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2026.09.29 起業ガイド

キャンプ場を作るには?必要な許可・開業費用・収支の目安を手順で解説


所有している山林や遊休地を生かして「キャンプ場を作りたい」と考える方が増えています。
キャンプ場は、テントを張る場所を貸すだけなら大きな建物がいらないため、宿泊施設の中では少ない投資で始めやすい事業です。ただし、土地の種類や提供するサービスによっては、いくつもの許可が必要になります。

この記事では、キャンプ場を作るための手順、必要な許可、費用と収支の目安を解説します。

キャンプ場市場の現状

日本オートキャンプ協会の「オートキャンプ白書2026」によると、2026年4月時点の全国のオートキャンプ場は1,757か所です。コロナ禍以降の新規参入で大きく増えました。
一方で、2025年のオートキャンプ参加人口は560万人で、前年から5.1%減っています。猛暑やクマの出没が影響したとみられます。

施設が増えて利用者がやや減っているなかでも、キャンプ場の稼働率は16.3%を保っています。ただ、裏を返せば、平均では1年の8割以上の日は区画が空いているということです。
これから作るなら、平日の利用を増やせるかどうかが採算の分かれ目になります。白書でも、平日の利用を支える夫婦やカップルの「デュオキャンプ」の広がりや、5年ぶりのビギナーの増加が紹介されています。


キャンペーンバナー

キャンプ場を作るための5つのステップ

ステップ1:コンセプトとターゲットを決める

ファミリー向けのオートキャンプ場、ソロやデュオ向けの静かなキャンプ場、ペットと泊まれるキャンプ場、グランピング施設など、誰に来てほしいかで必要な設備も許可も変わります。
白書2025では、ドッグランやペット専用サイトを用意するキャンプ場が増えていると報告されています。

ステップ2:土地を確保して法律の規制を調べる

土地選びでは、車で行けるか、水道・電気・トイレの排水をどう確保するか、近所に住む人の理解を得られるかも重要です。
そのうえで、次のような法律の規制がかかっていないかを調べます。

法律・許可 必要になる主なケース
農地法(農地転用許可) 田畑をキャンプ場として使う場合
森林法(林地開発許可) 地域森林計画の対象になっている民有林で、1haを超える開発をする場合
都市計画法(開発許可) 市街化調整区域などで、管理棟やコテージなどの建物を建てる場合
自然公園法 国立公園・国定公園などの区域内で、工作物を設けるなどの行為をする場合
建築基準法(建築確認) 管理棟、トイレ棟、コテージなどを建てる場合

ステップ3:提供するサービスに合わせて営業の許可を取る

サービス 必要な許可
テントサイト(利用者が自分のテントを張る) 一般には旅館業の許可は不要(自治体によって取り扱いが違うことがある)
コテージ、バンガロー、常設テント(グランピング) 旅館業法の許可(簡易宿所営業など)
食事やバーベキューセットの提供 食品衛生法の飲食店営業許可
お酒の販売 酒類販売業免許
下水道のない場所のトイレ・炊事場 浄化槽の設置届など

管理棟やシャワー棟などの建物がある場合は、消防法の基準にも対応する必要があります。

ステップ4:設備をつくる

整地や区画づくり、進入路、炊事場、トイレ、シャワー、管理棟、電源、Wi-Fi、夜の照明などを整えます。
最初からすべてをそろえず、テントサイトから始めて、利用者の反応を見ながらコテージなどを増やしていく方法もあります。

ステップ5:予約の仕組みと集客を準備する

予約サイトへの掲載、Googleマップへの登録、SNSでの発信を準備します。
平日の利用を増やすために、平日の割引、デュオ向けのプラン、ワーケーションやリモートワーク向けのプランを用意するのも効果的です。

開業費用と収支の目安

キャンプ場の初期費用は、土地の広さや設備によって500万〜3,000万円程度がひとつの目安といわれます。土地を買う場合や、コテージ・グランピングの施設を建てる場合は、さらに大きな金額になります。

項目 試算(30区画のオートキャンプ場)
1区画の利用料 5,000円(白書2025の平均利用料金5,246円を参考)
稼働率 16.3%(白書2026の全国平均)
年間の区画料の売上 約892万円
レンタル品・薪・売店の売上 約150万円
人件費・水道光熱費・修繕費・広告費など ▲約700万円
営業利益の目安 約340万円

※一般的な相場をもとにした試算です。土地代、借入金の返済、減価償却は含んでいません。

稼働率を全国平均の16.3%から25%に上げられれば、区画料の売上は約1,370万円になります。

平日や冬の利用を増やす工夫が、利益に最も大きく影響します。

キャンプ場を作る前のチェックポイント
・土地が農地、森林、市街化調整区域、自然公園に当たっていないか
・水、電気、排水、携帯電話の電波を確保できるか
・近くに住む人や自治会の理解を得られるか
・クマや大雨などへの安全対策と、施設賠償責任保険を用意できるか

まとめ

キャンプ場を作るには、コンセプトを決め、土地の規制を調べ、サービスに合った許可を取り、設備と集客の仕組みを整える必要があります。
全国の施設数が増えて競争が強まっているので、ペット対応、デュオ向け、平日プランなど、選ばれる理由をはっきりさせることが大切です。



出典:
日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2026」発行のお知らせ https://www.autocamp.or.jp/post-22088/
日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2025」https://www.autocamp.or.jp/post-20420/
旅行新聞新社「デュオキャンプ増加に期待高まる(オートキャンプ白書2026)」https://www.ryoko-net.co.jp/?p=169800

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