2026.09.30 起業ガイド
警備会社設立するには?認定要件・費用23,000円〜・指導教育責任者の確保を解説【2026年版】
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警備会社の設立には都道府県公安委員会の認定が必要です。
警備業者は10,949社、警備員は59.7万人(令和7年末)。欠格事由、警備員指導教育責任者の要件、申請手数料23,000円、審査期間30〜40日、開業資金の目安、小規模会社の勝ち筋を最新データで解説します。
この記事のポイント
令和7年末の警備業者は10,949社で、5年連続で増えています。警備員は59万6,985人です。
警備員100人未満の会社が90.3%を占めており、小さな会社が中心の業界です。認定の申請手数料は23,000円、審査は30〜40日ほど、認定の有効期間は5年です。業務区分ごとに警備員指導教育責任者を選任する必要があり、講習を受けるには「直近5年で通算3年以上の実務経験」などの条件があります。
警備業界の今:成長市場を「小さな会社」が支えている
警察庁「令和7年における警備業の概況」によると、警備業者は10,949社(前年より138社、1.3%増)、警備員は59万6,985人(1.5%増)です。
全国警備業協会の調査(回答5,210社)では、売上高の合計は約3兆5,056億円にのぼります。
| 指標 | 数値(令和7年12月末) |
|---|---|
| 警備業者数 | 10,949社(5年連続で増加) |
| 警備員100人未満の会社 | 90.3%(19人以下に限っても56.8%) |
| 営業所が1か所だけの会社 | 84.2% |
| 交通誘導警備を行う会社 | 8,241社(75.3%) |
| 60歳以上の警備員の割合 | 47.3%(最も多い年齢層は70歳以上の21.6%) |
数字から見えるのは、小さな規模でも参入できる一方で、人手(特に若手)の確保が最大の経営課題だという点です。独立を考えるなら、どの業務を取りにいくか(交通誘導=2号か、施設警備=1号か)と、隊員をどう採用するかを最初に設計しておきましょう。
警備会社設立に必要な要件
1. 欠格事由に当てはまらないこと(警備業法第3条)
破産者で復権していない人、禁錮以上の刑の執行を終えてから5年を経ていない人、最近5年間に警備業法違反をした人、暴力団関係者などは認定を受けられません。法人の場合は役員全員が審査の対象になります。
2. 営業所ごと・業務区分ごとに警備員指導教育責任者を選任
警備業務には1号(施設)、2号(交通誘導・雑踏)、3号(輸送)、4号(身辺)の区分があり、営む区分ごとに資格者を選任します。講習を受けられるのは、原則として「最近5年間に、その区分の警備業務に通算3年以上従事した人」か「その区分の1級検定合格者」などです。
業界未経験の方は、経験のある方を役員や正社員として迎えるのが現実的です。
3. 資本金の要件はない
警備業法には最低資本金の定めがありません。個人事業としても認定を受けられます。ただし、元請や官公庁との取引、融資の審査では法人のほうが有利になりがちです。
申請の流れと費用
| ステップ | 内容・目安 |
|---|---|
| ① 欠格事由の確認と書類集め | 住民票(本籍地の記載あり)、身分証明書、登記されていないことの証明書、医師の診断書など。役員全員分を用意します |
| ② 指導教育責任者の選任 | 資格者証がない場合は、講習と交付で2〜3か月かかることがあります |
| ③ 管轄の警察署(生活安全課)へ申請 | 申請手数料23,000円 |
| ④ 公安委員会の審査 | 30〜40日ほど(警視庁は40日程度) |
| ⑤ 認定・営業開始の届出 | 認定証の番号を標識などに掲示。有効期間は5年 |
| 主な費用 | 目安 |
|---|---|
| 認定申請手数料 | 23,000円 |
| 指導教育責任者講習(警視庁の新規取得) | 1号47,000円、2号38,000円 |
| 資格者証の交付手数料 | 9,800円(神奈川県の例) |
| 法人設立費用(株式会社) | 約20万〜25万円 |
| 制服・誘導灯・無線などの装備 | 隊員1人あたり10万〜20万円 |
| 運転資金(人件費3〜6か月分) | 警備料金の入金は月末締め・翌月末払いなどが多いため、給与の立て替えが必要です |
収支シミュレーション(交通誘導中心・隊員10名の例)
請求単価を1人日18,000円、月の稼働を延べ220人日と置くと、売上は月396万円です。
隊員の給与と法定福利費(1人日あたり約13,000円)が月286万円、事務所・車両・保険・求人などの経費が月50万円かかるとすると、営業利益は月約60万円(利益率15%前後)です。
※単価や稼働は地域・元請によって大きく変わります。仮の前提を置いた試算です。
利益を左右するのは稼働率(隊員をどれだけ空けずに配置できるか)と定着率です。在職1年未満の警備員が18.3%いる業界なので、辞めさせない仕組み(配置の配慮、熱中症対策、教育)への投資が、採用費より安くつくことがよくあります。
よくある質問
- 警備の経験がなくても警備会社を設立できますか?
- 代表者自身に経験は必要ありません。ただし指導教育責任者の選任は必須なので、有資格者を確保できるかがカギになります。
- 認定を受ける前に営業してもいいですか?
- できません。認定を受けずに営業すると、警備業法違反として罰則の対象になります。
- 創業融資は使えますか?
- 日本政策金融公庫の新規開業資金などが候補です。給与の立て替えに必要な運転資金も含めて計画しましょう。

