2026.02.25 起業ガイド

外国人の起業資金は3000万?ビザと資金の不安を消す5ステップ

外国人の起業資金は3000万?ビザと資金の不安を消す5ステップ

「日本で自分のお店を持ちたいけれど、ビザが降りるか心配」

「起業資金が3000万円必要と聞いたけれど、本当に足りるのかな」

海外の方から見れば、日本は外国であり、異国の地で会社を作るのは、とても勇気がいります。

提出書類や必要書類の案内には専門用語が多く、起業手続きが難しく感じてしまう方も多いはずです。

しかし、正しい順序で準備を進めれば、リスクを抑えて夢が叶えられるかもしれません。

本記事では、外国人が起業する際に知っておきたい資金の知識と、失敗しないための流れを5つのステップで紹介します。

読み進めれば、準備資金をいくら用意して、何をすればいいかが具体的にわかり、失敗しない計画が立てられます。

外国人が日本で起業しビジネスを始める背景


出典:日本経済新聞|経営・管理ビザの在留者数

日本で会社を立ち上げる外国人起業家は、年々増えています。

出入国在留管理庁の統計によれば、経営管理ビザの保有者数は2024年末時点で約3万人を超え、前年比で10%以上の伸びを記録しました。

日本の市場規模と安定性、そして政府が推進するスタートアップ支援策が、海外の起業家を惹きつけています。

特に東京都や大阪市では、外国人向けの資金支援や相談窓口が充実しており、言葉の壁を感じる人でも挑戦しやすい環境が整っています。

経営管理ビザの許可率と厳格化の真相

「ビザ審査が厳しくなった」との噂を聞いて、不安を感じる人も多いはずです。

しかし、これは決して「日本が外国人の起業を拒んでいる」という意味ではありません。

むしろ、真剣にビジネスを志す方にとっては、より公平で透明性の高い環境が整ったと言えます。

審査の現場で起きているのは「基準の厳格化」よりも「質の確保」です。

例えば、入管は「見せ金」や「名義貸し」といった不正を厳しくチェックするようになり、資金の出所を証明する書類が以前より重視されています。

貯金通帳のコピーや、親族からの送金記録など、お金をどうやって貯めたかを説明できれば、審査は決して怖くありません。

逆に言えば、出所不明な大金がいきなり振り込まれているような不透明な資金さえなければ、特に問題はありません。

正直に準備を進めれば、外国人の起業に必要な許可はきちんと降ります。

データから見る外国人企業の成功率と参入のチャンス

日本で起業した外国人の多くが、しっかりと利益を出しています。

日本政策金融公庫の2025年11月に発表された調査によれば、日本で起業した外国人のうち8割以上が黒字経営を維持しています。

起業の理由として多いのは「日本のマーケットに魅力があるから」で、全体の4割を超えています。

特に、母国と日本を結ぶ輸入作家展や多言語対応コンサルティングなどのビジネスは、競合が少なく利益を出しやすい分野です。

日本人にはない視点や人脈があれば、小規模でも安定して稼げます。

今は円安の影響で、海外から見た日本市場の魅力が高まっており、参入のタイミングとしては悪くありません。

1. 外国人起業の計画|要件を満たす事業を作る

ビザを取るには、まず「どんな会社を作るか」を明確にする必要があります。入管が求めるのは、継続性のある事業です。

具体的な売上計画と顧客ターゲットを書いた事業計画書があれば、審査官に「この人は真面目に経営する」と伝わります。

逆に、曖昧な計画では「本当に事業をやる気があるのか?」と疑われ、許可が下りません。

計画の段階から、現実的な数字と具体的な行動を示しましょう。

外国人起業活動促進事業を使えば準備期間を確保できる

いきなり会社を作るのが不安なら、「外国人起業活動促進事業」(スタートアップビザ)を活用しましょう。

この制度を使えば、最長1年間「特定活動」という在留資格で日本に滞在し、市場調査や取引先開拓といった起業準備活動を進められます。

複数の自治体がこの制度を導入しており、東京都、大阪市、福岡市なども対象です。

通常、ビザを取るには会社設立が先ですが、この制度なら「会社を作る前」に日本で動けるため、失敗のリスクを大きく減らせます。

自治体の窓口で計画書を審査してもらい、承認されれば、入管にビザ申請ができます。

3000万円が取得に必要という噂の真相

「経営管理ビザは3000万円ないと取れない」という情報を見て、諦めかけた人もいるかもしれません。

実は、2025年10月16日から法律が変わり、資本金要件が500万円から3000万円へ引き上げられました。

ペーパーカンパニーや名義貸しといった不正を防ぐための改正です。

ただし、すでに経営管理ビザを持っている人には経過措置があり、次回更新までに段階的に新基準へ適合させる猶予が設けられています。

また、「外国人起業活動促進事業」を利用すれば、準備期間中は3000万円の要件を満たさなくても日本で活動可能です。

新しい制度でも、計画をしっかり立てれば、今までと変わりなく活動できます。

2. 外国人起業の資金準備 | 3000万円の正しい見せ方と調達

ビザ申請で最も重要なのが、資金の準備です。入管は「本当に3000万円を持っているか」だけでなく、「そのお金をどうやって作ったか」まで確認します。

資金の出所が説明できないと、見せ金と疑われて許可されません。

給料からコツコツ貯めた場合は、銀行通帳のコピーで証明できます。親族から援助を受けた場合は、送金記録と「贈与契約書」を用意しましょう。

透明性があれば、審査は問題なく通ります。

設立資金3000万円を用意する方法と見せ金のリスク

外国人の起業に必要な新基準の3000万円を一人で貯めるのは、簡単ではありません。

自己資金に加え、家族からの援助や、母国での資産売却、あるいは共同経営者と出資し合う方法も検討しましょう。

ただし、友人から一時的に借りて口座に入れる「見せ金」は、おすすめできません。

入管は過去の取引履歴をチェックするため、突然大金が振り込まれていると不正を疑われます。

実際に、見せ金が発覚してビザが取り消された事例もあります。

時間がかかっても、正しい方法で資金を集めましょう。

もし3000万円の用意が難しい場合は、先に紹介した「スタートアップビザ」を活用し、日本での実績を作ってから増資を目指すのが現実的です。

返済不要な資金と融資を組み合わせてリスクを減らす

3000万円だけでは心もとない場合、返済不要な助成金や融資を組み合わせる方法があります。

特に、東京都の「女性・若者・シニア創業サポート2.0」などの制度融資は、金利が低く、外国人でも在留資格があれば利用可能です。

まずスタートアップビザで在留資格を得て、その後にこうした融資を活用して資金を積み増す、という順番なら外国人の起業も現実的です。

また、日本政策金融公庫の「新創業融資」もあります。

専門家の知恵を借りて、複数の資金源を組み合わせましょう。

3. 外国人起業に必要な場所の確保 | 支援制度とオフィス選び

外国人に限らず会社を作るには、事務所が必要です。

入管は「自宅兼事務所」を原則として認めていないため、独立した事業用スペースを借りなければなりません。

しかし、「自宅兼事務所」が絶対に認められないわけではありません。

完全に別の物件を借りなくても、自宅の構造が住居スペースを通らずに事務所へ入れる(専用の入り口がある)、あるいは玄関のすぐ横に独立した部屋があるなど、生活空間と事業空間が明確に分かれていれば許可が下りるケースがあります。

このように、プライベートとビジネスの境界線が明確であれば、自宅の一部をオフィスとして申請することは可能です。

ただし、スタートアップビザを利用している期間中は、自治体が用意したコワーキングスペースなどを安価で利用できる場合があります。

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東京都の外国人起業支援は最大1500万円が受給できる

東京都には「創業助成金」という制度があり、外国人でも申請できます。

この助成金は、人件費や広告費、設備投資などに使え、最大1500万円まで支給されます。

ただし、申請すれば誰でも受給できる制度ではなく、提出書類にもとづく審査(選考)があり、採択されない場合もあります。

対象は、都内で創業5年未満の会社です。

申請には事業計画書や経費の見積書が必要ですが、無料の相談窓口(東京都中小企業振興公社)が書類作成をサポートしてくれます。

日本語が得意でなくても、通訳付きで相談できるため、積極的に活用しましょう。

助成金は後払いになるため自己資金の確保が必要

助成金の注意点は、「後払い」であることです。

まず自分で経費を支払い、後日領収書を提出して審査を受けると、数ヶ月後に口座へ振り込まれます。

つまり、最初に立て替えるお金がないと使えません。

起業資金をすべて使い切ってしまうと、助成金が入るまでの間に現金が底をつき、事業が止まります。

余裕を持った資金計画を立て、最低でも半年分の運転資金を確保しておきましょう。

4. 外国人起業の会社設立手続き | 定款作成と登記完了

資金と場所が揃ったら、いよいよ会社を作ります。

外国人起業家が日本で会社を設立するには、会社のルールブックである定款を作り、法務局で登記手続きを行う必要があります。

すべての書類は日本語で作成しなければならず、翻訳や専門家のサポートが欠かせません。

手続きは複雑ですが、流れを理解すれば自分でも進められます。

事務所や定款の準備と専門家に依頼するべき手続き

定款には、会社名、事業内容、本店所在地、出資額などを記載します。

日本語での作成が必須なため、行政書士や司法書士に依頼するのが一般的です。

費用は10万円〜20万円程度ですが、書類の不備で登記が却下されるリスクを避けられます。

また、事務所の賃貸契約書や、印鑑証明書(本国で取得し、日本語翻訳が必要)も事前に準備しましょう。

資本金の払い込みと銀行口座開設の流れ

定款が完成したら、会社を作る人である発起人の個人口座に資本金を振り込みましょう。

この時点ではまだ会社の口座がないため、自分の個人名義の口座を使います。

振り込み後、通帳のコピーを取り、法務局で登記申請を行います。

登記が完了すると「登記簿謄本」が発行され、これを持って銀行へ行けば、会社名義の口座開設が可能です。

外国人の場合、銀行によっては口座開設を断られることがありますが、ゆうちょ銀行やネット銀行は比較的作りやすい傾向にあります。

5. 外国人起業に必要なビザ申請と審査 | 許可までの流れ

会社が設立できたら、最後にビザ申請を行いましょう。

経営管理ビザは、会社の登記簿謄本、事業計画書、事務所の賃貸契約書などを揃えて、入管に提出します。

審査期間は通常1〜3ヶ月ですが、2025年の厳格化以降は平均4ヶ月程度かかるケースが増えています。

余裕を持ったスケジュールで動きましょう。

経営管理ビザの審査期間と申請から許可までの流れ

ビザ申請は、必要書類を入管の窓口に提出するところから始まります。

審査では、事業の実現性、資金の出所、事務所の実在性がチェックされます。

特に、事業計画書の具体性が重視されるため、曖昧な表現は避けましょう。

「月商100万円を目指す」ではなく、「顧客単価5000円×月間200人=月商100万円」といった根拠を示すと、審査官に信頼されやすくなります。

更新審査に備えて1年目の決算黒字化を目指す

ビザが取れても、油断は禁物です。

経営管理ビザは通常1年ごとに更新が必要で、更新審査では「実際に事業をやっているか」「利益は出ているか」が厳しく見られます。

赤字でも更新できるケースはありますが、黒字であれば審査は圧倒的に有利になります。

1年目から売上を立て、税金をきちんと納めましょう。

また、社会保険や年金の加入も義務なので、手続きを忘れないようにします。

まとめ:外国人が起業で感じる不安をなくし日本でビジネスを始めよう

日本での外国人起業は、法改正でハードルが上がったように見えますが、抜け道となる支援制度も充実しています。

スタートアップビザを活用すれば、時間と実績を作ってから本申請に挑めます。

大切なのは、焦らず準備を進めることです。

不安があれば、自治体の無料相談窓口や専門家に相談してみてください。

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