2025.09.10 起業ガイド
【SDGsで地域貢献】あなたの街を元気にする!身近なアイデアと始め方
Index
「私の住む街、昔はもっと活気があったのにな…」
「地域のために何かしたいけど、一個人に何ができるんだろう?」
その想い、SDGsを“ツール”にすれば、具体的な形に変えることができます。
SDGsは、世界共通の目標であると同時に、あなたの足元にある「地域の課題」と「ビジネスチャンス」を発見するための、ヒントになります。
この記事では、SDGsで具体的な地域貢献のアイデアと始め方を解説します。これを読めば、自分にどんな地域貢献ができて、どのように始めたらよいかがわかります。
なぜSDGsが「地域貢献」の最強ツールなのか?
SDGsと聞くと、国や大企業が取り組む壮大な目標で、自分たちの地域とは関係ない、と感じてしまうかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。
SDGsは、私たち一人ひとりが地域貢献を始める上で、これ以上ないほど強力なツールとなります。その理由は3つあります。
SDGsは、地域の「健康診断ツール」

SDGsの17の目標は、いわば世界のあるべき姿を示したものです。
この17の項目をチェックリストのように使い、自分たちの街を眺めてみると、「この目標は達成できているな」「この部分はまだまだ課題が多いな」というように、地域の強みと弱みを客観的に知ることができます。
漠然とした問題意識が、具体的な課題として見えてきます。
17の目標に当てはめると、街の「課題」と「魅力」が見えてくる
あなたの街の商店街に空き店舗が目立つなら、それはSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」に関する課題です。
一方で、地元の農家が作る美味しい野菜があるなら、それは目標2「飢餓をゼロに」や目標12「つくる責任 つかう責任」に貢献できる、素晴らしい魅力です。
このように、SDGsは地域の課題と魅力を再発見するためのレンズのような役割を果たします。
世界共通の言語だから、仲間や支援が集まりやすい
あなたの活動を「地域の商店街を盛り上げる活動」と説明するだけでなく、「SDGsの目標11と目標8の達成を目指す活動」と説明することで、何が変わるでしょうか。
SDGsは世界共通の言語です。この言語を使うことで、あなたの活動の社会的意義がより多くの人に伝わりやすくなり、共感する仲間や企業からの支援、行政の補助金などを集めやすくなります。
【ワークシート付】SDGsのレンズで、あなたの街を見てみよう
それでは実際に、SDGsで、あなたの街を見つめ直してみましょう。
ここでは代表的な4つの目標を例に、どのような地域課題と結びつくかを解説します。ぜひ、ご自身の街の状況を思い浮かべながら読み進めてください。
SDGsの目標と地域課題の具体例
SDGsの目標 | あなたの街の「課題」は? | ビジネスアイデアのヒント |
---|---|---|
目標11:住み続けられるまちづくりを | ・空き家、空き店舗が目立つ ・商店街に活気がない ・公共交通が不便 |
空き家を活用したシェアハウスやカフェ、コミュニティバスの運営 |
目標8:働きがいも経済成長も | ・伝統産業の後継者がいない ・若者が働く魅力的な仕事が少ない |
伝統技術を活かした新商品開発、若者向けの起業支援 |
目標12:つくる責任 つかう責任 | ・スーパーで売れ残る食品が多い(食品ロス) ・ゴミの分別が徹底されていない |
廃棄食材を使ったレストラン、リサイクル素材の製品開発 |
目標3:すべての人に健康と福祉を | ・一人暮らしの高齢者が孤立している ・子育て中の親が気軽に集える場所がない |
見守り・御用聞きサービス、親子カフェ、子ども食堂 |
いかがでしょうか。
上記のように、SDGsの17の目標を切り口にすることで、あなたの街に隠れていた課題や、それを解決するためのビジネスの種が次々と見えてくるはずです。
あなたの見つけた地域課題をビジネスアイデアに転換するしてみませんか?
スタートアップアカデミーでは起業コンサルを行っています。ぜひLINEから、無料起業相談会へご参加ください。
LINE登録をしていただくと、無料起業相談会への参加や起業に役立つ特典も入手できます。
SDGsで地域貢献!全国のユニークな成功事例5選
SDGsを活用して、見事に地域貢献とビジネスを両立させている、日本の素晴らしい事例を5つご紹介します。
これらの事例は、あなたの街でも応用できるヒントに満ち溢れています。
(徳島県上勝町)ゴミ問題を「アート」と「ビジネス」に変えた、ゼロ・ウェイスト宣言
「ゴミをゼロにする」という壮大な目標(目標12)を掲げた上勝町。
ゴミを45種類以上に徹底分別し、リサイクル率80%超を達成。町内には、廃材で作られた美しいゴミ収集ステーションや、リサイクル品を扱うショップ、体験型の宿泊施設などが作られ、今や国内外から視察が訪れるサステナブルな観光地へと生まれ変わりました。
(島根県海士町)「ないものはない」を掲げた、Iターン者による島おこし
かつて財政破綻の危機にあった離島・海士町は、「ないものはない」という逆転の発想で、島の自然や文化という魅力を再定義(目標8, 11)。
CAS凍結技術を導入して海産物をブランド化し、全国からIターン者を積極的に受け入れ、新しい仕事を創出。若者が集まる、持続可能な島のモデルケースとなっています。
(北海道東川町)「写真の町」宣言で、関係人口を創出
特定の産業がなかった東川町は、「写真の町」を宣言し、写真の国際的なコンテストやイベントを開催。
写真文化に惹かれた多くのクリエイターや若者が移住・来訪する「関係人口」を増やすことに成功しました(目標11)。
町にはおしゃれなカフェやギャラリーが次々と生まれ、新たな文化と経済が育まれています。
(福井県鯖江市)IT技術を活用した、市民参加型の地域課題解決
眼鏡の産地として知られる鯖江市は、オープンデータを積極的に推進し、市民がIT技術を使って地域の課題を解決する「シビックテック」が非常に盛んです(目標9, 16)。
例えば、消火栓の場所をマッピングするアプリや、バスの運行状況がリアルタイムでわかるアプリなどが、市民の手によって開発・運営されています。
(岡山県西粟倉村)「百年の森林事業」で、林業と移住者を育てる
面積の95%を森林が占める西粟倉村は、「百年の森林(もり)構想」を掲げ、50年かけて村の森林をすべて管理し、質の高い木材を生産する事業を展開(目標15)。
木材を使った家具や建築のベンチャー企業が次々と生まれ、多くの若者が移住。林業という伝統産業を、未来に向けたサステナブルなビジネスへと転換させました。
あなたができる地域貢献、最初の3ステップ
素晴らしい事例を見て、「自分も何か始めたい!」という気持ちが高まってきたのではないでしょうか。
しかし、焦る必要はありません。大きなことを成し遂げた人も、最初は皆、小さな一歩から始めています。
ステップ1:知る・参加する(地域のイベント、ワークショップ)
まずは、あなたの街で地域貢献活動をしている団体や人が主催する、イベントやワークショップに、気軽な気持ちで参加してみましょう。
地域の課題について学ぶ勉強会でも、清掃活動のようなボランティアでも構いません。現場の空気に触れ、活動している人々と話すことで、あなたの中に眠っていた想いが、より明確になります。
ステップ2:仲間を見つける(地域のキーパーソン、SNS)
一人で始めようとせず、必ず「仲間」を見つけることが重要です。
地域の課題解決には、さまざまな視点とスキルが必要です。ステップ1で出会った人々や、地域のキーパーソン(例:社会福祉協議会や商工会議所の職員、NPOの代表者など)に、あなたの想いを話してみましょう。
SNSで「〇〇(地域名)で、△△(課題)に関心があります」と発信するのも有効です。
ステップ3:小さく始める(実証実験、クラウドファンディング)
仲間が見つかったら、いきなり大きな事業を始めるのではなく、まずは「実証実験」として、小さく、コストをかけずにアイデアを試してみましょう。
空き家活用の前に、まずは1日限定のイベントを開いてみる。商品を開発する前に、クラウドファンディングで資金と需要をテストしてみる。この小さな成功体験の積み重ねが、大きな挑戦への自信に繋がります。
まとめ:あなたの「自分ごと」が、地域の未来を創る
SDGsや地域貢献は、誰か特別な人がやるべきことではありません。
あなたの住む街の課題を自分ごととして捉え、自分にできる小さなアクションを起こすこと。
その一人ひとりの行動の積み重ねが、持続可能で、誰もが住み続けたいと思える地域を創り上げていきます。
「持続可能なビジネスモデルを、専門家と相談したい」。
その熱い想いを、実現可能な事業計画へと昇華させましょう。
スタートアップアカデミーでは起業コンサルを行なっています。公式LINE登録から無料の起業相談を行えます!
どんな些細なお悩みでも寄り添ってお話をお伺いします。ぜひLINEからお気軽にご相談ください!
起業に役立つ特典もプレゼントしているので、ぜひLINEを登録してみてください。
◯関連記事
・企業の社会貢献|寄付のメリットと、事業を成長させる次の一手
・【事例25選】身近な社会貢献とは?今日からできるアクションリスト