2026.01.14 起業ガイド

作業療法士がデイサービスで起業!失敗しない開業と差別化戦略

作業療法士がデイサービスで起業!失敗しない開業と差別化戦略

「もっと利用者様一人ひとりの“生活”に寄り添ったリハビリがしたい」。

病院や施設での業務に追われる中で、そんな理想を抱いていませんか?

作業療法士(OT)としての専門性を活かし、デイサービスで起業することは、あなたの理想のケアを実現し、地域社会に貢献する素晴らしい挑戦です。

しかし、デイサービスは競合が多く、単に「リハビリができます」だけでは生き残れません。

この記事では、地域で選ばれ続ける「リハビリ特化型デイサービス」を作るための、失敗しない開業手順と差別化戦略を徹底解説します。

最後まで読めば、作業療法士としてどのようにデイサービス起業をすれば良いかがわかるので、起業へと動き出せます。

なぜ今、作業療法士による「リハビリ特化型デイサービス」が求められているのか?

「コンビニより多い」と言われるデイサービスですが、その多くは「預かり」や「入浴・食事」が中心です。

しかし、要支援・軽度要介護者のニーズは変化しています。

「また歩けるようになりたい」「趣味を再開したい」。

そうした「生活機能の向上」を求める声に応えられる施設は、まだまだ不足しています。

なぜ今、OTが作るデイサービスに勝機があるのか。その理由を3つの視点から解説します。

理由1:「自立支援」を重視する国の介護報酬改定

国は、介護度を改善・維持させる「自立支援介護」を強力に推進しており、リハビリ専門職を配置した事業所には高い報酬(加算)がつく仕組みになっています。

つまり、OTであるあなたが経営・現場に関わることは、それだけで収益上の大きなアドバンテージとなるのです。

理由2:「生活リハビリ」というOTならではの強み

理学療法士(PT)が「身体機能」にフォーカスするのに対し、OTは「生活行為(食事、更衣、趣味など)」にフォーカスします。

デイサービスの利用者が求めているのは、単に筋力をつけることではなく、「トイレに一人で行きたい」「料理を作りたい」といった生活の再建です。

このニーズに直結するOTの視点は、利用者満足度を劇的に高めます。

理由3:差別化による「選ばれる理由」の明確化

多くのデイサービスが「レクリエーション」でお茶を濁す中、「作業療法士が常駐し、個別プログラムを作成する」という特徴は、ケアマネジャーや利用者家族にとって強力な「選ぶ理由」になります。

専門性を打ち出すことで、価格競争に巻き込まれず、安定した集客が可能になります。

あなたはどのモデル?OT起業3つのデイサービス形態

「デイサービス」と言っても、その形態は様々です。

あなたの資金力、目指すケアの内容、地域のニーズによって、選ぶべきモデルは異なります。ここでは、OTの強みを活かせる3つのモデルを紹介します。

モデル 特徴 メリット デメリット
1. 半日型リハビリ特化デイ 午前・午後の2部制で、入浴・食事なし。機能訓練に集中する。 ・回転率が高く収益性が良い
・スタッフの負担が軽い
・送迎業務が倍になる
・重度者の受け入れが難しい
2. 認知症対応型デイ 認知症の方を対象に、作業療法を通じたケアを行う。 ・OTの精神科領域のスキルが活きる
・単価(報酬)が高い
・人員配置基準が厳しい
・スタッフの教育コストがかかる
3. 小規模多機能型 通い・泊まり・訪問を組み合わせて提供する。 ・利用者の生活を丸ごと支えられる
・地域密着で信頼を得やすい
・24時間365日の体制が必要
・初期投資と運営コストが高い

最初は「1. 半日型リハビリ特化デイ」からスタートし、経営が安定してから他のサービスを展開するのが、リスクを抑えた賢明な戦略です。

9割が陥る「専門職の罠」|経営者として失敗する理由

「良いリハビリを提供すれば、利用者は集まるはずだ」。

これは、専門職が陥りがちな最大の誤解です。

実際には、どんなに素晴らしい技術があっても、経営に失敗して閉鎖する事業所は後を絶ちません。

ここでは、OT起業家がハマりやすい「3つの罠」を解説します。

罠1:【営業不足】ケアマネジャーへのアプローチを知らない

利用者を決めるのは、利用者本人ではなく、多くの場合「ケアマネジャー」です。

ケアマネジャーにあなたの事業所の強みや、どんな利用者に適しているかを知ってもらわなければ、紹介は来ません。

「営業は苦手」と言って挨拶回りを怠ることは、店を開けてシャッターを閉めているのと同じです。

罠2:【数字の無視】加算算定や稼働率の管理が甘い

介護事業の収益は、「利用者数 × 介護報酬 + 加算」で決まります。

特に「加算(個別機能訓練加算など)」を漏れなく取得できるかどうかが、利益率を大きく左右します。

また、キャンセルによる稼働率の低下も致命的です。現場のケアに没頭するあまり、こうした「数字」の管理がおろそかになると、黒字化は遠のきます。

罠3:【スタッフマネジメントの失敗】理想の押し付けで離職を招く

「もっと質の高いケアを!」と、経営者であるあなたの理想をスタッフに押し付けすぎていませんか?

給与や労働環境が見合わなければ、スタッフは疲弊し、離職してしまいます。

人員基準を割れば、即事業停止です。スタッフが働きやすく、成長できる環境を整えることこそが、経営者の最重要任務です。

年収1000万円を目指す!デイサービス開業ロードマップ

では、どうすれば失敗を避け、地域一番店を作り上げることができるのでしょうか。

ここでは、開業準備から、安定して稼げるようになるまでの具体的な手順を、5つのステップで解説します。

ステップ1:【商圏分析と物件】ニーズのある地域を見極める

まずは、開業予定地の高齢者人口、要介護認定者数、競合他社の状況を徹底的にリサーチします。

「リハビリ特化型が足りていない地域」や「団地が多く送迎効率が良い地域」など、勝てる場所を選びましょう。

物件は、バリアフリー改修のコストを抑えられる「居抜き物件」や「コンビニ跡地」などが狙い目です。

ステップ2:【資金調達】融資を引き出す事業計画書の作成

デイサービスの開業には、改装費や車両費、当面の運転資金など、1,000万円〜2,000万円程度の資金が必要です。

日本政策金融公庫などの融資を活用しましょう。

その際、「なぜOTがやるのか」「どんな差別化をするのか」「いつ黒字化するのか」を論理的に説明した事業計画書が不可欠です。

ステップ3:【指定申請と採用】絶対に遅らせてはいけない手続き

法人設立、都道府県への指定申請、消防署への届出など、膨大な手続きが必要です。

特に指定申請は、書類の不備で開業日が1ヶ月遅れることもザラにあります。

並行して、オープニングスタッフの採用も進めます。

OTのネットワークを活かしたリファラル採用(紹介)が、最も定着率が高くおすすめです。

ステップ4:【営業・内覧会】ケアマネジャーの心を掴むプレゼン

オープン前には、近隣の居宅介護支援事業所を回り、パンフレットを配ります。

そして、必ず「内覧会・体験会」を開催しましょう。

実際にリハビリ機器を見てもらい、あなたの熱い想いを伝えることで、ケアマネジャーは「この事業所なら安心して利用者を紹介できる」と判断してくれます。

ステップ5:【運営・加算取得】リハビリマネジメントで単価を上げる

運営が始まったら、個別機能訓練加算や口腔機能向上加算など、OTの専門性を活かせる加算を確実に取得していきます。

また、定期的にケアマネジャーに利用者の改善状況を報告(リハビリテーションマネジメント)することで、信頼関係が深まり、次の紹介へと繋がっていきます。

まとめ:OTの起業とは、利用者の「生活」を取り戻す仕事である

作業療法士がデイサービスを起業することは、病気や加齢によって諦めかけていた「その人らしい生活」を、リハビリの力で取り戻す場所を作ることです。

その責任は重いですが、利用者様が笑顔で「できた!」と喜ぶ瞬間や、ご家族からの感謝の言葉は、お金には代えられない価値があります。

あなたの専門性と情熱で、地域の介護を変えてください。

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