2026.02.25 起業ガイド
職人の起業は甘くない?腕利きでも失敗する理由と独立成功の全手順
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「今の親方より俺の方が仕事ができるのに、給料は上がらない…」
「自分の腕で勝負して、もっと自由に稼ぎたい」
現場で汗を流す職人なら、一度は「独立・起業」の二文字が頭をよぎるはずです。
しかし、いざ独立しようとすると、「仕事が取れなくて廃業した」「元請けに不払いで逃げられた」といった怖い噂も聞こえてきて、二の足を踏んでいませんか?
実は、職人起業で失敗する人には「技術過信」と「ドンブリ勘定」という明確な共通点があります。
逆に言えば、経営のコツさえ掴めば、あなたの技術は一生食いっぱぐれない最強の武器になります。
そこで今回は、多くの職人が陥る「下請け地獄」の回避法から、元請けとして直請け案件を獲得するための具体的なロードマップまでを解説します。
この記事を読めば、あなたの技術を正当に評価してくれるお客様と出会い、年収1,000万超えの親方になるための道筋が見えてきますよ。
職人起業のリアル!年収1000万は夢じゃない?
「職人は独立すれば儲かる」というのは半分本当で半分嘘です。
確かに、会社員(常用)として働いている時は、会社がピンハネしている分、手取りは少なくなります。
独立すれば売上の全てが自分のものになるため、月収100万円、年収1,000万円を超える職人は珍しくありません。
しかし、それは「仕事が途切れなければ」の話です。
一人親方の平均年収と会社員との違い
国土交通省などのデータによると、一人親方の平均年収は約400万〜600万円程度と言われています。
会社員職人の平均よりも高い傾向にありますが、ここから国民健康保険、国民年金、道具代、車両費、ガソリン代などの経費を自分で支払わなければなりません。
また、ボーナスや退職金もなく、怪我をして現場に出られない日は収入がゼロになります。
手取り額で見ると、実は会社員時代とあまり変わらない、あるいはリスク分だけ損をしているケースも多いです。
「腕が良い=稼げる」は間違い?経営者の視点
職人の世界では「いい仕事をしていれば、仕事は自然と来る」という美学があります。
しかし、経営の世界ではそれは通用しません。
どんなに腕が良くても、その存在を知られていなければ仕事は来ません。
逆に、腕はそこそこでも、営業力や人脈があり、納期を絶対に守る職人の方が重宝され、稼いでいるのが現実です。
独立するということは、「職人」から「経営者」になるということです。
現場の技術だけでなく、お金の計算や営業トークといった「経営スキル」がなければ、生き残ることはできません。
建設業界の人手不足は追い風か逆風か
建設業界は深刻な人手不足です。
2024年問題(残業規制)や職人の高齢化により、若くて動ける職人は引く手あまたです。
これは独立を目指す人にとって大きな追い風です。
どこも人手が足りないため、独立直後でも「応援に来てくれ」という依頼は比較的もらいやすいでしょう。
しかし、それに甘えて「下請けの応援」ばかりしていては、いつまでたっても単価は上がりません。
人手不足だからこそ、自分を高く売るチャンスと捉え、安売りしない戦略が必要です。
独立前に準備すべき「金・モノ・信用」
勢いで辞めてしまってから「道具がない」「車が買えない」と慌てるのは最悪です。
職人の独立には、他の業種以上に物理的な準備が必要です。
また、会社員時代にしか作れない「信用」もあります。ここでは、退職届を出す前に揃えておくべき3つの要素について解説します。
開業資金は300万?工具・車両・運転資金の内訳
職種にもよりますが、独立には最低でも300万円程度の資金があった方が安心です。
まず、ハイエースや軽バンなどの車両費(中古でも100万〜200万)、電動工具や腰道具一式(50万〜100万)。
そして最も重要なのが、仕事が入ってから入金されるまでの「運転資金」です。
建設業の支払いは「月末締め翌々月払い(約60日サイト)」などが一般的で、働き始めてから現金が手に入るまで3ヶ月近くかかることもあります。
その間の生活費やガソリン代を賄える現金がないと、黒字でも倒産してしまいます。
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建設業許可と資格(国家資格)の必要性
「500万円未満の軽微な工事」であれば、建設業許可がなくても請け負うことができます。
しかし、元請け業者によってはコンプライアンス遵守のため、下請けにも許可の取得を義務付けるケースが増えています。
許可があるだけで「ちゃんとした業者」という信用に繋がります。
また、1級・2級施工管理技士や建築士、電気工事士などの国家資格は、許可取得の要件になるだけでなく、お客様へのアピールポイントにもなります。
実務経験の証明など、会社員時代の方が取得しやすいものもあるため、在職中に取れる資格は全て取っておきましょう。
横のつながり(応援・常用)を作っておく
独立当初から、自分でバリバリ仕事を取れる人は稀です。
最初は、前の会社からの外注仕事や、知り合いの職人からの応援要請(人工出し)で食いつなぐことになります。
そのため、横のつながりは命綱です。同業者の飲み会に参加したり、現場で他の職人と名刺交換したりして、「今度独立するんで、何かあったら声かけてください」と種まきをしておくことが重要です。
ただし、前の会社の顧客を勝手に奪うような「持ち逃げ」は御法度です。
業界は狭いので、悪い噂はすぐに広まり、干されてしまいます。
失敗する職人の典型例「下請け依存」の恐怖
職人起業の最大の失敗パターン、それは「特定の元請け会社に100%依存すること」です。
「ウチの仕事を専属でやってくれれば、毎月これくらい払うよ」という甘い言葉に乗ってはいけません。
それは実質的な社員と同じで、都合よく使われているだけです。
元請けの倒産・不払いで連鎖倒産するパターン
売上の全てを1社に頼っていると、その元請けが倒産したり、支払いが遅れたりした瞬間に、あなたの会社も連鎖倒産します。
建設業界では、手形決済や入金ズレが日常茶飯事です。
「来月払うから待ってくれ」と言われ続け、結局1円も払われずに逃げられたという話は後を絶ちません。
リスク分散のためにも、取引先は最低でも3社以上持ち、1社あたりの売上依存度を30%以下に抑えるのが理想です。
安い単価で買い叩かれる「都合のいい職人」
下請け(孫請け)の立場は弱いです。
「予算がないから今回はこの単価で頼む」「嫌なら他の奴に頼む」と言われれば、断りきれずに安い仕事を受けるしかありません。
これを繰り返していると、朝から晩まで働いても利益が出ない「貧乏暇なし」状態になります。
単価交渉をするためには、「他からも仕事が来ているので、その金額では受けられません」と言えるだけの「選択肢」を持っておく必要があります。
どんぶり勘定で税金が払えない(インボイス問題)
職人は「入ってきたお金=使えるお金」と勘違いしがちです。
しかし、売上の中には将来払うべき消費税や所得税が含まれています。
これらを使い込んでしまい、確定申告の時期になって「税金が払えない!」と青ざめるケースが多いです。
特に2023年から始まったインボイス制度により、消費税の納税義務が課されるケースが増えています。
日当1.8万円もらっても、そこから税金や保険料を引けば手取りはもっと減ります。
どんぶり勘定は破滅への第一歩です。
元請けとして直仕事を取る!集客・営業の秘訣
下請け地獄から抜け出し、高単価で自由に働くためには、エンドユーザー(施主)や元請け(工務店・メーカー)から直接仕事をもらう「直請け」を目指す必要があります。
職人が苦手とする「営業」ですが、やり方次第でいくらでも仕事は取れます。
地域の工務店・不動産屋への営業回り
地元の工務店やリフォーム会社、不動産管理会社は、常に腕の良い職人を探しています。
飛び込み営業はハードルが高いですが、事前に電話でアポイントを取り、「御社の協力業者として登録させていただけませんか?」と丁寧に挨拶に行けば、話を聞いてくれる可能性は高いです。
その際、自分の施工事例(写真)をまとめたポートフォリオや、料金表を持参すると信頼度が上がります。
マッチングサイトと自社HPの賢い使い分け
最近は「くらしのマーケット」や「ミツモア」などの職人マッチングサイト経由で仕事を取る人も増えています。
手数料は取られますが、営業の手間が省けるのがメリットです。
まずはこうしたサイトで実績と口コミを貯め、並行して自社のホームページやSNSを育てていきましょう。
最終的には手数料のかからない自社HPからの問い合わせを増やすのがゴールです。
「挨拶・マナー・清掃」が最強の営業ツール
意外かもしれませんが、職人の最大の差別化ポイントは「マナー」です。
時間厳守、元気な挨拶、現場の整理整頓、タバコのマナー。
これらが当たり前にできる職人は、実は非常に少ないです。お客様や元請けの監督は、技術以上にこうした人間性を見ています。
「あの職人さんは気持ちがいい」「また頼みたい」と思わせることができれば、営業しなくてもリピートや紹介だけで仕事が回るようになります。
職人から「経営者」へ脱皮するためのマインド
職人起業で成功するためには、現場作業と同じくらい「経営」に時間を使わなければなりません。いつまでも自分が現場に出て汗をかいているうちは、年収の天井は見えています。
「現場が好きだから一生職人でいい」という考えも尊いですが、年齢とともに体力は落ちます。
自分がいなくても現場が回る仕組みを作り、自分は営業や管理に回る。それが、長く安定して稼ぎ続けるための唯一の方法です。
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