2026.09.29 起業ガイド
古本屋を始めるには|許可・仕入れ・開業の手順
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「本が好きで、いつか古本屋を開きたい。でも、許可は必要なのか、何から始めればいいのか分からない」。そんな思いを抱えていませんか。
古本屋は、少ない資金からでも始められ、好きな本を通じて人とつながれる魅力的な事業です。ただ、古物営業法のルール、仕入れの仕組み、利益の出し方を知らずに始めると、在庫を抱えて苦しくなりがちです。
この記事では、古本屋の形、必要な許可、仕入れ先、販売方法、ルール、利益の試算、資金、集客、失敗しやすい点、始め方を順に解説します。
読み終えるころには、自分に合う始め方と、最初にやるべきことが明確になります。無理のない一歩で、好きな本を仕事にする道が見えてきます。
古本屋の形は4つ|自分に合うスタイルを選ぶ
古本屋の始め方は、1つではありません。主に4つの形があります。
1つ目は、実店舗の古書店です。棚を見て選ぶ楽しさがあり、常連客もつきやすい形です。一方で、家賃、内装、在庫の陳列など、初期費用と固定費がかかります。
2つ目は、ネット販売中心の無店舗型です。自宅や倉庫を拠点に、フリマアプリ、ネットモール、自社サイトなどで販売します。初期費用を抑えやすく、副業から始めやすい形です。
3つ目は、イベント出店や、間借り、シェア書店です。棚1つから始められる仕組みや、イベントでの販売があります。小さく試したい人に向いています。
4つ目は、専門分野に絞った古書店です。美術書、絵本、漫画、学術書、地域の資料などに特化します。目利きが、強みになります。
最初から店舗を構えず、ネットや、イベントで、小さく始めて、反応を見る方法が、リスクを抑えられます。
古物商許可は必要?古本ならではの考え方
古本屋で、最初に確認すべきなのが古物商許可です。
古物営業法では、古物を、売買するために仕入れて、営業として行う場合、原則として、都道府県公安委員会の許可が必要です。古本は、この「古物」に当たります(書籍は、古物の区分の1つです。区分の名称は要確認)。窓口は、営業所を管轄する警察署です。
ここで、ポイントは、「営利目的で、繰り返し仕入れて売る」かどうかです。自分の蔵書を、処分するだけなら、原則として許可は不要とされています。しかし、他人から買い取ったり、市場や、他店で仕入れて売ったりするなら、許可が必要になる可能性が高くなります。
新刊書店は、古物営業法の対象外ですが、新刊の仕入れは、取次会社や、出版社との取引条件の問題になります。古本屋は、新刊書店に比べて、始めやすいと言われます。
判断が難しい場合は、管轄の警察署で、必ず確認してください。許可の種類や、違いについては、「質屋 古物商 違い」の記事でも解説しています。
古物商許可の取り方と、営業のルール
許可を取る場合の、大まかな流れを整理します(詳細は要確認)。
まず、営業所を決めます。自宅を営業所にする場合、賃貸物件なら、貸主の承諾が必要なことがあります。無店舗型でも、営業所の届出は必要です。
次に、警察署に、申請書類を提出します。個人と法人で、必要書類が違います。手数料がかかり、審査には、一定の期間がかかります。欠格事由に当たる場合は、許可を受けられません。
許可を受けた後は、次のルールを守る必要があります。
・買取のときの、本人確認:身分証明書などで、相手を確認します。書籍は、取引金額が小さくても、確認が必要とされる場合があります(免除の条件は、品目ごとに異なるため要確認)。
・帳簿(台帳)の記載と保存:取引の内容を、記録します。
・標識の掲示:営業所に、標識を掲げます。
・ネット販売では、ホームページ上の、許可番号などの表示(要確認)。
盗品の流通を防ぐための決まりです。軽く考えず、最初から、仕組みを整えましょう。
仕入れ先|買取・市場・せどり・寄贈
古本屋の成否は、仕入れで決まります。主な仕入れ先は、次のとおりです。
1つ目は、お客様からの買取です。店頭、出張、宅配の買取があります。本人確認と、帳簿の記載が必要です。信頼を得て、良い本が集まる仕組みを作れれば、強みになります。
2つ目は、古書市場(せり)です。古書組合などが開く市場で、まとめて仕入れます。参加には、組合への加入など、条件があります(地域ごとに異なるため要確認)。
3つ目は、他の古本屋や、リサイクルショップ、フリマでの仕入れ(せどり)です。手軽ですが、競合も多く、相場の知識が必要です。
4つ目は、企業や、図書館、団体などからの、放出品や寄贈です。ただし、状態や、権利の確認が必要です。
仕入れで大切なのは、「売れる本を、適正な価格で仕入れる」ことです。ジャンルを絞ると、相場の判断がしやすくなります。売れない本を、大量に仕入れると、在庫と保管費の負担が増えます。
販売方法と、売れる本の見極め方
販売の方法は、店舗、ネット、イベントなど、さまざまです。
ネット販売では、フリマアプリ、ネットモール、自社サイトが主な場です。手数料がかかるため、手数料と送料を引いて、利益が残るかを、必ず計算します。本は、ISBNなどの情報で、相場を調べやすい商品です。
店舗販売では、棚づくりが、店の個性になります。ジャンルの並べ方、選書、ポップ、イベントなどで、来店の理由を作ります。
売れる本の見極めには、いくつかの視点があります。
・状態:汚れ、折れ、書き込み、日焼け、帯の有無など。
・需要:絶版本、専門書、初版、限定版などは、価値が出やすい場合があります。
・相場:出品中の価格ではなく、実際に売れた価格を確認します。
状態を、正直に説明することが、トラブルを防ぎ、信頼につながります。
副業から始める場合の、進め方や税金は、「古着転売」の記事や、「副業 起業」の記事も参考になります。
利益の考え方と、試算(仮の例)
利益は、次の式で考えます。
利益 = 販売価格 − 仕入れ価格 − 販売手数料 − 送料・梱包費 − 保管費・その他の経費
以下は、計算の型を示す仮の例です(実際の数字は、本の種類や販路で異なるため要確認)。
販売価格:1,500円/仕入れ価格:300円/販売手数料(仮に10%):150円/送料・梱包:250円
→ 1冊あたりの利益:約800円
月に200冊売れれば、利益は約16万円です。ただし、ここには、「かかる時間」が含まれていません。1冊あたり、状態の確認、価格調べ、撮影、出品、梱包、発送で、20〜30分かかれば、200冊で約70〜100時間になります。
時給に換算すると、想像より低い場合があります。また、売れ残りの在庫は、保管費や、資金の固定につながります。
まずは、1冊ごとの仕入れ価格、販売価格、手数料、送料、かかった時間を、記録してください。数字を見ながら、仕入れの方針を見直しましょう。
開業資金と、準備するもの
古本屋は、形によって、必要な資金が大きく変わります(金額は要確認)。
無店舗のネット販売なら、比較的少ない資金で始められます。主な費用は、古物商許可の申請費用、最初の仕入れ資金、梱包資材、パソコンやスマートフォン、撮影の道具、保管用の棚などです。
実店舗の場合は、次の費用が加わります。
・物件の取得費(保証金、敷金、礼金など)
・内装、本棚、什器、看板
・在庫の仕入れ(棚を埋めるための、一定の冊数が必要です)
・レジや、キャッシュレス決済の端末
・光熱費、家賃などの、毎月の固定費
本は重いため、床の耐荷重も、確認が必要です。物件を決める前に、確認しましょう。
運転資金は、数か月分を、別に確保します。資金が足りない場合は、日本政策金融公庫の創業融資も選択肢です。「創業融資 名古屋」の記事も参考にしてください。
集客の方法|「店の個性」を伝える
古本屋は、店の個性と、ファンづくりが、集客の鍵です。
実店舗では、Googleビジネスプロフィール(地図検索)への登録が、基本です。営業時間、写真、取り扱いのジャンルを載せます。あわせて、SNSで、新入荷の本や、店の様子を発信しましょう。
イベントも効果的です。読書会、トークイベント、一箱古本市、地域のイベントへの出店などで、店を知ってもらう機会になります。
ネット販売では、商品の写真と説明が、集客の中心です。タイトル、著者、出版社、状態、サイズなどを、丁寧に書きます。専門分野に絞ると、ファンがつきやすくなります。
また、買取の集客も重要です。「本の買取」で検索する人に、見つけてもらう工夫(ホームページ、宅配買取の案内、出張買取のエリア)が必要です。買取の依頼は、信頼が決め手になります。
地域の図書館、書店、カフェ、ギャラリーとの連携も、広がりを作ります。
古本屋で失敗しやすいポイントと対策
失敗しやすい点を、整理します。
1つ目は、許可の確認を後回しにすることです。無許可で古物営業を続けると、法的なリスクがあります。
2つ目は、売れない本を、大量に仕入れることです。在庫が増え、保管費と資金の負担が重くなります。少量から始め、売れ筋を確かめましょう。
3つ目は、手数料や、送料を、計算に入れないことです。販売価格だけ見ると、利益が出ているように見えても、実際は薄いことがあります。
4つ目は、時間あたりの収入を、計算しないことです。作業時間が長く、割に合わないケースがあります。
5つ目は、実店舗の固定費を、甘く見ることです。本の売上は、家賃を支えるのに、時間がかかる場合があります。副業や、無店舗から始めて、実績を作ってから、店舗を持つ方法が安全です。
6つ目は、本の権利や、状態の説明を軽く扱うことです。コピー品や、状態の悪い本を扱うと、信頼を失います。
対策は、ジャンルを絞る、少量から試す、記録を取る、ルールを守ることです。
古本屋を始める5つのステップ
最後に、具体的な進め方を整理します。
ステップ1は、店のコンセプトと、得意なジャンルを決めることです。
ステップ2は、古物商許可の要否を、警察署に確認し、必要なら申請することです。
ステップ3は、少量を仕入れて、販売を試すことです。売れた価格と、かかった時間を、記録します。
ステップ4は、利益と時給を計算し、仕入れの方針と、販路を見直すことです。
ステップ5は、安定してきたら、開業届や、青色申告を整え、実店舗や、イベント出店などに広げることです(期限は要確認)。
会社員が副業で始める場合は、勤務先の就業規則を確認してください。また、副業の所得が年間20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です(住民税の扱いは、要確認)。焦らず、小さく積み上げましょう。
まとめ|古本屋を始めるには「許可の確認・仕入れ・少量から」が鍵
古本屋を始めるには、古物商許可の確認、売れる本の仕入れ、記録に基づく改善が欠かせません。無店舗や、イベントなど、小さな形から試せば、リスクを抑えられます。
まずは、警察署で許可の要否を確認し、得意なジャンルの本を少量仕入れて、売ってみてください。

