2025.10.13 起業ガイド

【探偵で起業】年収1000万は可能?失敗しない始め方と仕事の取り方

【探偵で起業】年収1000万は可能?失敗しない始め方と仕事の取り方

「真実をあばき、弱きを助ける…」。名探偵コナンや金田一のような探偵の姿を見て、探偵で起業を考えている方はいるのではないでしょうか。

しかし、実際に探偵として起業をするためにどんなことから始めて、何をすべきかがわからないですよね。探偵ビジネスをやるなら、しっかり利益をあげていかなくてはなりません。

そこで今回は、探偵として起業するための方法やビジネスアイデア、失敗しないための方法や仕事の取り方などを解説します。この記事を読めば、探偵になりたいという夢に一歩近づきます。

ドラマとは違う!探偵起業の「リアル」と厳しい現実

探偵の職業は「名探偵コナン」のように華やかなイメージを抱いてしまいますが、起業して、プロとして生計を立てていくためには、理想と現実のギャップを理解し、厳しい世界である覚悟を決める必要があります。

次は多くの人が探偵起業後に直面する3つのリアルを解説します。

現実1:仕事の9割は「地味な張り込み」と「報告書作成」

探偵の仕事は、業務時間の8割は、ターゲットを逃さないための、地道な張り込みと裁判で使えるレベルの証拠能力を持つ調査報告書の作成に費やされます。

何時間も車の中で息を潜め、一瞬のシャッターチャンスを待つ。

そして、撮影した写真や映像を、時系列に沿って、誰が見ても客観的な事実として理解してもらうために、詳細な文章にまとめる。

まずはこの泥臭い作業を、高い集中力と責任感を持って行えるかがポイントになります。

現実2:「探偵業法」という厳しい法律。違法調査は即廃業

探偵は、法の下で活動する民間調査員です。業務は「探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)」によって厳しく規制されています。

例えば、住居への不法侵入やGPSの無断設置、盗聴・盗撮、差別につながる調査などは、明確な違法行為であり、発覚すれば業務停止命令や逮捕に至り、即廃業となります。

依頼者から「何とかしてほしい」と懇願されても、法の一線を超えることは決して許されません。

常に探偵業法を遵守し、何ができて何ができないのかを明確に説明できる、高いコンプライアンス意識が不可欠です。

現実3:依頼者の「感情」に寄り添う、カウンセラーとしての側面

探偵に調査を依頼する人は、そのほとんどが、裏切りや不安、恐怖といった、極めてネガティブな感情の渦中にいます。単に事実を報告するだけでなく、依頼者の精神的な苦痛に寄り添い、話に耳を傾けるカウンセラーとしての役割も求められます。

冷静さを失っている依頼者に対し、落ち着いて状況を整理し、調査の目的とゴールを共有し、時には調査を思いとどまらせることもプロの仕事です。

調査力だけでなく、依頼者の心を開かせ、相手の未来を見据えたコミュニケーション能力が求められます。

あなたはどの専門家になる?探偵業の3つの主要分野

探偵でも調査や依頼の内容はさまざまあります。

ここでは、探偵業の主要な3つの分野を紹介します。

調査分野 主な調査内容 特徴 求められるスキル
1. 浮気・素行調査 配偶者や交際相手の浮気調査、子供の素行調査など。 ・最も需要が多い王道分野
・調査料金が高単価になりやすい
・精神的な負担が大きい
尾行・張り込み技術、撮影スキル、依頼者への共感力
2. 信用・所在調査 取引先の信用調査、採用候補者の経歴調査、家出人や恩人の捜索など。 ・法人からの依頼も多く、安定収益に繋がりやすい
・聞き込みやデータ調査が中心
情報収集能力、分析力、ヒアリング能力、法人営業力
3. 盗聴器発見・対策 自宅やオフィスに仕掛けられた盗聴器・盗撮器の発見、ストーカー対策など。 ・専門的な機材と知識が必須
・競合が少なく、高い専門性を発揮できる
電波に関する知識、専用機材の操作スキル、物理的な捜索能力

例えば、体力と忍耐力に自信があるなら「浮気・素行調査」。

情報収集や分析が得意なら「信用・所在調査」、機械や電気に強いなら「盗聴器発見」というように、自身の適性に合わせて専門分野を選ぶのが大切です。

すべての領域に手を伸ばしてしまうと、何でも屋のようになってしまいます。お客様に価値を感じてもらいにくいので、必ず分野を絞りましょう。

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9割が廃業する「稼げない探偵」の共通点と失敗の罠

探偵業は、資格がなくても開業届を出すだけで始められるため、参入障壁が低いビジネスです。

しかし、安易に起業した人の9割が数年以内に廃業に追い込まれるという厳しい現実があります。

それは決して調査能力が低いからではなく、ビジネスとして致命的な3つの罠にハマっているからです。次は探偵起業でやってしまうと失敗につながる罠をご紹介します。

罠1:【集客力の欠如】「どうやって仕事を取るか」の戦略がない

探偵として起業しても、待っているだけでは依頼の電話は一本も鳴りません。

多くの廃業者は、仕事の取り方を知らないまま起業してしまいます。知人からの紹介を待つだけ、あるいは電話帳に広告を出すなどの方法では、利益を出すことは難しいです。

自社の強みを伝え、悩んでいる方に「ここなら信頼できる」と思ってもらう集客活動を行う必要があります。

Webサイトを作成して記事を書いたり、SNSで探偵にまつわる知識や自社のことについて発信したりと現代にあった戦略的な集客をしましょう。

罠2:【信頼性の欠如】Webサイトが怪しく、依頼する気になれない

悩みを抱えた依頼者が、初めて探偵を探すときに、まず頼りにするのはネットです。「顔」となるのがWebサイトです。

しかし、多くの個人探偵のサイトは「料金体系が不明確」「代表者の顔写真や経歴がない」「事務所の住所が記載されていない」など、依頼者が不安になる要素に満ちています。

どんなに優れた調査力を持っていても、問い合わせに至る前に離脱されてしまいます。

「怪しい」という探偵業のネガティブなイメージを払拭し、依頼者が安心して相談できるような、透明性と信頼性の高いWebサイトを構築するのが重要です。

罠3:【どんぶり勘定】調査経費の管理が甘く、利益が残らない

探偵の調査には、交通費や飲食代、宿泊費など、様々な経費が発生します。

稼げない探偵は、これらの経費をどんぶり勘定で扱い、依頼者に適切な請求ができていません。その結果、調査が長引けば長引くほど、利益が圧迫され、時には赤字になってしまうことさえあります。

調査料金は、「調査員の人件費(スキル料)」と「必要経費」を明確に分けて見積もりを提示し、調査中も全ての領収書を保管し、実費を正確に管理する。徹底したコスト意識を持って事業を行う必要があります。

年収1000万を目指す!探偵起業を成功させる5ステップ

稼げない探偵の罠を理解した上で、いよいよ「稼げるプロの探偵」になるための具体的な行動計画に移りましょう。

ここでは、起業準備から、実際に高単価で安定的に依頼を獲得し、年収1,000万円という目標を達成するためのロードマップを、5つのステップで詳細に解説します。

ステップ1:【届出と法務】公安委員会への「探偵業開始届」は絶対

探偵で起業をするには、営業を開始しようとする日の前日までに、主たる営業所の所在地を管轄する警察署を経由して、公安委員会に「探偵業開始届出書」を提出することが法律で義務付けられています。

特別な資格は不要ですが、暴力団員や破産者など、法律で定められた欠格事由に該当しないことが条件です。この届出を怠って営業すれば、罰則の対象となります。

まずは、管轄の警察署のウェブサイトを確認するか、直接生活安全課に相談し、必要な書類と手続きを正確に把握しましょう。

ステップ2:【調査スキルの習得】探偵学校?先輩への弟子入り?最適な学び方

調査スキルを身につける方法は、大きく分けて「探偵学校に通う」「探偵社に就職・弟子入りする」の2つです。

探偵学校は、法律知識や調査の基本を体系的に学べるメリットがありますが、費用が高額で、実践的なスキルが身につきにくいというデメリットもあります。

一方、探偵社への就職は、給料をもらいながら現場の生きた技術を学べますが、厳しい下積み期間が必要な場合もあります。自分の資金力や時間的な制約、性格などを考慮し、慎重に選択しましょう。

ステップ3:【資金と機材の準備】最低限これだけは揃えたい「プロの七つ道具」

探偵業は比較的低資金で始められますが、プロとして活動するには最低限の機材投資が必要です。

必須となるのは、調査用の「車両(中古で可)」、暗所でも鮮明な撮影が可能な「高感度デジタルカメラ(望遠レンズ含む)」、長時間の撮影に対応できる「小型ビデオカメラ」、そして調査対象に気づかれずに位置情報を把握するための「GPS発信機」などです。

最初から最高級品を揃える必要はありませんが、証拠能力に直結するカメラやGPSには、ある程度の投資を惜しまないことが重要です。

カメラや車をレンタルすれば、最初の初期費用はグッと抑えられるのでおすすめです。

ステップ4:【仕事の取り方】信頼を獲得し、依頼に繋げるWebマーケティング術

探偵業において、Webサイトは重要な集客ツールです。

前述したように、「料金体系の明記」「代表者の顔写真と経歴の公開」「事務所概要(住所・電話番号)の掲載」「過去の解決事例(匿名)の紹介」「弁護士など専門家との連携体制のアピール」など、依頼者の信頼性を高めるコンテンツを充実させましょう。

そして、地域名(例:新宿 探偵)で検索した際に上位表示されるための「MEO対策(Googleビジネスプロフィール)」や、ブログでの情報発信も、依頼獲得に直結するマーケティングです。

ステップ5:【報告とアフターフォロー】「勝てる証拠」の作り方と弁護士連携

調査が完了したら、その成果を調査報告書としてまとめます。

報告書は、単なる記録ではなく、裁判になった際に依頼者が有利な立場を築くためのものになります。

いつ、どこで、誰が、何をしていたか、5W1Hを明確にし、客観的な事実のみを時系列で詳細に記載する必要があります。

裁判にも使われる証拠にもなることがあるので、主観や推測を交えるのはNGです。

そして、報告書を渡して終わりにするのではなく、必要に応じて、提携する弁護士を紹介するなどのアフターフォローを行うことで、依頼者の満足度を高められます。

手厚くフォローすることで、良い口コミを書いてくれたり、紹介してくれたりと次の顧客と繋がるチャンスになります。

まとめ:探偵とは、依頼者の「未来」を左右する、責任ある仕事である

探偵の起業は、依頼者の人生における重大な局面に深く関わり、その人の未来を良くも悪くも左右する、重い責任を伴う専門職です。

人の人生を窮地から救ったという手応えと、「本当にありがとうございました」という心の底からの深い感謝をかけてもらえます。ぜひこの記事を参考に、探偵起業へ一歩踏み出してみましょう。

探偵で起業をするにあたって、「資金や税的な面でアドバイスが欲しい」「起業そのものを手伝ってほしい」。

立ち上げから事業が軌道にのるまで、スタートアップアカデミーは伴奏型のサポートを行なっています。

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