2025.10.06 起業ガイド

アパレルブランド立ち上げの成功率は1割?失敗する3つの罠と成功戦略

アパレルブランド立ち上げの成功率は1割?失敗する3つの罠と成功戦略

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「自分のアパレルブランドを立ち上げたい。でも、成功率は低いって聞くし…」
その不安、非常によく分かります。実際、何の戦略もなしに始めれば、失敗する確率は高いでしょう。

しかし、逆に言えば、多くの人が陥る「失敗の罠」を知り、それを回避する「正しい戦略」を立てれば、あなたのブランドの成功率は劇的に高まります。

この記事では、アパレルブランド立ち上げのリアルな成功率と、あなたが「成功する1割」側に入るための具体的な戦略を徹底解説します。

アパレルブランド立ち上げの厳しい現実|成功率は本当に1割なのか?

「アパレルブランドの成功率は1割」という言葉を、一度は耳にしたことがありませんか?

この数字は、一体どこから来ているのでしょうか。まずは、客観的なデータから、アパレルブランド立ち上げの厳しい現実を直視しましょう。

データで見る起業の生存率と、アパレル業界の特殊性

日本の法人の5年後の事業継続率(生存率)は、中小企業庁の「中小企業白書」データによると約81.7%。

一方で、個人事業の5年後生存率は、法人より低く、約25.6%程度と統計が示すデータもあります。

  • トレンドの移り変わりが速い
  • 競合ブランドが非常に多い
  • 在庫リスクが高い

その中でもアパレル業界は、上記3つの特性から生存率が低い業界の一つと言われています。あ「成功率1割」という言葉は、あながち大げさではありません。

重要なのは「確率」ではない。「失敗の理由」を知り、対策すること

しかし、この数字に絶望する必要は全くありません。なぜなら、成功している1割のブランドは、決して運が良かったわけではないからです。

彼らは、残りの9割がなぜ失敗したのか、その理由を学び、それを避けるための戦略を徹底的に実行しています。

成功率とは待つものではなく自らの手で高めていくもの。そのための第一歩は、失敗のパターンを知ることです。

9割がハマる!アパレルブランド立ち上げ、3つの致命的な罠

アパレルブランドの立ち上げで失敗する理由は、無数にあるように見えて、実は3つのシンプルな「罠」に集約されます。

多くの人が、良かれと思ってやったことで、知らず知らずのうちにこの罠にはまっています。

罠1:【在庫の罠】売れない服が、キャッシュと夢を食いつぶす

アパレル起業で最も多い失敗原因が在庫です。「これくらいは売れるはず」という希望的観測で商品を大量に作り、結果として売れ残った在庫が倉庫を埋め尽くします。

売れない在庫は、貴重な運転資金が形を変えたもの。在庫を抱えることで、次の商品開発や広告宣伝に使うべきお金がなくなり、事業はあっという間に立ち行かなくなります。慌ててセールを繰り返せば、ブランド価値は下がり、利益も出ないという悪循環に陥ります。

罠2:【集客の罠】「良いモノ」を作れば、勝手に売れるという幻想

情熱を込めて素晴らしい商品を作ったとしても、ブランドの存在がお客様に知られなければ、存在しないのと同じです。

多くの初心者は、「良いモノさえ作れば、いつか誰かが見つけてくれる」という幻想を抱いています。

SNSアカウントを作り、ただ商品の写真を並べるだけでは、無数の情報の中に埋もれてしまいます。

なぜこのブランドが存在するのか、どんな想いで作られているのか、その背景にあるストーリーを伝えていくのがポイントです。

罠3:【コンセプトの罠】「自分が好き」だけで、顧客のニーズを無視

「自分が着たい服を作る」という情熱は、ブランドの原動力として非常に重要。

しかし、それが「自分だけが好きな服」になってしまっては、ビジネスとして成り立ちません。

ビジネスの本質は顧客の課題解決です。「このブランドの服を着ると、自信が持てる」「自分の体型コンプレックスを解消してくれる」といった、顧客にとっての価値を提供できて初めて、商品は売れていきます。

競合ブランドとの違いを明確に説明できなければ、お客様はあなたのブランドを選ぶ理由を見つけられません。

成功確率を劇的に上げる!現代のアパレルブランド成功戦略5選

失敗の罠を理解したら、次はそれを乗り越えるための具体的な戦略を学びましょう。現代のアパレル業界では、テクノロジーとアイデアを駆使することで、個人でも成功確率を高めることが可能です。

戦略1:【コンセプト設計】「誰の、どんな一日を彩る服か」を定義する

すべての戦略の土台となるのが、このコンセプト設計です。

「誰に、何を、なぜ届けるのか」を明確にしましょう。例えば、「平日は子育て、週末は自分の時間を楽しむ、30代のおしゃれなママのための、動きやすくて気分の上がるデイリーウェア」。

このようにターゲットと提供価値を具体的に定義することで、デザインや価格、発信するメッセージのすべてに一貫性が生まれます。

戦略2:【在庫リスクゼロ戦略】受注生産・クラウドファンディングを活用する

現代のアパレル起業では、在庫を抱えるリスクをゼロに近づけることができます。

サンプルを先に製作し、Instagramなどで予約注文を募り、注文が集まった分だけを生産する「受注生産」方式。

あるいは、「Makuake」などのクラウドファンディングサイトで、プロジェクトとして資金とファンを集めてから生産に入る方法。これらは、個人が始める上で最強の戦略です。

戦略3:【ファン作り戦略】SNSで「物語」を語り、コミュニティを形成する

InstagramやTikTokは、単なる商品カタログではありません。

あなたのブランドの裏側、デザインのインスピレーション、服作りの試行錯誤といったストーリーを発信する場です。

お客様はモノを買うのではなく、ストーリーに共感し、ブランドの「ファン」になるのです。ファンとの交流を深め、コミュニティを形成することで、ブランドは安定して成長していきます。

戦略4:【ニッチ戦略】マスではなく、「小さなNo.1」を目指す

すべての人に愛されるブランドを目指す必要はありません。

「プラスサイズ専門」「低身長さん向け」「ペットとお揃いの服」「サステナブル素材特化」など、特定の悩みや価値観を持つニッチな市場で圧倒的な支持を得る小さなNo.1を目指しましょう。

市場が小さいほど競合は少なく、熱狂的なファンを作りやすくなります。

戦略5:【D2Cモデル】顧客と直接繋がり、利益率とLTVを最大化する

D2C(Direct to Consumer)とは、卸や小売店を介さず、自社のECサイトやSNSを通じて顧客に直接商品を販売するモデルです。

中間マージンが不要なため利益率が高く、顧客データを直接収集できるため、次の商品開発やマーケティングに活かせることが最大の強みです。個人ブランドの成功に、このD2Cモデルは不可欠と言えるでしょう。

あなたのブランド構想は、これらの戦略に基づいていますか?「自分のコンセプト、これで本当に戦えるだろうか…」。その不安を解消しましょう。

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個人でのブランド立ち上げ|成功への5ステップ・ロードマップ

ここからは、具体的な行動計画です。個人が未経験からアパレルブランドを立ち上げ、成功させるための現実的な5つのステップをご紹介します。

ステップ1:事業計画|「想い」を「数字」に落とし込む

ブランドの設計図となる事業計画を立てます。

コンセプトやターゲット、商品計画に加え、必要な資金はいくらか(初期費用、運転資金)、損益分岐点はどこか、といった数字の計画を具体的に立てます。

この計画書が資金調達や経営判断の際の、重要な羅針盤となります。

ステップ2:商品開発|OEMか、セレクト(仕入れ)か

ブランドのコンセプトが決まったら、具体的な商品を計画します。

個人がアパレルブランドを立ち上げる際、商品の準備方法は大きく分けて「オリジナルで作る(OEM/ODM)」か、「既存の商品を仕入れる(セレクト)」かの2択です。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、あなたのブランドコンセプトと資金計画に合わせて、最適な方法を選びましょう。

  • オリジナルブランドの場合:デザイン画を作成し、小ロットから対応してくれるOEMメーカーを探します。「アパレル OEM 小ロット」などで検索してみましょう。
  • セレクトショップの場合:コンセプトに合う商品を仕入れます。国内の卸サイトや、韓国での直接買い付けなどが主な方法です。

もし未経験から始めるなら、まずは「仕入れ(セレクト)」からスモールスタートするのがおすすめ。国内の個人向け卸サイト「NETSEA(ネッシー)」などを活用し、1点からでも仕入れられる商品で、実際にネットショップを運営する流れ(撮影、出品、梱包、発送)を経験してみましょう。

そこで、「どんな商品が売れるのか」「お客様はどんな情報を求めているのか」というデータを蓄積します。

そして、売れ筋の傾向が掴め、ある程度のファン(顧客)がついてきた段階で、そのデータを基に「オリジナル商品の開発(OEM)」に挑戦していくのが理想です。

このステップを踏むことで、闇雲にオリジナル商品を作るよりも、失敗の確率を劇的に下げられます。

ステップ3:資金調達|自己資金と融資のリアル

事業計画で算出した資金を準備します。受注生産なら数十万円から可能ですが、ある程度の在庫を持つなら300万円程度は見ておきたいところです。

自己資金で足りない場合は、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などが活用できます。

ステップ4:販売サイト構築|BASEか、Shopifyか

あなたのお店となる、ネットショップ(ECサイト)を開設します。BASEやShopifyといったサービスを使えば、専門知識がなくても簡単におしゃれなサイトが作れます。

Instagramのショッピング機能と連携させることも忘れずに行いましょう。

ステップ5:集客・販売|オープン前からファンを作る

サイトが完成しても、待っているだけでは売れません。

オープン前からInstagramなどで情報発信を始め、あなたのブランドの物語を伝え、ファンを作っておきましょう。そして、クラウドファンディングや予約販売という形で、最初の販売をスタートします。お客様の声を聞きながら、改善を繰り返していくことが重要です。

まとめ:成功率は、待つものではなく「創る」もの

アパレルブランド立ち上げの成功率は、決して高いものではありません。

成功は運や才能だけで決まるのではなく、正しい戦略と、それを実行する行動力によって、あなた自身の手で高めていくことができるものです。

失敗のパターンを学び、成功の戦略を練るのがポイントです!

「自分のブランドコンセプトを、専門家の視点でブラッシュアップしたい」
「在庫リスクゼロで始める、具体的な方法を相談したい」と思っている方もいるのではないでしょうか。

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