2021.11.13 メディア
今更聞けないSDGsとは?企業がSDGsを頑張って取り組む理由
Index
SDGsという言葉を最近よく目にしたり、耳にしたりする機会が多くなっているかと思います。
あなたの職場では今現在は関係ないので話題にも上がりませんが、もしお客様から話題が出たら「何を話したらいいのだろう?」と不安になったことはありませんか?
SDGs問題点として実際に取り組みをしないと、自社にとっての必要性やメリットがわかりづらい所にあります。
また、「社会貢献は余裕のある会社じゃないとできないのでは?」と考える会社も少なくないので、現場で働いていて積極的に話題に上がることが少ないの事実です。
そこで今回はSDGsについての話と、SDGsに取り組む企業がなぜ頑張っているのか?取り組むことでのメリットは何なのか?について書いていきます。
この記事を読んだ後すぐにでも誰かに説明できるように、SDGsについての内容は5W1Hで書いています。
5W1Hはビジネスの基本とされているフレームワークで、正確な情報を相手に伝えやすくなるものです。
今日から職場やお客様とSDGsの話題について自信を持って話せることができるように、是非最後まで読んでください。
目次
- はじめに
- 5W1HでわかるSDGsの基本
- 企業がなぜSGDSを頑張るのか?
- 最後に
はじめに
5W1H という考え方、まとめ方を知っていますか?
5W1Hは、
「When:いつ」
「Where:どこで」
「Who:だれが」
「What:何を」
「Why:なぜ」
「How:どのように」
の英単語の頭文字を取ったもので、
ビジネスの現場では基本とされるフレームワークです。
伝えたい内容を5W1Hの構成に当てはめることで情報の過不足に気づきやすくなります。
更に自分自身が伝えたいことを見失いにくくなるので、相手に伝わりやすくなり上手なコミュニケーションが可能になります。
この記事だけでなく、日常的な使い方を確認したい場合はこちらに使用例が記載されていますので、興味のある方はご覧下さい。
それでは5W1Hが理解できたら、SDGsの内容を5W1Hで見ていきましょう。
5W1HでわかるSDGsの基本
SDGsの基本が5分でわかるように5W1Hでまとめました。
これがわかるだけでも「何のためにSDGsは始まったのか?」がわかるようになります。
いつ(When)
2015年9月
どこで(Where)
誰が(Who)
ニューヨークの国連本部で「国連持続可能な開発サミット」が開催された際です。
何を(What)
「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」=SDGsが採択されました。
人間と地球、そして 繁栄のための行動計画です。
なぜ(Why)
持続可能な世界を築くためです。
極度の貧困を含め、あらゆる形の、そしてあらゆる面の貧困をなくすことが、一番大きな解決しなければならない課題です。
誰も置き去りにしないということも語られています。
そのために5つの決意を示しました。
①人間を守る
あらゆる形の貧困や飢餓を終わらせること
すべての人が、尊厳や平等が守られ健康な生活を送ることができるようにすること
すべての人が、生まれ持った能力を発揮できるようにすること
②繁栄を実現する
すべての人が豊かで満たされた生活を送ることができるようにし、自然と調和した形で経済や社会、技術を進歩させていくこと
③平和を実現する
恐怖や暴力のない、平和で公正な、誰もが受け入れられる社会をつくること
④パートナーシップで実現する
地球全体で協力し合うという考えで、全ての国と人が参加しながらパートナーシップを通じて、持続可能な世界の実現を目指すこと
⑤地球を守る
現在、将来の世代が必要とするものを残すために、持続可能な消費や生産、天然資源の管理、気候変動に対する緊急の行動などを通じて、地球を破壊から守ること
どのように(How)
17の世界的目標と169の達成基準を作り、持続可能な世界をつくることを目指していきます。
それぞれの目標が独立しているわけではなく、相互に関係しています。1つの目標達成が他の目標にも影響を与えるということです。
例えば、気候変動の脅威への取り組みは、
私たちの脆弱な天然資源をいかに管理するかに影響し、ジェンダーの平等の達成や健康の増進は、貧困をなくすことの助けになり、
世界的な平和の実現は、不平等をなくし、経済の繁栄を助けるということです。
17の世界的目標は以下の通りです。
1.貧困をなくそう
「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」
2.飢餓をゼロに
「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」
3.人々に保健と福祉を
「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」
4.質の高い教育をみんなに
「すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」
5.ジェンダー平等を実現しよう
「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」
6. 安全な水とトイレを世界中に
「すべての人々の水と衛生の利用可能と持続可能な管理を確保する」
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」
8.働きがいも経済成長も
「包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する」
9.産業と技術革新の基礎をつくろう
「強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及び技術革新の推進を図る」
10.人や国の不平等をなくそう
「各国内及び各国間の不平等を是正する」
11.住み続けられるまちづくりを
「包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する」
12.つくる責任 つかう責任
「持続可能な生産消費形態を確保する」
13. 気候変動に具体的な対策を
「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」[注釈 1]
14.海の豊かさを守ろう
「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」
15.陸の豊かさも守ろう
「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」
16. 平和と公正をすべての人に
「持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する」17.パートナーシップで目標を達成しよう
「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」
17の世界的目標の詳細、169の達成基準はこちらからご覧いただけます。
外部リンク:https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/
いかがでしたでしょうか?
もしかしたら「なんか難しいな」と思ったかもしれません。
「難しい」からこそ企業は積極的に本気でやらざるを得ない、本気でやらないといけない!と思うとハードルが高くなってしまいます。
実際、企業が取組むには様々な理由がありますが、本気で取り組まないと社会に貢献できるレベルには到達できないものです。
それでは、ちゃんと理解し本気で取組まないといけないことなのかといえば、そうではありません。
たとえば、道に落ちているゴミを拾うことは、
「11.住み続けられるまちづくり」に貢献していますし、
無駄なものは買わないようにしよう!食べ残しをなくそう!というのは、
「12.つくる責任 つかう責任」の活動をしていることになります。
普段の生活の中で、少し意識すれば今すぐにでもできることはたくさんあります。
他にも、個人でできる活動を知りたいと感じたら、こちらで他の事例を詳しく説明してくれています。興味のある方は調べてみて下さい。
身近なことでも、個人でSDGsの取組みに参加できるということがおわかり頂けるのではないでしょうか。
それでは、企業がなぜSDGsを頑張っているかについてお話していきます。
企業がなぜSGDSを頑張るのか?
取組むことで社会貢献や環境問題の改善だけではない、様々なメリットの可能性があるからです。
その理由を以下にあげていきます。
製品やサービスに付加価値が生まれる
製品やサービスに付加価値が生まれることも、SDGsに取り組むメリットです。
見た目や機能が同じ製品やサービスが2つあるとしたら、どちらか一方に付加価値がついているものがあればそちらを選ぶでしょう。
私たちが購入を決めるときの判断材料のひとつとなります。
例えば、
「目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に注目して、環境にやさしい素材を使って製品を作ったり、二酸化炭素を出さない方法で生産する
目標8「働きがいも経済成長も」に注目して、地元で生産された原材料を使って、地域経済を活性化する働きをする
等があげられます。
ライバル製品との差別化を作れるようになるので、結果的に売上げ向上にもつながります。
事業の持続的成長の確保
ビジネスモデルにSDGsの考え方を組み込むことで、企業の事業そのものの持続可能な成長も実現できるようになります。
そもそもSDGsが「持続可能」な開発目標を掲げているので、事業の成長が今のこの時期だけ、とか2,3年くらいというのは、根本的な考えを取り入れることができていませんね。
どの目標も解決された状態を、長期にわたって続くように設定されているわけなので、SDGsの考え方が組みこまれていれば事業も持続的なものになっていきます。
例えば、「目標15 陸の豊かさを守ろう」に注目するなら、木材を原材料とするビジネスをしている企業は持続的に成長させるビジネスモデルの構築が不可欠になるということです。
SDGsに取り組むことで、新規事業の創出につながります。
SDGsには17の目標、169のターゲットがあります。
日本国内だけでなく、世界中で対応が求められる課題が多く盛り込まれています。
自社の事業の拡大と社会に貢献し課題を解決できる可能性が多くあります。
これまでにはなかったビジネスモデルを1から考える必要も出てくるからです。
資金調達が有利になる
投資家にもSDGsが深く関連しています。
投資家が企業に投資を検討する際に、
「気候変動問題や人権問題などの世界的な社会課題が顕在化している中、企業が長期的成長を目指す上で重視すべき環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点での配慮ができていない企業は、企業価値毀損のリスクを抱えている」と見ています。
環境(Environment)、社会(Social)、
ガバナンス(Governance)
の頭文字をとって「ESG」と言いますが、この「ESG」に配慮した企業に投資を行うことをESG投資といいます。
2012年から2018年のESG投資額は3倍ほど増加しました。
2018年の時点で世界の投資額の3分の1を占める額になっていて、今後も比重は高まっていくと考えられます。
SDGsの考え方を積極的に取り込むことで、投資家からはESG投資の対象として見られ、資金調達が有利になります。
雇用の創出と経済効果
17つの目標を実現するために解決すべき課題は地球規模でそれだけの「需要」があるともいえます。
もし、その需要を満たすサービスや製品を提供するビジネスができれば、そこには雇用が生まれます。
「SDGsによって12兆ドルの経済効果と3億8000万人分の雇用を創出する機会が生まれる」とまで言われています。
日本においても、貧困率は2018年で15.4%、6人に1人が貧困。子どもの貧困率は13.5%で7人に1人の子どもが貧困であるという現実です。
「目標1 貧困をなくそう」から見ても、社会問題を解決する事業が次々とできることで雇用が生まれ、貧困をなくす可能性に期待が持てます。
企業価値の向上
社会課題に取り組む企業として、企業価値の向上が期待できます。
投資家からの評価向上、顧客・消費者からのイメージアップ、従業員のモチベーションアップ、優秀な人材を惹きつける採用ブランディングなど、得られるメリットは多岐にわたりそうです。
企業の認知度をアップさせる
環境にやさしいものや、体に優しいもの、社会に貢献できているサービスは消費者に好印象を持ってもらいやすいものです。
SDGsの取り組みと合わせた商品やサービスはアピールしやすいポイントです。
好印象を持ってもらいながら、多くの人々に企業の存在を知ってもらえる可能性が高まります。
好印象を持つのは消費者だけではありません。商品サービスを通して魅力的な会社に映れば、その会社で働きたいという優秀な人材が集まりやすくなります。
認知度を見ると若年層が認知・理解度が最も高い結果となっています。つまり、就職活動を控えた大学生たちの就職先に選ぶ1つのポイントなっているということです。
SDGsの取り組みによって、人材採用のブランディングにも効果が得られる可能性が高まります。
いかがでしたでしょうか?
企業が積極的にSDGsに取組むことで、社会貢献をしつつ自社が成長できる可能性が沢山あるということです。
投資家には、SDGsの取り組みが評価されて投資が有利に働きやすくなりますし、消費者には、良いイメージを持ってもらいやすくなります。
逆に積極的に取り組まないと、このような可能性がなくなってきてしまい、存続することが難しくなってしまいます。
なので、企業は頑張ってSDGs取り組んでいるということが言えます。
最後に
実は、今現在活動できていなくても実際のSDGsの活動を学べる場所があるんです。
それは私たちL.S.Cのオンラインサロンに参加して、経営者や起業家と一緒にSDGsの活動をしていくことです。
ここではSDGsを取り入れたビジネスを実際に毎日やっている人ばかりなので、本当に役立つ内容や生の活動、現場の声をあなたに教えることができます。
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