2025.08.17 起業ガイド
起業初年度の年商は平均いくら?失敗しない目標設定3ステップ
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「起業1年目って、みんな、どれくらい稼いでいるんだろう?」
「事業計画を作りたいけど、初年度年商の目標をどう立てればいいか見当もつかない…」。
起業を考えている人なら誰もが、最初にこの年商の壁にぶつかります。
重要なポイントは、自分の事業と理想の生活にマッチした目標をしっかり設定することです。
この記事では、データで見るリアルな平均値から、後悔しない初年度の年商目標を立てるための具体的な3ステップまでを徹底解説します。
これを読むとほかの起業家の初年度年商がわかり、どのように年商目標を立てればよいかがわかるようになります。
データで見る起業初年度のリアル|平均年商と中央値
多くの人が気になる起業初年度の平均年商です。
まずは客観的なデータを見て、起業家のリアルな立ち位置を把握しましょう。ただし、この数字はあくまで参考です。

引用元:第2-2-47図 男女別の起業家の個人所得|中小企業庁
中小企業白書の「男女別の起業家の個人所得」のデータは、開業1年目の起業家のうち、女性6割、男性3割が売上平均が100万円を切ります。
起業1年目は売上を上げにくいのがわかります。しかし、ビジネスモデルや自分の働き方によって、目指すべき年商は全く異なります。
今すぐできるアクション:
「自分は平均より上か下か」と考えるのをやめ、「自分にとって必要な年商はいくらか?」という問いに意識を切り替えましょう。
「年商」と「手取り」は全くの別物!経営者が知るべきお金の基本
起業家が陥りがちな勘違いは、「年商=自分の収入」だと思ってしまうこと。
年商1,000万円を達成しても、手元に残るお金(手取り)が会社員時代の年収より少ないというケースは珍しくありません。
利益構造を理解することが、経営の第一歩です。
- 年商(売上高):お客様から頂いたお金の総額です。
- 売上原価:商品を仕入れたり、製造したりするのにかかった費用です。
- 経費:家賃、人件費、広告費など、事業を運営するためにかかった費用です。
- 利益(所得):年商から、原価と経費を引いたものです。この利益に対して税金がかかります。
- 税金・社会保険料:所得税、住民税、事業税、消費税、国民健康保険料などです。
- 手取り(可処分所得):利益から税金などを引いて、最終的にあなたが自由に使えるお金です。
例えば、年商1,000万円でも、経費が多くて利益が300万円の事業と、年商600万円でも利益が400万円の事業では、後者の方が手取りは多くなります。
ビジネスの利益率(利益÷年商)はどのくらいか、業種別の平均などを参考に把握しておきましょう。
今すぐできるアクション:
あなたの事業で想定される経費(家賃、通信費、広告費など)をリストアップし、毎月いくらかかるか概算してみてください。
後悔しない初年度年商目標の立て方【3ステップで逆算】
他人の平均値に惑わされず、自分に適した初年度年商目標を立てるには、「未来の理想から現在に逆算する」という思考法が有効です。
ここでは、そのための具体的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:【守り】あなたの「最低限必要な年商」を知る
まず、事業を継続し、最低限の生活を送るために必要な「守りの年商」を計算します。
守りの年商は、事業の損益分岐点とも言える重要な数字です。
計算式:
(年間の生活費 + 年間の事業固定費) ÷ (1 – 想定税率 – 経費率) = 最低必要年商
例えば、生活費240万円、固定費60万円、税率等20%、経費率30%の場合、
(240万+60万)÷(1-0.2-0.3)= 300万 ÷ 0.5 = 600万円
となり、最低でも年商600万円が必要だとわかります。
ステップ2:【攻め】あなたの「理想を叶える年商」を描く
次に、守りだけでなく「攻め」の目標を設定します。これは、モチベーションを高めることもできる、夢のある数字です。
- どんな家に住み、どんな車に乗りたいか?(理想の生活費)
- 事業を拡大するために、どんな投資をしたいか?(広告費、採用費)
- 将来のために、どれくらい貯蓄や自己投資をしたいか?
これらの理想を金額に換算し、ステップ1の計算式に上乗せすることで、「理想を叶えるための年商」が見えてきます。
ステップ3:目標を「行動計画」に分解する
年商目標が決まったら、それを具体的な行動にまで分解します。大きな目標のままでは、何から手をつけていいか分かりません。
分解の例:
年商1,200万円 → 月商100万円 → 1週間の売上25万円 → 1日の売上約3.6万円
→ 客単価1万円なら、1日に4人のお客様が必要
→ その4人を集めるために、今日は何をするか?(SNS投稿、ブログ執筆、営業電話など)
このように、年単位の目標を日単位の行動にまで落とし込むことで、日々のやるべきことが明確になります。
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目標達成の確率を上げる!売上予測の3つのテクニック
逆算法で立てた目標は、事業計画書に落とし込む際に、客観的な根拠を持った「売上予測」として示す必要があります。
次は精度を高めるための3つのテクニックを紹介します。
テクニック1:顧客数 × 客単価 × 購入頻度で考える
売上は3つの要素の掛け算で成り立っています。例えば、「月商100万円」という目標を、
「客単価5,000円のお客様が、月に2回利用してくれる。そんなお客様を100人集める」
というように分解します。
分解すると、目標達成のために「何をすべきか(顧客数を増やす施策、単価を上げる施策、頻度を上げる施策)」が明確になります。
テクニック2:トップダウン予測とボトムアップ予測を組み合わせる
トップダウン予測とは、市場規模やシェアから「これくらいは売れるはずだ」と予測する方法です。
一方、ボトムアップ予測は、自分の営業活動量や生産能力から「これくらいなら売れるだろう」と積み上げていく方法です。
2つのアプローチから算出した数字を比較検討し、中間点を探ることで、より現実的で精度の高い予測が可能になります。
テクニック3:楽観・悲観・標準の3パターンのシナリオを用意する
事業は計画通りに進まないのが当たり前です。そこで、計画がうまくいった場合の「楽観シナリオ」、うまくいかなかった場合の「悲観シナリオ」、そして最も可能性が高い「標準シナリオ」の3つを用意しておきましょう。
特に悲観シナリオを想定し、その場合でも事業が継続できるような資金計画を立てておくことが、不測の事態に備える上で非常に重要です。
まとめ:初年度年商は「他人に合わせる」のではなく「自分で決める」もの
起業初年度の年商は自分で決めるものです。あなたがどんな事業を創り、どんな人生を送りたいのか。そこから逆算して、自分だけの目標を設定することが、後悔しない起業の第一歩です。
そして、立てた目標は、
- 年商と手取りの違いを理解し、
- 具体的な行動計画にまで分解し、
- 客観的な根拠を持って説明できるようにする。
ここまでできて、初めて意味のある目標となります。
「具体的な行動計画を、誰かに壁打ちしてほしい」。
その気持ち、よく分かります。
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