に必要な資金を確保する
- SNSでも集客をする
これらをしっかりと計画・実行すれば、競争が激しい美容業界でも成功を収められるでしょう。
美容ビジネスで起業する際に行うことを、詳しく解説します。
どの職種で起業するかを決める
美容ビジネスに参入する際は、まずどの職種で起業するのかを決めましょう。
美容業界でお客様の信頼を得るためには、技術力や経験が欠かせません。
自分のスキルや経験を最大限に活かせる職種を選ぶことが、成功への近道です。
自分の得意分野を活かせる職種であれば、同業他社との差別化もしやすく、リピーターを獲得しやすいでしょう。
ターゲット層を明確にする
参入する職種が決まったら、次はターゲット層を明確にしましょう。
ターゲット層を決める際は、年齢・性別・年収・職業・家族構成など、属性を細かく決めることが大切です。
仮にネイリストとして起業する場合でも、ターゲット層が20代前半なのか30代以上なのかによって、内装・施術メニュー・料金設定・立地・集客方法などは異なります。
ターゲット層を絞るほどコンセプトが定まった店舗になるため、どのようなお客様に来店してほしいのか、じっくりと考えましょう。
同業他社をリサーチする
職種とターゲット層が決まったら、次は同業他社のリサーチを行います。
リサーチでは、単に他店を見るだけでなく、自社と同規模でターゲット層や内装のイメージが似ている店舗を優先的にチェックしましょう。
とくにチェックすべき点は、店舗のメニュー構成や料金設定、クーポンや割引サービスの有無、リピーター獲得のための施策などです。
これらの要素を分析することで、競合店舗の強みや人気の理由を把握でき、自社の差別化戦略に活かせます。
店舗のコンセプト・強みを決める
自分で決めたターゲット層と、同業他社のリサーチ結果をもとに、自分の店舗のコンセプトと強みを決めましょう。
コンセプトと強みを明確化することで、経営方針やサービス内容、内装デザインなどが自然と定まります。
これらは店舗に独自性を出すために重要な要素のため、じっくりと考えることが大切です。
リサーチの際に他社で「ここが足りない」と感じた部分を、自分の店舗に反映させることで、競合他社と差別化できます。
たとえば、他社では提供されていないサービスや、お客様のニーズに寄り添ったメニューの追加などを検討すると良いでしょう。
コンセプトが明確であれば、ブランドイメージや宣伝方法、接客スタイルにも一貫性が生まれます。
結果としてお客様の信頼を得やすくなり、居心地の良い店舗になるため、自然とリピーターが増えていくでしょう。
店舗の場所を決める
店舗のコンセプトと強みが決まったら、次は店舗の場所を決めましょう。
集客面を考えると駅近が最適だと思われがちですが、最適なエリアはターゲット層によって異なります。
たとえば、若年層をターゲットにしている場合は、学生が集まりやすい街や大学周辺がおすすめです。
一方、高単価なメニューが中心の場合は、高級住宅街などが良い立地となるでしょう。
競合他社のリサーチ結果も参考にしながら、ターゲット層に合ったエリアを選定することが重要です。
経営の知識を身に付ける
店舗の場所が決まったら、経営の知識を身に付けることも大切です。
どれだけ技術力が高く、店舗のコンセプトや立地が良くても、経営の知識がなければ起業は成功しません。
税務署や保健所への届け出、売上管理や確定申告、スタッフ育成など、さまざまな経営知識を身に付けてから起業しましょう。
サロン経営の場合は、営業許可や国家資格の有無など、法的要件の確認も欠かせません。
経営の知識を効率よく身に付けたい方には、独立支援を行っているサロンで学ぶか、経営コンサルタントに相談する方法がおすすめです。
起業に必要な資金を確保する
美容ビジネスで起業するためには、必要資金の確保が必要不可欠です。
職種によって必要な資金は異なりますが、一般的には次の費用がかかります。
- 物件取得費用
- 内装・外装工事費用
- 設備や備品の費用
- 広告宣伝費
- システム導入費用
- スタッフ教育費
- 人件費
- 最低半年分の運転資金
店舗の規模や職種にもよりますが、美容ビジネスでは起業資金として100万円以上が必要となるケースが一般的です。
自分が参入する職種で必要な金額を調べ、資金を確保してから起業しましょう。
職種ごとの起業資金の目安は、次のとおりです。
- 美容師:1,000~2,000万円ほど
- ネイリスト:店舗型は200万円ほど、自宅型は30万円ほど
- アイリスト:200~300万円ほど
- エステティシャン:店舗型は300~600万円ほど、自宅型は30~70万円ほど
- セラピスト:店舗型は250~500万円ほど、自宅型は30~70万円ほど
- ビューティーアドバイザー:自宅型は数万円程度
資金が不足している場合は、融資や助成金などの活用も検討すると良いでしょう。
お金がない場合の資金調達方法について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
>>起業したいけれどお金がない場合の資金調達方法!0円から始められるビジネスも紹介
SNSでも集客をする
美容ビジネスで起業する際は、SNSを活用した積極的な集客が成功の鍵となります。
起業直後は知名度が低く、集客に苦戦することが多いため、SNSでの宣伝を通じて店舗やサービスを効果的にアピールしましょう。
SNSは基本的に無料で利用でき、広告費を抑えたい起業初期の段階ではとくに心強いツールです。
SNSを活用することで、コストをかけずに幅広いターゲットにアプローチできます。
美容ジャンルはビジュアル重視の傾向が強いため、画像や動画を多用できるInstagramとの相性は抜群です。
美しい施術写真やメイクのビフォーアフター動画を発信することで、ユーザーが興味を持ち、フォロワー数の増加や店舗の認知度向上に繋がるでしょう。
SNSは単なる宣伝の手段ではなく、コミュニケーションを通じて見込み客との信頼を築く場でもあります。
コメントへの返信やメッセージでの問い合わせ対応を丁寧に行えば、親しみやすいイメージがつき、来店や予約の促進に繋がるでしょう。
美容ビジネスでの起業に関するよくある質問
美容ビジネスでの起業に関する、次の疑問への回答をまとめました。
- 専門知識なしでも美容ビジネスで起業できますか?
- 美容ビジネスの廃業率はどれくらいですか?
- 美容ビジネスで起業する女性の年齢はどれくらいですか?
これらの疑問が自身の悩みに当てはまる場合は、ぜひ参考にしてください。
専門知識なしでも美容ビジネスで起業できますか?
資格が不要な美容ビジネスもありますが、専門知識がまったくない状態での起業が成功する可能性は極めて低いでしょう。
大半の美容起業家は資格を取得してから起業しており、資格があるとお客様からの信頼も得やすいため、資格取得後の起業をおすすめします。
もし、専門知識なしですぐに起業したい場合は、経営知識をしっかりと身に付け、美容に精通した経験豊富な人材を雇うと良いでしょう。
美容ビジネスの廃業率はどれくらいですか?
美容ビジネスで起業後、1年以内の廃業率は6〜7割といわれていますが、明確な統計データはありません。
しかし、初期費用や固定費がかかる上にライバルも多い業界のため、他業種と比較して廃業率が高いと予測されます。
美容ビジネスでの廃業を防ぐためには、十分な資金を準備し、徹底的な競合分析を行った上で、自社の強みを明確に打ち出すことが重要です。
美容ビジネスで起業する女性の年齢はどれくらいですか?
美容ビジネスに関する女性起業家の年齢層については、明確な統計データはありません。
しかし、日本政策金融公庫が2022年に発表した「女性による新規開業の特徴」によると、女性起業家の年齢層で最も多いのは40代であり、次いで30代が多いという結果が出ています。
技術やスキルを磨き、起業資金を蓄えられる年齢が30代から40代であるため、このような傾向が見られるのでしょう。
美容ビジネスで起業するなら準備を入念にしよう
美容ビジネスは、初期費用や固定費がかかる上に競争も激しい業界のため、参入する際は事前準備を入念に行うことが重要です。
ターゲット層を絞ったら、同業他社のリサーチを徹底的に行い、自社ならではの強みを明確に打ち出しましょう。
L.C.S.は、起業を目指す方々をサポートする経営コンサルティング会社です。
起業支援に加え資金調達や助成金のサポートも行っているため、美容ジャンルでの起業を考えている方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。
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美容ビジネスでの起業はハードルが高いと思った方には、こちらの記事もおすすめです。
>>起業をしたい女性におすすめの職種と選ぶ際のポイントとは?失敗しない仕事の選び方と起業の方法を解説