2025.09.22 起業ガイド

【ダンススタジオ開業】失敗しない!資金計画と生徒が集まる経営術

【ダンススタジオ開業】失敗しない!資金計画と生徒が集まる経営術

自分の教室で、ダンスを教えたい。ダンサーが集まる、最高の空間を作りたい。

ダンス好きなら、一度は自分のダンススタジオを持ちたいと思ったことはあるのではないでしょうか。自分のダンススタジオを持てるなら持ちたいですが、実際自分が起業としてスタジオを運営したり、人を集めたりできるのが不安ですよね。

そこで今回は、資金計画や物件選び、人気スタジオを創るための経営戦略まで、開業までのステップを徹底解説します。

この記事を読めば、ダンススタジオ開業で何をしたらよいかがわかります。

ステップ0:あなたのスタジオの「経営モデル」を決める

ダンススタジオを開業するにあたって、経営の形は一つではありません。自分の目標や得意なことに合わせて、適切なビジネスモデルを選ぶことが、成功への第一歩です。

主に3つのモデルがあり、組み合わせることで収益を最大化させることが可能です。

ダンススタジオ 3つの経営モデル

経営モデル 概要 メリット デメリット
A: 教室運営特化型 自らが講師となり、ダンススクールとして月謝収入を得る ・安定したストック収入
・生徒の成長を見るやりがい
・自分の指導力に依存する
・レッスン時間外は収益ゼロ
B: レンタル特化型 場所を時間貸し(レンタルスタジオ)して、利用料を得る ・自分が働かなくても収益が上がる
・管理の手間が少ない
・立地や設備の魅力が全て
・価格競争になりやすい
C: ハイブリッド型 自身の教室を運営しつつ、空き時間をレンタルスタジオとして貸し出す ・収益源が2つになり、経営が安定する
・スタジオの稼働率を最大化できる
・運営管理がやや複雑になる
・両方の集客が必要

多くの個人オーナーが目指すべきは、「C: ハイブリッド型」です。

平日の昼間や深夜など、自分のレッスンが入っていない時間をレンタルとして貸し出すことで、家賃の固定費を他人の売上でまかなえます。

家賃は固定費で一番大きい部分なので、貸し出すことで経営リスクを下げられるのがポイントです。

ダンススタジオ開業|成功への7ステップ・ロードマップ

経営モデルの方向性が決まったら、いよいよ夢を現実に変えるための具体的な行動計画に移ります。

ダンススタジオの開業は、この7つのステップに沿って進めることで、失敗のリスクをより減らせます。一つずつ着実にクリアしていきましょう。

ステップ1:コンセプト設計【最重要】|誰のための、どんなスタジオか?

なぜ、生徒が自分のスタジオを選ぶと思いますか?

この問いに明確に答えられることが、成功の絶対条件です。

ダンスが学べるだけでは、競合に埋もれてしまいます。

「K-POP完コピ専門のスタジオ」「40代からの初心者向けジャズダンス」「プロを目指すキッズのための育成クラス」のように、「誰の、どんな欲求を、どのように満たすのか」というコンセプトを明確にするのが重要です。

ステップ2:事業計画・資金計画|夢を「リアルな数字」に落とし込む

コンセプトという想いを、具体的な数字に落とし込むのが事業計画です。

レッスン料やレンタル料の価格設定、月の目標生徒数・利用者数、売上予測、そして家賃や人件費、広告費などの経費を計算し、どれくらいの利益が見込めるのかをシミュレーションします。

この数字の裏付けがあって初めて、次の資金調達のステップに進むことができます。

ステップ3:資金調達|自己資金+融資が王道。補助金も活用

ダンススタジオの開業には、防音工事や床・鏡の設置などで、1,000万円以上の初期費用がかかることも珍しくありません。

自己資金だけで進めるのが難しい場合は、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を活用するのも手段の1つです。

しっかりとした事業計画書を作れば、無担保・無保証人で融資を受けられる可能性があります。

また、地域の文化振興や若者支援に繋がる事業であれば、返済不要の補助金が使える場合も。

ステップ4:物件探し|天井高・防音・立地、3つの最重要ポイント

ダンススタジオの開業準備において物件探しは、経営の成否を左右する重要な部分です。

デザインや家賃の安さだけで安易に決めてしまうと、後から高額な追加工事費が発生したり、生徒が集まらなかったりと、取り返しのつかない事態になってしまう場合もあります。

ダンススタジオならではの、絶対に外せない3つのチェックポイントを解説します。

  • 天井高:ジャンプなどを考慮し、最低でも2.7m、理想は3m以上必要です。
  • 防音:音楽や足音が、近隣の迷惑にならないための防音・防振性能が極めて重要です。
  • 立地:ターゲット生徒が通いやすい場所か。駅からの距離、治安、競合の状況などを考慮します。

上記の条件を満たす物件を探すには、不動産サイトで「店舗 貸し」と検索するだけでなく、「天井高 3m」「スケルトン(内装なし)」といったキーワードで絞り込むのが有効です。

ダンススタジオやジムとして使われていた居抜き物件を探すのが、コストを抑えられるので1番の理想です。

床や鏡、防音設備をそのまま使える場合が多く、内装工事費を数百万円単位で削減できる可能性があります。焦らず、時間をかけて、理想を実現できる最高の物件を探し出しましょう。

ステップ5:内装・設備工事|床材、鏡、音響設備の選び方

物件が決まったら、コンセプトを表現する内装工事に入ります。

ダンススタジオは、生徒の安全性と上達に直結するので、環境設備が非常に大事です。

  • 床材:衝撃を吸収する構造の上に、滑りにくい材質のシート(リノリウムなど)を敷くのが基本です。
  • 鏡:壁一面に、歪みのない高品質なものを設置します。
  • 音響設備:クリアで、迫力のある音が出せるスピーカーシステムは、レッスンの質を左右します。

専門的な工事は、通常の工務店では対応が難しい場合があります。「ダンススタジオ施工」「防音工事」などのキーワードで検索し、実績の豊富な専門業者に相見積もりを取って、慎重に依頼先を決めるのがおすすめです。

ステップ6:開業手続き|開業届と必要な許認可

個人事業主として開業する場合、事業開始から1ヶ月以内に、税務署へ開業届を提出します。

この時、節税メリットの大きい青色申告を行うため、青色申告承認申請書も一緒に提出しましょう。

また、深夜0時以降にレンタルスタジオとして営業する場合は、深夜営業許可が必要になります。届出は営業開始日の10日前とルールがあるので、その点も留意しておきましょう。

ステップ7:集客準備|オープン前から体験レッスンを満席にする

スタジオが完成してから集客を始めるのでは、スタートダッシュに失敗します。

工事期間中から、InstagramやTikTokで「〇〇(地名)に、△△(コンセプト)なスタジオがオープンします!」と情報発信を始めましょう。スタジオ作りの過程や、あなたの指導への想いなどを発信し、オープン前からファンを作っておくのです。

そして、オープン1ヶ月前からは、無料または割引価格での「体験レッスン」の予約受付を開始し、オープン初日からスタジオが賑わう状況を作り出します。

開業資金は1,000万円超え?ダンススタジオのリアルな費用

ダンススタジオの開業に、一体いくら必要になるのか気になりますよね。

30坪のテナント物件でダンススタジオを開業する場合の、リアルな費用の内訳をシミュレーションします。

ダンススタジオ開業 資金シミュレーション(30坪テナントの場合)

費用項目 金額の目安 備考
【初期費用】
物件取得費(保証金など) 120万~200万円 家賃の6~10ヶ月分が目安
内装・防音工事費 500万~1,000万円 防音性能や床の構造により大きく変動。最も費用がかかる部分。
音響・設備費 50万~150万円 スピーカー、ミキサー、鏡、バレエバーなど
広告宣伝費など 30万~50万円 チラシ、HP制作、オープンキャンペーン費用
【運転資金(3ヶ月分)】
家賃・共益費 60万~90万円 (月20~30万円 × 3ヶ月)
人件費・広告費・雑費 60万~150万円
総額目安 820万~1,640万円 初期費用 + 運転資金

上記はあくまで一例であり、居抜き物件を見つけたり、レンタルスタジオを併用したりすることで、費用を抑えることは可能です。

重要なのは、初期費用だけでなく、オープン後すぐ軌道に乗らなくても事業を継続できるため、運転資金を最低でも3ヶ月分は確保しておくことです。

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生徒・利用者が絶えない「人気スタジオ」の作り方

ダンススタジオ経営を安定させる鍵は、常に新規集客を獲得し続けることではありません。

一度来てくれた生徒や利用者が、あなたのスタジオのファンになり、継続的に通ってくれる。さらには、自然と友人を紹介してくれる。愛されるスタジオを作ることです。

秘訣1:看板となる「キラークラス」を作る

「あの先生の、あのレッスンが受けたい!」お客様がそう指名してくれるような、圧倒的な魅力を持つ「看板クラス」を作りましょう。

ジムへ行ったときにも異常に人気のトレーナーや先生がいると思いますが、人気ですぐに予約が埋まってしまいます。この人気のクラスが、スタジオ全体のブランド価値を高め、強力な集客の核となります。

秘訣2:コミュニティを創る|発表会・イベント・交流会の仕掛け

スタジオを、単にダンスを練習する場所ではなく、生徒や利用者が交流し、成長できる「コミュニティ」にすることも重要です。

年に一度の発表会はもちろん、スタジオ内での小さなダンスバトルや季節ごとの交流会などを企画しましょう。

共通の目標や楽しみを持つ仲間の存在が、生徒のモチベーションを高め、退会率を下げることが可能です。

秘訣3:Web集客の仕組み化|SNS、MEO、予約システムの連携

ダンススタジオの経営を安定させるには、オフラインの口コミだけでなく、ネットを活用した集客の仕組みを構築するのも不可欠。

24時間365日、あなたの代わりに生徒や利用者を呼び込み、予約までを自動で完結させてくれる、強力な営業部隊を作り上げましょう。

成功の鍵は「SNS」「MEO」「予約システム」の3つのツールを用いることです。

  • SNS(Instagram, TikTok):レッスンの様子や、講師の魅力的なダンス動画を発信し、潜在的な顧客にアプローチする。
  • MEO(Googleマップ対策):「名古屋 ダンススタジオ」などで検索した際に、あなたのスタジオが上位に表示されるよう、Googleビジネスプロフィールを最適化する。
  • 予約システム:体験レッスンの申し込みや、レンタルスタジオの予約を、24時間自動で受け付ける仕組みを導入し、機会損失を防ぐ。

まず、InstagramやTikTokなどで、スタジオの魅力を伝える、ダンス動画やレッスンの楽しい雰囲気が伝わる動画を発信します。

その投稿を見て「このスタジオ、良さそうだな」と興味を持った人が、次に取る行動は「Googleマップで場所や評判を調べる」ことです。

そこで、Googleビジネスプロフィール(MEO)の情報が充実しており、楽しそうな写真や、生徒からのポジティブな口コミが多数あれば、「ここなら間違いない」という信頼感が生まれます。

そして最後に、プロフィール欄に設置されたリンクから、予約システム(例: SelectType, STORES 予約など)にスムーズに遷移し、ストレスなく体験レッスンの予約が完了する。

この「SNS(認知)→ MEO(信頼)→ 予約システム(行動)」という一連の流れを設計し、自動化するのがWeb集客の王道です。

まとめ:ダンススタジオは、カルチャーが生まれる「舞台」である

ダンススタジオの開業は、練習場所を作ることだけではありません。

ダンスへの愛と理念を形にし、人々が集い、成長し、新しいカルチャーが生まれる舞台を創造する事業です。この記事を読むことで、どのようにダンススタジオを開業すれば良いか全体像が掴めたかと思います。

「私のスタジオのコンセプト、これで生徒は集まる?」
「融資に通る事業計画の作り方を、マンツーマンで教えてほしい」。

その重要な経営判断、一人で悩まないでください。

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