2026.08.05 起業ガイド
ダーツバー開業の始め方|必要な許可・深夜届出・設備費用と常連が集まる集客・運営ガイド
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「自分のお店を持ち、ダーツを楽しみながらファンが集まるダーツバーを開業したい」
「ダーツバーの立ち上げに必要な営業許可や風営法のルール、マシンの導入コストを知りたい」とお考えではありませんか?
ダーツバーは、アルコールやフードの提供による飲食収益に加えて、ダーツマシンのプレイ料金収益が得られる魅力的なアミューズメント飲食業態です。
ゲームを通じてお客様同士やスタッフとのコミュニケーションが生まれやすく、リピーター(常連客)が定着しやすいという大きな強みを持っています。
しかし一方で、「警察署への深夜酒類提供届出と風営法(10%ルール)のコンプライアンス」「ダーツマシン特有の設置空間(天井高・距離)の確保」「近隣・下階への振動・騒音トラブル」「ダーツマシン導入の契約方式選び」といった実務的なポイントを正しく把握しておかなければ、開業後のトラブルや赤字を招いてしまいます。
この記事では、ダーツバー開業に必要な営業許可と法律ルール、開業資金と物件選びの基準、ダーツマシン(DARTSLIVE・PHOENIX等)の導入方式比較、客単価を高める収益設計、常連を増やすイベント集客、そして開業後90日間のロードマップを徹底解説します。
1. ダーツバー開業に必要な「営業許可」と「法律上のルール」
ダーツバーを深夜(午前0時以降)まで営業する場合、保健所と警察署への手続きが必須となります。
| 必要な許可・届出 | 提出先 | 手続きの概要と注意点 |
|---|---|---|
| 飲食店営業許可 | 管轄保健所 | 調理場設備、手洗いシンク、二槽シンク等の施設基準を満たす必要があります。食品衛生責任者の選任も必須です。 |
| 深夜酒類提供飲食店営業開始届 | 管轄警察署 (生活安全課) |
午前0時以降にお酒をメインで提供する場合、営業開始の10日前までに提出。都市計画法による地域制限(住宅街では届出不可等)があります。 |
| 風営法の適用ルール (客室面積の10%規制) |
管轄警察署 | ダーツマシンなどのデジタル遊技機を設置する場合、客床面積に対する遊技設備の設置面積割合を10%以下に収めることで、風営法の「ゲームセンター扱い(風俗営業)」を回避し、深夜酒類提供飲食店として深夜営業が可能になります。 |
客床面積が50平方メートルの店舗の場合、ダーツマシン本体およびプレイエリア(スローライン周辺)の占有面積の合計を5平方メートル以下に抑える必要があります。
マシン台数を増やしすぎて10%を超えると風俗営業(5号営業等)の該当となり、原則として深夜0時以降の営業ができなくなるため注意が必要です。
2. ダーツバーの「開業資金」と「設備費用」の相場
物件の形態(居抜き vs スケルトン)や導入するマシン台数によって初期費用は変動します。
- 居抜き物件(バー・飲食店跡地):400万 〜 700万円
厨房設備やカウンター、空調が残っている物件を活用。内装改修とダーツ設置エリアの施工、看板設置、マシン保証金に費用を充てる。 - スケルトン物件:800万 〜 1,500万円以上
内装・防音工事、給排水・電気工事をゼロから行う。レイアウトの自由度が高い反面、初期施工費が膨らみやすい。 - 運転資金の確保:150万 〜 300万円
オープン後3〜6ヶ月間の家賃、人件費、マシンレンタル料、仕入れ代金、光熱費を賄う手元キャッシュ。
3. ダーツマシン(DARTSLIVE・PHOENIX等)の導入方式比較
主要なオンラインダーツマシン(DARTSLIVEやPHOENIX)の導入には、主に3つの契約方式があります。
| 契約・導入方式 | 月額コスト・条件 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| ① 固定レンタル契約 | 月額:3万 〜 6万円/台 (通信費・メンテナンス費別途) |
プレイ料金(コインイン売上)がすべて自店舗の収入になる。稼働率が高い店舗向け。 |
| ② インカムシェア契約 (売上分配方式) |
初期保証金 + 売上の分配 (店舗50%:代理店50%等) |
毎月の固定レンタル料が発生しないため赤字リスクが低い。稼働率が読めないオープン初期向け。 |
| ③ 中古マシンの購入 | 本体購入費:20万 〜 80万円/台 | 月額固定費を抑えられるが、最新オンラインネットワークに対応できない場合があり、故障時の修理費が自己負担となる。 |
4. 失敗しない「物件選び」と「レイアウト設計」の条件
ダーツバーの物件探しでは、通常の飲食店とは異なる特有の物理的基準を満たす必要があります。
- 天井高(2.4m以上の確保): ダーツマシン本体の高さ(約2.1〜2.4m)があるため、天井が低い物件や下がり天井、梁(はり)の位置に注意する。
- スローラインからボードまでの直線距離(約3.5〜4m): ブル(中心)の真下からスローラインまでの距離2.44mに加え、プレイヤーが構えるスペース(約1m以上)と背面通路を確保する。
- 下階への「騒音・振動対策」: ダーツがボードに刺さる衝撃音やプレイヤーの足音が下階店舗・住居へ響きやすいため、防音マットの敷設や2階以上物件の床構造を確認する。
5. 客単価を高め利益を出す「メニューと常連化(集客)施策」
ダーツ代(1ゲーム100〜200円等)だけで利益を出すのは難しいため、飲食(ドリンク・フード)の売上を最大化する設計が不可欠です。
① 飲食メニューと客単価の最適化
- 投げながら飲めるワンハンドドリンクの充実: クラフトビール、ハイボール、カクテル、ショット系ドリンクなど高粗利なアルコールを中心に構成(客単価目標:2,500〜4,000円)。
- 片手で食べられるフードメニュー: フライドポテト、ピザ、ナッツ、唐揚げなど、ダーツの合間に手が汚れずにつまめるメニューを準備。
② 常連客(コミュニティ)を育てるイベント施策
・ハウスリーグ・店舗対抗戦への参入: 地域やマシンメーカーのリーグ戦にチームとして参加し、毎週確定した来店需要を作る。
・初心者向け無料レクチャー・プロ招致: ダーツプロや上手なスタッフによる投げ方指導イベントを行い、初心者・女性客の心理的ハードルを下げる。
6. ダーツバー開業の「最初の90日」ロードマップ
物件契約から内装施工、許可申請、オープンまでの実践スケジュールです。
- 【第1〜30日:コンセプト決定と物件探し・警察署事前相談】
ターゲット(初心者中心か、ガチ層中心か)を決定。天井高と距離を満たす物件を探す。警察署(生活安全課)へ届出要件と10%ルールの図面確認に行く。 - 【第31〜60日:物件契約・内装工事とマシン代理店契約】
物件を契約し、防音・防振工事と内装施工を開始。ダーツマシン代理店と契約を結び、機器の搬入日程を確定させる。保健所へ飲食店営業許可を申請。 - 【第61〜90日:深夜酒類届出・スタッフ研修とプレオープン】
保健所の許可を取得後、警察署へ深夜酒類届出を提出。オペレーション確認のプレオープン(関係者・試投会)を実施し、本オープンを迎える。
まとめ:ダーツと飲食が融合した「居心地の良い空間」を作ろう
ダーツバー開業で成功するための本質は、単にダーツマシンを置くことではなく、「保健所・警察署(風営法10%ルール)のコンプライアンスを徹底すること」「マシン設置に必要な天井高と空間スペースを確保すること」「大会やイベントを通じてプレイヤー同士が繋がる温かいコミュニティを作ること」にあります。
最初から大型店を作る必要はありません。
まずは今週、どのようなコンセプトの店舗にしたいかをノートに整理し、管轄の警察署へ深夜届出や遊技設備に関する事前相談に行くことから、確実な第一歩を踏み出してみましょう。

