LINEで無料の起業相談
LINEで無料の起業相談

2026.09.30 起業ガイド

雑貨屋を開業するには? 必要な資格・届出、開業資金、仕入れ方法と成功のコツ

好きなものに囲まれて、自分のセンスで選んだ商品を届けたい。雑貨屋は、個人で開業する人に人気の業種です。

一方で、同じような店が多く、仕入れすぎや売れ残りで苦しむ例も少なくありません。この記事では、雑貨屋を開業するのに必要な手続き、資金、仕入れ方法、長く続けるためのコツを解説します。

この記事のポイント

  • 雑貨屋の開業に必須の資格はない。個人なら開業届を出すだけで始められる
  • 中古品は古物商許可、食品は営業許可または届出、輸入化粧品は製造販売業許可などが必要になる
  • 開業資金は、実店舗なら300万〜800万円、ネットショップなら数万円からが目安
  • 成功の鍵は、コンセプトを絞ることと、在庫を仕入れすぎないこと

雑貨屋の開業に必要な資格・届出

新品の雑貨を仕入れて売るだけなら、特別な資格や許可は必要ありません。

個人事業主として税務署に開業届を出せば、その日から雑貨屋を始められます。ただし、扱う商品によっては次の手続きが必要です。

扱う商品 必要な手続き 窓口
中古品・アンティーク・古着 古物商許可 営業所を管轄する警察署
お菓子・紅茶・調味料などの食品 食品の種類に応じて営業許可または届出(包装済みで常温保存の食品は、届出で済む場合が多い) 保健所
海外から輸入した化粧品・石けん 化粧品製造販売業許可など(国内メーカー品を仕入れて売るだけなら不要) 都道府県の薬務課
お酒 酒類販売業免許 税務署
電気製品(輸入・製造するもの) 電気用品安全法の届出(PSEマーク) 経済産業局

出典:中小機構 J-Net21「雑貨ショップオーナー」https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/retail/05070.html、警視庁「古物商許可申請」https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/kobutsu/tetsuzuki/kyoka.html

店舗の内装工事をする場合は、消防署への届出が必要になることもあります。物件を契約する前に確認しましょう。

雑貨屋の開業資金

項目 実店舗(10〜15坪) ネットショップ
物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料) 80万〜200万円 不要
内装・什器・照明 100万〜300万円 撮影機材 数万円
初回の仕入れ 100万〜200万円 10万〜50万円
レジ・POS・決済端末 5万〜20万円 ネットショップ作成サービスは無料〜月数千円
広告・ショップカード・ロゴ 10万〜30万円 数万円
運転資金(3〜6か月分) 100万〜200万円 数十万円
合計 約400万〜900万円 数万〜100万円

※金額は一般的な目安で、立地や規模によって大きく変わります。参考として、日本政策金融公庫の2025年度調査では、融資を受けて開業した人の開業費用は平均975万円、中央値600万円でした(全業種)。https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kaigyo_251205_1.pdf

いきなり実店舗を構えるのが不安なら、まずはネットショップやマルシェ、間借り出店で売れる商品と客層を確かめてから、実店舗に進む方法がおすすめです。

雑貨の仕入れ方法

仕入れ先 特徴 注意点
卸問屋(実店舗・ネット卸サイト) 少ない数から仕入れられ、初心者でも始めやすい ほかの店と商品がかぶりやすい
展示会(ギフト・ショーなど) メーカーと直接取引でき、新商品やトレンドをつかめる 最低発注数(ロット)が大きい場合がある
作家・クリエイターとの委託販売 売れた分だけ支払うので在庫リスクが小さく、オリジナリティを出せる 販売手数料は売上の20〜40%程度。契約条件を書面で決めておく
海外からの直接仕入れ 独自性が高く、利益率も上げやすい 関税、輸送費、品質トラブル、法規制(化粧品や食品など)に注意
オリジナル商品の製作 他店と差別化できる 製作ロットと在庫の管理が必要

雑貨の粗利率は、仕入れ方法によっておおむね30〜50%です。卸から仕入れた定番品は利益率が低めになりやすく、オリジナル商品や海外からの直接仕入れは高くしやすい傾向があります。

収支シミュレーション:12坪の雑貨店

項目 月額 前提
売上 150万円 客単価3,000円 × 1日20人 × 月25日
仕入原価 ▲82.5万円 原価率55%(粗利率45%)
家賃 ▲15万円
アルバイト人件費 ▲12万円 週末と繁忙期
水道光熱・通信・決済手数料 ▲6万円
広告・包装資材・その他 ▲5万円
営業利益(オーナーの取り分) 約29.5万円 年約354万円

※試算は一例です。売れ残り商品の値下げや廃棄、年末とそれ以外の月の売上の差は含めていません。

実店舗の売上だけで利益を伸ばすのは簡単ではありません。ネットショップ、ワークショップ、法人向けのノベルティ受注などを組み合わせて、店舗の固定費を複数の収入で支えるのが、長く続く雑貨屋の共通点です。

雑貨屋を開業する6ステップ

ステップ1:コンセプトとターゲットを決める

「北欧」「キッチン雑貨」「地元作家の器」など、テーマを一言で言えるまで絞ります。J-Net21も、同じコンセプトの雑貨屋は多く、独自の商品や売り方がないと飽きられる可能性があると指摘しています。

ステップ2:雑貨屋で働いて経験を積む

仕入れの感覚、売れる商品の見極め、ディスプレイ、在庫管理は、現場で身につけるのがいちばんの近道です。

ステップ3:小さく売ってみる

マルシェやネットショップで、テスト販売をします。どの商品が、どの価格で、どんな人に売れるのかを記録しましょう。

ステップ4:事業計画と資金計画をつくる

家賃は、売上の10%程度に収まるのが理想です。足りない資金は、創業融資や、小規模事業者持続化補助金などの活用も検討しましょう。

ステップ5:物件を決め、仕入れ先と契約する

ターゲットが歩いている場所に物件を探します。仕入れは、最初から多く抱えすぎないことが大切です。

ステップ6:開業届を出し、オープン前から発信する

InstagramなどのSNSで、開店準備の様子や入荷予定の商品を発信し、オープン初日からお客さんが来る状態をつくります。

雑貨屋が失敗しやすい3つの理由

1つ目は、自分の好みだけで仕入れて、お客さんのニーズとずれてしまうことです。2つ目は、仕入れすぎて在庫が資金を圧迫し、値下げで利益がなくなることです。3つ目は、実店舗だけに頼り、来店客数が天候や季節に左右されてしまうことです。どれも「好き」を大切にしながら、数字で確かめる習慣があれば防げます。

まとめ

雑貨屋は、開業届を出すだけで始められる、始めやすい業種です。ただし、中古品や食品、輸入化粧品を扱うなら許可や届出が必要です。開業資金は実店舗なら400万〜900万円程度、ネットショップなら数万円からが目安です。コンセプトを絞り、小さく試してから店を構え、仕入れと在庫を数字で管理することが、長く愛される雑貨屋への近道です。

Related Posts

ニュース一覧へ戻る