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2026.09.29 起業ガイド

食品加工業になるには?営業許可・資格・HACCPと開業の手順を解説


ジャム、漬物、お菓子、お惣菜など、自分で作った食品を加工して売りたい方は多いはずです。
ただし、食品加工業は人の健康に直接かかわるため、食品衛生法で細かくルールが決められています。自宅の台所で作ったものをそのまま売ることは、原則としてできません。

この記事では、食品加工業になるために必要な許可・資格・設備と、開業までの手順を解説します。

食料品製造業の市場規模

総務省・経済産業省「2025年経済構造実態調査(製造業事業所調査)」によると、食料品製造業の事業所は23,820か所(個人経営を除く)で、製造業全体の11.1%を占めます。
従業者は約111.8万人で製造業の中で最も多く、2024年の製造品出荷額等は約35.0兆円でした。

事業所の数は前年より3.4%減っていますが、出荷額は約33.0兆円から約35.0兆円に増えており、食品加工は規模の大きい安定した産業です。

食品加工業になるための5つのステップ

ステップ1:作る食品の「業種」を確認する

2021年6月に施行された改正食品衛生法で、食品の営業は次の3つに分けられました。
・許可が必要な業種:菓子製造業、そうざい製造業、漬物製造業、密封包装食品製造業など32業種
・届出が必要な業種:許可業種以外の、比較的リスクが低い食品の製造・販売
・許可も届出も不要な業種:包装済みで常温保存できる食品の販売のみなど

同じジャムやソースでも、容器の密封のしかたや保存方法によって業種が変わることがあります。まずは管轄の保健所に相談しましょう。

ステップ2:専用の施設を用意する

許可を得るには、業種ごとに決められた施設の基準を満たす必要があります。
住居の台所とは別の作業場、手洗い設備、区画された原材料や製品の保管場所、十分な容量の冷蔵設備などが求められます。
自宅で開業する場合は、住居と作業場をはっきり分けた改装が必要になるのが一般的です。

ステップ3:食品衛生責任者を置く

施設ごとに食品衛生責任者を1人置く必要があります。調理師や栄養士などの資格がなくても、都道府県の食品衛生協会などが行う1日の講習を受ければ取得できます。

ステップ4:営業許可を申請する

施設が完成する前に保健所に図面を持って事前相談し、完成したら申請して施設の確認を受けます。
申請手数料は自治体と業種によって異なります。三重県の例は次のとおりです。

業種 新規許可の手数料(三重県の例)
菓子製造業 18,000円
漬物製造業 18,000円
そうざい製造業 24,000円
密封包装食品製造業 24,000円
複合型そうざい製造業 30,000円

ステップ5:HACCPに沿った衛生管理と食品表示を整える

2021年6月から、原則としてすべての食品事業者にHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が義務づけられています。
小規模な事業者は、業界団体がつくった手引書を参考にする「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応できます。衛生管理の計画をつくり、実施の記録を残すことが求められます。

また、包装して売る食品には、食品表示法にもとづいて名称、原材料名、添加物、アレルゲン、内容量、消費期限・賞味期限、保存方法、製造者などを表示する必要があります。

初期費用を抑える方法
・シェアキッチンやレンタル加工場を使う(許可を取った施設を時間単位で借りられる)
・OEM(製造委託)でレシピだけを持ち込み、製造は許可を持つ工場に任せる
まず小さく売って需要を確かめてから、自分の工場を持つかを判断すると失敗しにくくなります。

まとめ

食品加工業になるには、業種の確認、施設の用意、食品衛生責任者の設置、営業許可の申請、HACCPと食品表示の準備という5つのステップが必要です。
業種の判断や施設の基準は自治体によって違うので、施設をつくる前に必ず保健所に相談しましょう。


出典:
総務省・経済産業省「2025年経済構造実態調査 製造業事業所調査 結果の概要」https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kkj/pdf/seizo_gaikyo2025.pdf
厚生労働省「HACCP(ハサップ)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html
三重県「食品の営業許可申請手数料が変わりました」https://www.pref.mie.lg.jp/SHOKUSEI/HP/m0067100098.htm

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