2026.09.30 起業ガイド
きくらげ栽培は副業で稼げる?菌床1個1kgの収量目安・国産シェア約11%・始め方を解説
きくらげ栽培を副業で始めたい方へ。
国産は3,137トンで、国内消費の約89%は輸入です(令和7年)。菌床1個あたり生きくらげ約1kgの収量目安、菌床500個規模の収支試算、販路、カビのリスク、確定申告の注意点まで解説します。
「空き部屋や倉庫で、週末にきくらげを育てて副収入に」。菌床栽培は農地がなくても始められるので、副業候補として人気です。一方で、「高収益」という広告どおりにいかない人が多いのも事実です。
この記事では、数字で現実を確認します。
この記事のポイント
令和7年のきくらげ類の国内生産は3,137トンで、消費量27,968トンの88.9%を輸入が占めます(生きくらげ換算)。菌床1個あたりの収穫目標は生きくらげで約1kgです(鳥取県の資料)。
副業規模(菌床500個)なら売上は年数十万円が現実的なラインです。収入を左右するのは栽培技術より「誰に、いくらで売るか」です。
国産きくらげの市場データ
| 区分(単位:トン) | 令和5年 | 令和6年 | 令和7年 |
|---|---|---|---|
| 国内生産量 | 2,879 | 3,003 | 3,137 |
| 輸入量(生換算) | 22,831 | 24,563 | 24,873 |
| 輸入の割合 | 89.0% | 89.2% | 88.9% |
※輸入量は乾燥品を10倍して生きくらげに換算した数字です。
国産のシェアは約11%で、生産は2年連続で増えています。参入者が増えて卸価格が下がっているという声もあります。市場やJAにまとめて出荷するより、飲食店や直売所、ECで「生きくらげ」の鮮度を売るほうが副業向きです。
副業で始める手順
1. 場所と環境
きくらげは温度20〜28℃前後、湿度が高い環境を好みます。空き部屋やコンテナ、ビニールハウスを使い、加湿器・換気扇・温湿度センサーをそろえます。カビ(青カビ)対策としての換気と清掃が失敗を防ぐポイントです。
2. 菌床の仕入れ
森産業や北研などの種菌メーカーや菌床業者から、培養済みの菌床を購入します。安い菌床ほど発生量が安定しないことがあるので、少量で試してから切り替えましょう。
3. 販売と許可
生のまま袋詰めして販売するだけなら、多くの場合は営業許可が不要です。乾燥品や加工品にする場合は、保健所に許可や届出が必要かどうかを確認してください。表示(名称、原産地、内容量など)も必要です。
4. 勤務先と税金
勤務先の就業規則で副業が認められているかを確認します。副業の所得(売上から経費を引いた額)が年20万円を超えたら確定申告が必要です。
収支シミュレーション(副業・菌床500個)
菌床500個×収穫0.8kg(目標の1kgより控えめに設定)で、年400kgです。
直販の単価を平均1,500円/kgとすると、売上は年60万円です。
支出は、菌床代(1個数百円×500個)、電気・水道代、包装資材、送料などで年30万〜40万円。所得は年20万〜30万円前後の見込みです。
※菌床の価格、単価、歩留まりは仕入れ先や販路によって大きく変わります。仮の前提を置いた試算です。専業規模(菌床3,000個)の試算はきくらげ栽培の起業資金の記事をご覧ください。
「初期費用ゼロで月収○十万円」をうたう菌床の買い取り保証型ビジネスには注意しましょう。買い取り価格・保証期間・解約条件を契約書で確認し、少しでも疑問があれば消費生活センターに相談してください。
よくある質問
- マンションでも栽培できますか?
- 少量なら可能ですが、高い湿度による結露やカビで部屋を傷める心配があります。賃貸の場合は管理規約も確認してください。
- どのくらいで収穫できますか?
- 菌床を置いてから数週間で最初の収穫が始まり、1個の菌床から数回にわたって収穫するのが一般的です。
- 副業から本業へ切り替える目安は?
- 安定した取引先が複数あり、月の出荷量と単価の見通しが立ってから、規模の拡大や融資を検討しましょう。
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