2025.12.13 起業ガイド

ペットシッターで独立!動物好きを仕事に月収30万稼ぐ開業手順

ペットシッターで独立!動物好きを仕事に月収30万稼ぐ開業手順

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「大好きな動物に囲まれて仕事がしたい」。

その夢、ペットシッターなら叶えられます!

店舗を持たず、低資金で始められるこの仕事は、動物好きにとって理想的な起業スタイルです。しかし、「好き」だけでは務まらないのも事実。

大切な家族であるペットの命を預かり、留守宅の鍵を預かるという、極めて重い責任が伴います。

この記事では、安定して月収30万円以上を稼ぎ出す「プロのシッター」になるための、具体的な開業手順と経営戦略を徹底解説します。

これを読めば、どのようにペットシッターとして独立すれば良いかがわかります。

なぜ今、「ペットシッター」の需要が急増しているのか?

「ペットシッターなんて、需要があるの?」「ペットホテルで十分じゃないの?」。

そう思う方もいるかもしれません。

しかし、現代のペット事情と飼い主の意識の変化は、ペットシッターというサービスに、かつてないほどの追い風を吹かせています。

なぜ今、この仕事が求められているのか。その理由を3つの視点から解説します。

理由1:ペットの家族化と高齢化。「介護」ニーズの高まり

ペットはもはや単なる愛玩動物ではなく、大切な「家族」です。

医療の発達によりペットの寿命が延びた一方で、人間と同じように「老老介護」の問題が深刻化しています。

足腰が弱って動けない、定期的な投薬が必要など、介護が必要なペットを家に残して外出することに、強い不安を感じる飼い主が増えています。

自宅で専門的なケアをしてくれるシッターは、こうした飼い主にとっての救世主となるのです。

理由2:共働き・単身世帯の増加。留守番中のケアへの不安

共働き世帯や一人暮らしの飼い主にとって、出張や残業、急な用事の際にペットをどうするかは切実な悩みです。

「長時間のお留守番は可哀想」「散歩に行けないのが心苦しい」。

そんな罪悪感を抱える飼い主に代わって、いつもの時間に、いつものコースを散歩し、ご飯をあげてくれるシッターの存在は、心の平穏をもたらす不可欠なサービスとなっています。

理由3:ペットホテルにはない、「いつもの環境」で過ごせる安心感

ペットホテルは便利ですが、繊細な性格のペットにとっては、環境の変化が大きなストレスとなり、体調を崩してしまうこともあります。

「うちの子は怖がりだから、ホテルには預けられない」。

そう考える飼い主にとって、住み慣れた自宅でお世話をしてくれるペットシッターは、唯一無二の選択肢です。

ペットのストレスを最小限に抑えたいという「愛情」が、シッター需要を支えています。

知らなきゃ違法!開業に必須の「第一種動物取扱業」とは

ペットシッターとしてお金をもらって仕事をするには、都道府県知事(政令指定都市は市長)の登録を受け、「第一種動物取扱業」の資格を取得しなければなりません。

無登録で営業すると、100万円以下の罰金が科せられる違法行為となります。

ここでは、開業の必須条件であるこの資格について、詳しく解説します。

登録に必要な「資格」と「実務経験」の要件をチェック

第一種動物取扱業の登録を受けるには、「動物取扱責任者」を選任する必要があります。

この責任者になるためには、以下の3つの要件のうち、いずれか1つを満たす必要があります。

  • 1. 獣医師または愛玩動物看護師の免許を持っていること
  • 2. 半年以上の実務経験があり、かつ所定の学校を卒業していること
  • 3. 半年以上の実務経験があり、かつ所定の資格(認定ペットシッターなど)を取得していること

未経験から始める場合、最も現実的なのは「3」のルートです。

まずはペットショップなどで半年間アルバイトをして実務経験を積みながら、通信講座などで資格を取得するのが近道です。

自宅で開業できる?「事業所」の設備要件と注意点

ペットシッターは出張型ですが、登録には「事業所」が必要です。

自宅を事業所として登録することも可能ですが、いくつかの条件があります。

「居住部分と明確に区分されていること」「飼養施設(ケージなど)があること」「手洗い設備があること」などです。

賃貸物件の場合は、オーナーの承諾書が必要になることもあります。

管轄の保健所によって判断基準が異なるため、物件を決める前に必ず事前相談に行きましょう。

申請の流れと費用。保健所への相談から登録証交付まで

申請の大まかな流れは、「要件の確認・資格取得」→「保健所への事前相談」→「申請書類の提出」→「施設の立ち入り検査」→「登録証の交付」となります。

申請手数料は自治体によりますが、1万5,000円程度です。

立ち入り検査では、ケージの大きさや清掃状況などが細かくチェックされます。

準備不足で再検査にならないよう、入念な準備が必要です。

9割が悩む「集客」の壁|飼い主に選ばれるシッターの条件

資格を取り、開業届を出しても、それだけでは依頼は来ません。

ペットシッターにとって最大の壁は「集客」です。

なぜなら、飼い主にとって「見ず知らずの他人に家の鍵を預ける」ことは、とてつもなくハードルが高いからです。

この心理的な壁を取り除き、「あなたなら任せられる」と選んでもらうための条件を解説します。

条件1:【信頼の可視化】顔写真、資格、想いを伝えるHPとSNS

どこの誰だか分からない人に、大切なペットと家を任せる人はいません。

ホームページやSNSには、必ずあなたの「顔写真」を掲載し、保有資格や経歴を明記しましょう。

そして何より重要なのが、「なぜこの仕事をしているのか」「動物に対してどんな想いを持っているのか」というストーリーを伝えることです。

人柄が見えることで、飼い主の警戒心は薄れ、安心感へと変わります。

条件2:【安心の担保】「鍵預かり証」と「賠償責任保険」は必須

口約束だけで鍵を預かるのは論外です。

必ず「鍵預かり証」を発行し、厳重に管理する姿勢を示しましょう。

また、万が一の事故(散歩中の噛みつき事故や、家財の破損など)に備え、「ペットシッター賠償責任保険」への加入は必須です。

「保険に入っている」という事実は、飼い主にとって「プロとしての責任感」の証明となり、依頼の決め手になります。

条件3:【報告の質】飼い主を感動させる「写真付きレポート」の魔法

シッターの仕事は、お世話をして終わりではありません。

飼い主が帰宅するまでが仕事です。

お世話中のペットの様子(排泄の状態、食欲、遊んでいる姿など)を、写真や動画付きで詳細に報告しましょう。

「〇〇ちゃん、今日はこんな可愛い仕草を見せてくれました」といったコメントを添えるだけで、飼い主は「離れていても様子が分かって安心した」と感動し、あなたのファンになります。

LINEや専用アプリを活用して、リアルタイムに報告するのも効果的です。

月収30万円を安定させる!ペットシッター独立・成功の5ステップ

では、具体的にどうすれば月収30万円以上を安定的に稼げるようになるのでしょうか。

ここでは、開業準備から、リピーターでスケジュールが埋まる人気シッターになるまでのロードマップを、5つのステップで解説します。

ステップ1:【事業計画】商圏は?料金は?競合に勝つための戦略作り

まずは、活動エリア(商圏)を決めます。移動時間が長すぎると効率が悪いため、自宅から車や自転車で30分圏内を目安にしましょう。

次に、競合他社の料金やサービス内容を調査し、差別化ポイントを考えます。

「大型犬が得意」「猫専門」「早朝・深夜対応可能」など、独自の強みを打ち出すことで、価格競争に巻き込まれにくくなります。

ステップ2:【資格取得と実務経験】最短で要件を満たすルート

動物取扱責任者の要件を満たしていない場合は、資格取得と実務経験の積み上げを最優先で行います。

認定ペットシッターなどの民間資格は、通信講座で数ヶ月で取得可能です。

実務経験は、ペットショップや動物病院でのアルバイトのほか、ボランティア活動が認められる場合もあります(自治体による)。計画的にスケジュールを組みましょう。

ステップ3:【開業準備】契約書、鍵預かり証、HP…プロのツールを揃える

開業に必要なツールを準備します。

特に重要なのが「契約書」です。免責事項(不可抗力による事故など)やキャンセル規定を明確にしておくことで、後のトラブルを防げます。

また、信頼感のあるホームページを作成し、Googleビジネスプロフィール(MEO対策)にも登録して、地域検索で見つけてもらえるようにしましょう。

ステップ4:【地域密着営業】動物病院やトリミングサロンを味方につける

Web集客と並行して、地域のアナログ営業も行います。ペットの飼い主が集まる動物病院やトリミングサロン、ペットショップに挨拶に行き、チラシや名刺を置かせてもらいましょう。

「急な入院でペットの世話に困っている飼い主さんがいたら、紹介してください」と伝えておくと、信頼できる紹介元からの依頼に繋がります。

ステップ5:【リピーター育成】「次もあなたに」と言われる、顧客管理とフォロー

一度利用してくれたお客様は、あなたの宝物です。

お礼のハガキや、ペットの誕生日にメッセージを送るなど、細やかなフォローを続けましょう。

また、「定期利用割引」や「回数券」などのメニューを用意し、継続的な利用を促すことも重要です。

信頼関係が深まれば、鍵を預かりっぱなしの「定期契約」が増え、経営は驚くほど安定します。

まとめ:ペットシッターとは、動物と飼い主の「幸せな暮らし」を守る仕事

ペットシッターの仕事は、飼い主様が安心して外出できるよう支え、ペットがストレスなく過ごせる環境を守る、尊い「命の預かり業」です。

その責任の重さを自覚し、誠実に向き合えば、ペットからの無償の愛と、飼い主様からの「あなたがいてくれて良かった」という深い感謝という、お金にも代えがたい報酬を得ることができます。

あなたの優しさで、地域のペットと飼い主様を笑顔にしてください!

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