2025.11.12 起業ガイド

廃品回収業起業は儲かる?必要な3つの許認可と収益モデルを解説

廃品回収業起業は儲かる?必要な3つの許認可と収益モデルを解説

「運送や引越しの仕事で培ったこの腕力と経験を、廃品回収のような事業で直接収入につなげられないか?」

「現場で汗を流す毎日。このまま会社勤めを続けても給料は上がらないし、いつまで体力がもつか不安だ…」

運送業や現場仕事で培った経験を活かせる「廃品回収」での起業に可能性を感じつつも、「法律や許可のことが全く分からない」「独立するための資金も知識もない」といった不安から、一歩を踏み出せないでいる方は少なくありません。

本記事では、廃品回収業での起業する方法や必要な許可、ビジネスアイデアなどを解説します。

記事を読めば、現場経験の強みを廃品回収業で活かし、リスクを抑えながら理想の働き方を実現する方法が見つかります。

廃品回収は社会インフラを支え利益率が高く儲かる起業

廃品回収業起業は、社会のインフラを支える重要な役割を担いながら、高い利益率を実現できる事業です。

実際に、現場で働く人からは「お客様から直接『ありがとう』といわれる機会が多く、社会貢献性を実感できる」との声がよく聞かれます。

例えば、高齢者施設からの依頼で退去者のお部屋を丸ごと片付けた際、ご家族から感謝され、予想以上の収益につながったという事例もあります。

廃品回収業は、多くの方の困りごとを解決することで対価を得る、分かりやすいビジネス構造が魅力です。

不用品回収ビジネスモデル3選【業界の基本構造】

廃品回収のメインとなる不用品回収業の収益の柱となるビジネスモデルは、主に3つあります。

1つ目は、お客様から回収費用をいただく「回収料金モデル」であり、基本的な形といえます。

2つ目は、回収した不用品の中から価値のあるものを買い取り、修理や清掃をして再販売する「買取・再販モデル」です。

リサイクルショップやネットオークション、海外への輸出など、多様な販路を確保することで、大きな利益を生む可能性があります。

3つ目は、金属くずなどを専門業者に売却する「金属スクラップモデル」です。廃品回収の安定した収益源になりえます。

これらを組み合わせることで、不用品回収で収益を最大化できます。

廃品回収業のメリット6つ

廃品回収業には、6つのメリットが存在します。

  • 低資金で開業できる
  • 安定した需要がある
  • 高い利益率
  • 社会貢献性が高い
  • 専門スキルが少なくても始めやすい
  • 自分の裁量で働ける

まず、店舗を持たずに軽トラック1台から始められるため、初期投資を大きく抑えることが可能です。

また、引っ越しや大掃除、遺品整理など、人々の生活がある限り不用品は必ず発生するため、景気に左右されにくい安定した需要が見込めます。

収益面では、買取・再販モデルがうまくいけば、仕入れ値ゼロ円の商品で大きな利益を上げることも夢ではありません。

実際に月収100万円以上を実現している個人事業主もいます。

不用品のリユース・リサイクルは環境保全につながり、お客様の悩みを直接解決できるため、社会貢献性の高いやりがいのある仕事です。

特別な学歴や高度な専門スキルがなくても、体力と誠実な対応力があれば挑戦できる点もメリットです。

個人事業主として廃品回収で開業すれば、働く時間や休日を自分で決められるため、理想のワークライフバランスを保ちやすくなります。

廃品回収業のデメリット4つ

6つのメリットがある一方、廃品回収には注意すべきデメリットも4つあります。

  • 体力的な負担が大きい
  • 法律や許可に関する知識が不可欠
  • 悪徳業者との風評被害
  • 不用品の一時的な保管場所が必要

大型の家具や家電を運ぶ機会が多いため、相応の体力が求められます。

腰を痛めるなど、身体的なリスク管理が重要になります。

また、後述する許認可なく営業すると厳しい罰則の対象となるため、法律に関する知識は不可欠です。

知らなかったでは済まされないため、正しい知識を学ぶ姿勢が求められます。

事業運営の面では、一部の悪徳業者の存在により、「廃品回収=怪しい」というイメージを持たれることもあります。

お客様からの信頼をいかにして得るかが事業継続のポイントです。

さらに、回収した品物をすぐに再販・処分できない場合に備え、一時的に保管しておくスペースを自宅や倉庫に確保する必要があります。

廃品回収業起業に必要な3つの許認可と資格

廃品回収業の起業で、重要なのが法律の遵守です。

特に、不用品の扱いを間違えると、厳しい罰則を受ける可能性があります。

「不用品(まだ価値のあるモノ)」と「廃棄物(ゴミ)」は法律上全くの別物です。それぞれを扱うために必要な許可が異なります。

無許可で廃棄物を回収した場合、廃棄物処理法違反として「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方」が科されることもあります。

1. 古物商許可【管轄警察署】

「古物商許可」は、廃品回収業の利益を得る目的で中古品を買い取って販売するために必須の許可です。

不用品回収では、お客様から不用品を買い取り、それを再販して利益を出す「買取・再販モデル」が収益の柱となります。

この許可なく買取業務を行うと、古物営業法違反となり罰則の対象です。

申請は、営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係が窓口です。

比較的取得しやすく、廃品回収業を始めるうえで最初のステップといえます。

2. 一般廃棄物収集運搬許可【市町村】

「一般廃棄物収集運搬業許可」は、一般家庭から出る「廃棄物(ゴミ)」を収集・運搬するために必要な許可です。

例えば、お客様からお金をもらって、再販価値のない家具や壊れた家電を処分する場合に必要です。

しかし、一般廃棄物収集運搬業許可は市町村が「既存の業者で十分対応できる」と判断している場合が多く、新規取得は困難とされています。

そのため、多くの事業者は許可の取得を前提とせず、産業廃棄物や古物の取り扱いをメインに廃品回収業を行います。

3. 産業廃棄物収集運搬許可【都道府県】

「産業廃棄物収集運搬業許可」は、法人(会社や工場など)の事業活動によって生じた「産業廃棄物」を収集・運搬するために必要な許可です。

例えば、オフィスの移転に伴うデスクやOA機器の処分、飲食店の改装で出る厨房機器の回収などが該当します。

一般廃棄物収集運搬業許可とは異なり、要件を満たして申請すれば取得が可能です。

法人向けのサービスを展開し、事業の幅を広げたい場合には取得を検討すべき許可といえます。

廃品回収業起業の6ステップ

廃品回収業の起業は、開業までの6ステップを踏むことで、未経験からでもスムーズに進めることが可能です。

各ステップで何をすべきかを明確に理解し、計画的に準備を進めます。

特に、許認可の取得には時間がかかる場合があるため、早めに着手することが必要です。

1. 必要な許認可の申請・取得【古物商許可が優先】

第1ステップは、事業の根幹となる許認可の申請です。

前述の通り、多くのビジネスモデルで必須となる「古物商許可」の取得を優先で進めます。

申請から許可が下りるまでには40日程度の期間を要するため、他の準備と並行して手続きを開始します。

将来的に法人向けのサービスを展開したい場合は、この時期に産業廃棄物収集運搬業許可の取得も視野に入れておくことをおすすめします。

自身の事業計画に合わせて、必要な許可を見極めることが重要です。

2. 資金調達【開業資金は最低100万円~300万円程度】

第2ステップは、開業資金準備です。廃品回収業は、トラックの購入費が大きな割合を占めます

中古の軽トラックであれば数十万円から購入可能ですが、車両費、許認可の取得費用、広告宣伝費、当面の運転資金などを合わせると、最低でも100万円から300万円程度の開業資金を見込んでおくと安心です。

この時点で自己資金で不足する場合は、日本政策金融公庫の創業融資など、公的な融資制度の活用を検討します。

3. 開業届や各種申請書の提出

第3ステップは、関係各所への書類等の提出です。資金の目処が立ったら、税務署に「開業届」を提出します。

これにより、正式に個人事業主として事業を開始したことになります。

同時に、節税効果の高い「青色申告承認申請書」も提出することがおすすめです。

青色申告を行うことで、個人事業主の場合は最大65万円の特別控除が受けられるなど、税制上のメリットがあります。

手続きは難しくないため、開業届とセットで提出しておきます。

4. 事業用物件・トラックの準備

第4ステップは、廃品回収業で必需品となるトラックを準備します。

最初は、小回りが利き、維持費も安い「幌付きの軽トラック」がおすすめです。

幌があれば、雨天時の作業や、お客様の荷物を外から見えないようにするプライバシー保護にも役立ちます。

また、回収した不用品を一時的に保管するためのスペースも必要です。

自宅の駐車場や庭、あるいは小さな倉庫やガレージを借りるなどして、作業拠点を確保します。

5. 集客・宣伝の開始

第5ステップでは、事業内容や料金体系、連絡先を明記したシンプルなWebサイトを作成します。

廃品回収業を軌道に乗せるためには、お客様に自身のサービスを知ってもらうことが必要です。

また、ターゲットとする地域にチラシをポスティングするのも効果的です。

最近では、くらしのマーケットのような集客ポータルサイトに登録し、初期の顧客を獲得する方法もあります。

信頼性を高めるために、取得した古物商許可の番号などを明記することが重要です。

6. サービス提供・運営開始

第6ステップでは、いよいよサービスの提供を開始します。

最初のうちは、一件一件の依頼に丁寧に対応し、良い口コミを広げてもらうことが大切です。

お客様からの電話対応、見積もりの提示、回収作業、そしてアフターフォローまで、誠実な姿勢を貫くことでリピーターや紹介につながります。

廃品回収での経験を積みながら、作業効率やサービスの質を向上させます。

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廃品回収業起業後の月5万~15万ランニングコストと収益目安

廃品回収業の起業後、事業を継続していくためには、売上だけでなく、毎月かかる経費(ランニングコスト)を正確に把握し、利益を管理することが不可欠です。

ここでは、具体的なランニングコストの内訳や、収益モデルのシミュレーションを紹介します。

月間ランニングコストの内訳と目安

個人事業主が軽トラック1台で廃品回収を運営する場合、月々のランニングコストはおよそ5万円から15万円程度が目安です。

主な内訳は、ガソリン代や駐車場代、広告宣伝費(チラシ印刷代やネット広告費)、携帯電話などの通信費、事業で使う軍手やロープなどの消耗品費が挙げられます。

特に広告宣伝費は、集客状況に応じて変動します。

経費を日ごろから帳簿に記録し、無駄な支出がないか定期的に見直すことが、廃品回収での起業には重要です。

帳簿の作成は、確定申告にも役立つため経費管理とあわせておすすめします。

月ごとの売上・利益モデル

廃品回収の売上は、案件の数と単価によって決まります。

例えば、1案件あたりの平均単価を15,000円と仮定します。月に20件の依頼があれば、売上は30万円です。

そこからランニングコスト10万円を差し引くと、利益は20万円になります。

もし営業努力によって月に40件の依頼を獲得できれば、売上60万円、コスト15万円で、利益は45万円です。

買取・再販がうまくいけば、さらに利益を上乗せすることも可能です。

コスト削減・利益率アップの具体策

廃品回収業での利益を最大化するためには、コストを削減し、売上を伸ばす工夫が必要です。

コスト削減策は、燃費の良い運転を心がける、複数の業者から相見積もりを取って消耗品を安く仕入れるなどが考えられます。

利益率をアップさせるには、回収料金をいただくだけでなく、価値のある品物を積極的に買い取り、再販ルートを確立することが最も効果的です。

また、不用品回収と合わせて、ハウスクリーニングなどの追加サービスを提案するのも良い方法です。

高収益を実現するためのポイント

廃品回収で高収益を安定して実現するためには、リピーターや紹介による依頼を増やすことが必要です。

丁寧な顧客対応と、明朗会計を徹底することが不可欠といえます。

「無料回収」と謳いながら後から高額な請求をするような悪徳業者と一線を画し、作業前に必ず明確な見積もりを提示しましょう。

そして、お客様の合意を得てから作業を開始する姿勢が必要です。誠実な姿勢が信頼を生み、結果として安定した高収益につながります。

廃品回収業起業によくある質問5つ

ここでは、廃品回収業の起業を検討している方によくある質問を紹介します。

1. 不用品回収はなぜ儲かるのですか?

A:不用品回収が儲かるといわれる理由は、主に2つあります。

1つ目は、「仕入れコストが低い、あるいはゼロ円」である点です。

お客様から回収費用をいただいたうえで、その品物を再販できれば、利益率は高くなります。

2つ目は、「安定した需要」がある点です。

人々の生活様式が変わっても、引っ越しや買い替えなどで不用品は必ず発生し続けるため、仕事がなくなる心配が少ないビジネスといえます。

2. 不用品回収フランチャイズとは何ですか?

A:フランチャイズとは、本部に加盟金やロイヤリティを支払い、その代わりにブランド名や経営ノウハウを利用して事業を行う仕組みです。

メリットは、本部のブランド力によって廃品回収の開業初期から集客がしやすい点や、研修制度によって未経験でもスムーズに事業を始められる点です。

一方、加盟金などの初期費用がかかる点や、本部のルールに縛られるため、経営の自由度が低い点がデメリットとして挙げられます。

3. 廃品回収と遺品整理の違いは何ですか?

A:廃品回収は、不要になった物を効率的に回収・処分することに重点を置いたサービスです。

一方、遺品整理は、故人が残した品物を遺族に代わって整理するサービスであり、単なる片付けだけでなく、貴重品の捜索や形見分け、供養といった、より心情に寄り添った丁寧な作業が求められます。

そのため、遺品整理の方が作業範囲は広く、専門性も高くなる傾向にあります。

廃品回収業からスタートし、関連サービスとして遺品整理へ展開する事業者も多いです。

4. 廃品回収業起業の月収・年収はどれくらいですか?

A:廃品回収業での働き方や事業規模によって異なりますが、個人事業主として軽トラック1台で始めた場合、月収は20万円~50万円、年収にすると300万円~600万円程度が目安となります。

営業努力や買取・再販のスキル次第では、これ以上を稼ぐことも十分に可能です。

法人化してスタッフを雇用したり、フランチャイズに加盟したりすることで、年収1,000万円以上を目指すこともできる、夢のある業界です。

5. 個人事業主の廃品回収起業はなぜ儲からないケースがある?

A:儲からないケースには、共通した3つの原因があります。

多いのは、「適切な許認可を取得せずに違法な営業をしている」ケースです。これでは信頼を得られず、事業を拡大できません。

次に、「集客が全くできていない」ケースです。良いサービスを提供していても、お客様に知ってもらえなければ仕事にはつながりません。

Webサイトやチラシなどを活用した、地道な営業活動が不可欠です。

最後に、事業の収支を正確に把握できていないケースも挙げられます。売上と経費をしっかり管理し、利益を意識した価格設定が重要です。

まとめ:廃品回収業起業は工夫次第で誰でも月収・年収アップができる

廃品回収業は、低資金から始められるにもかかわらず、社会に貢献しながら高収益を目指せる、将来性のあるビジネスです。

成功のためには、正しい許認可の知識を身につけ、法律を遵守することが前提となります。

そのうえで、お客様一人ひとりに対して誠実な対応を心がけ、信頼を積み重ねていくことが、安定した収益へとつながります。

本記事で紹介したステップを参考に、計画的に準備を進め、あなたの理想の働き方を実現しましょう。

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