2026.01.17 起業ガイド
着物レンタル起業の始め方!開業資金や必要な営業許可を解説
「趣味の着物を活かして、着物をレンタルする起業を個人で検討しているが、在庫の仕入れや保管場所の確保が不安」
「着物のレンタルで起業して儲かる仕組みを整えたいけど、営業許可の申請や必要な資金の目安が分からない」
現状を変えたいと考えても、和服を貸し出すだけでは利益の確保が難しく、インバウンド需要の獲得や宅配サービスの導入など、現代の生活様式に合わせた収益構造の構築が求められます。
実店舗の有無に関わらず、利用者の安心感につながる本人確認の手順や、万が一の汚れに対するメンテナンス体制の構築が継続的な運営には不可欠です。
本記事では、未経験から着物をレンタルして起業するための具体的な手順や、中古市場を活用した効率的な仕入れ方法に加えて、古物商許可の取得方法や初期投資を抑えて安定収益を得るための方法を詳しく解説します。
読み進めれば、リスクを最小限に抑えつつ自分らしい運営を継続するための見通しが立ちやすくなります。
着物レンタル起業の市場動向と将来性
着物レンタル事業は、観光需要の回復とともに再び注目を集めている成長産業です。
特に、外国人観光客による日本文化体験への関心が高まり、きもの減少傾向にはあるものの、着物市場の中では2割前後を維持しています。
競合他社との差別化を図りつつも、市場の変化に合わせた 柔軟な事業展開 が必要です。
訪日外国人によるコト消費の拡大と需要
モノ消費からコト消費、さらにはトキ消費と言われている現代で、着物レンタルは、コト消費の典型です。
訪日外国人観光客の間では、日本独自の文化を体験する「コト消費」への関心が急速に高まっています。
中でも着物レンタルは、手軽に日本らしさを味わえるアクティビティとして人気があり、SNSでの拡散効果も期待できる分野です。
観光地周辺では、着物を着て街を散策し、写真を撮影する体験が旅行の主要な目的となっています。
外国人利用者のニーズに応えるためには、多言語対応や大きめサイズの用意など、受け入れ体制の整備が欠かせません。
写真映えを意識した色鮮やかな柄や、着付けの手間を簡素化できれば、顧客満足度を高める ことが可能です。
成人式や観光以外の日常的な利用シーン
着物レンタルの需要は、成人式や卒業式といった特別なライフイベントや観光地での利用に留まりません。
近年では、歌舞伎鑑賞や美術館巡り、友人とのお茶会など、日常の延長線上で和装を楽しむ機会が増加しています。
普段着としての着物体験を提案すれば、観光シーズン以外の閑散期でも安定した集客が見込めます。
ターゲットを明確にし、利用シーンに合わせたコーディネート提案を行うことが、リピーター獲得のポイントです。
例えば、観劇には落ち着いた色味の訪問着、女子会にはモダンな小紋を提案するなど、利用者の目的に寄り添う姿勢が信頼を生みます。
店舗を持たない宅配レンタル市場の成長
実店舗を持たず、インターネットで注文を受け付けて配送する宅配レンタルサービスが市場規模を拡大しています。
店舗家賃や内装費といった固定費を大幅に削減できるため、初期投資を抑えたい起業家にとって魅力的な選択肢です。
全国各地の利用者を対象にできる利点があり、商圏にとらわれない事業展開ができます。
宅配レンタルでは、試着ができない不安を解消するための工夫として、Webサイト上の画像やサイズ展開の充実が必要です。
返却時のクリーニング不要サービスや、往復送料の明示など、利用者の利便性を追求する 配慮が選ばれる理由になります。
着物レンタル起業に必要な資金と営業許可
事業を開始するには、具体的な資金計画と法的手続きの理解が欠かせません。
規模や形態によって必要な初期費用は異なり、取り扱う商品によっては警察署への許可申請が必要になる場合もあります。
円滑な開業に向けて、必要な準備を漏れなく進める ことが経営の安定につながります。
個人の自宅開業と店舗物件取得時の初期費用比較
自宅の一室を活用して開業する場合、物件取得費や内装工事費がかからないため、数十万円程度の資金でスタートできます。
一方で、観光地などに店舗を構える場合は、保証金や仲介手数料を含めて数百万円規模の初期投資が必要です。
自宅開業は固定費を抑えられる反面、集客面での工夫が必要となり、プライベート空間との区分けも課題です。
店舗型は人通りが多い立地を選ぶことで、広告費をかけずに一定の認知を得られるメリットがあります。
自身の資金状況や目指す事業規模を考慮し、リスクとリターンのバランスを見極めて最適な開業形態を選ぶことが求められます。
中古着物を扱う場合に必須となる古物商許可
着物レンタル事業において、リサイクルショップや古物市場から仕入れた中古着物を使用する場合は、古物商許可が必要です。
レンタル目的であっても、営業のために中古品を買い取る行為は古物営業法に該当するため、管轄の警察署で許可を取得します。
無許可で営業を行うと法律違反となり、営業停止処分や罰則の対象となる可能性は否定できません。
申請には手数料として19,000円が必要であり、審査には通常40日程度の期間を要します。
開業予定日から逆算して早めに手続きを行うことで、スムーズに営業を開始する準備が整います。
日本政策金融公庫など公的融資制度を着物起業で活用する
開業資金が自己資金だけで不足する場合は、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などの公的融資の検討が必要です。
公的融資は民間の金融機関に比べて金利が低く、無担保・無保証人で利用できる枠組みも用意されています。
融資を受けるためには、実現可能性の高い事業計画書の作成が必要です。
計画段階での収支シミュレーションの精度が問われます。
女性起業家向けの特例措置が適用されるケースもあり、金利優遇などのメリットを受けられる可能性があります。
専門家や商工会議所の窓口で相談を行い、制度の内容を正しく理解して有利な条件で資金調達することがおすすめです。
着物レンタル起業の仕入れと開業準備
質の高いサービスを提供しつつ利益を確保するためには、賢い仕入れと効率的な運営体制の構築が不可欠です。
原価を抑えながら顧客満足度を高めるラインナップを揃え、予約から当日までの流れをスムーズにする仕組みを作ります。
ここでは、開業前に整えておくべき 具体的な準備プロセス について解説します。
リサイクル市場や古物市場での安価な調達
利益率を高めるためには、着物の仕入れコストの適切なコントロールが必要です。
古物商許可を取得していれば、業者間オークションである「古物市場」に参加でき、一般相場よりも安価に質の良い着物を入手できます。
また、地域のリサイクルショップや骨董市を定期的に巡ることで、掘り出し物を見つける機会も増えます。
インターネットオークションやフリマアプリも有効な仕入れルートではあるものの、状態の確認が難しいため、注意が必要です。
実際に商品を手に取って確認できる仕入れ先を確保し、品質と価格のバランスを見極める目利き力を養うことが、収益化に直結します。本文
ターゲット層に合わせた着物ラインナップ
着物レンタルでは、どのような顧客層を狙うかによって、揃えるべき着物の種類やランクは大きく異なります。
観光客向けのカジュアルなレンタルであれば、色柄が華やかで手入れが簡単なポリエステル製の着物が中心です。
一方で、茶道経験者や着物愛好家をターゲットにする場合は、正絹の上質な訪問着や小紋など、素材にこだわった品揃えが求められます。
すべての客層に対応しようとすると在庫が分散し、管理コスト増大のリスクがあります。
自身の強みや地域の特性を分析し、特定のニーズに特化したラインナップを構築することで、効率的な在庫運用が実現可能です。
予約システム導入とWebサイトの構築手順
24時間いつでも予約を受け付けられるWebシステムの導入は、機会損失を防ぐために必須の設備です。
電話対応だけでは接客中に予約を取り逃がす可能性があり、顧客にとっても利便性が低い状態と言えます。
無料から利用できる予約管理ツールも多く、在庫管理機能と連動させることでダブルブッキングのリスクも防げます。
自社のホームページには、料金プランや着物の写真を分かりやすく掲載し、安心感を与えるデザインにするのがポイントです。
多言語対応やスマートフォンでの表示最適化を行うことで、幅広い層からの予約を獲得できる基盤が整います。
着物レンタル起業で儲かる仕組みの作り方
単に着物を貸し出すだけではなく、付加価値をつけて客単価を上げる工夫が事業の継続には必要です。
SNSを活用した集客で認知を広げ、質の高いサービスでリピーターを獲得するサイクルを構築します。
収益を最大化するための具体的な施策と運営方法を紹介します。
インスタグラムを活用した視覚的な集客
着物レンタルは視覚的な魅力が強いため、Instagramなどの画像共有ができるSNSとの相性が抜群です。
実際に着物を着用した顧客に許可を得て、写真を掲載し観光スポットでの映える構図を提案することで、利用イメージを喚起します。
ハッシュタグを活用して「地名+着物レンタル」などのキーワードで検索される工夫も効果的です。
投稿には英語などの多言語でキャプションを添えることで、インバウンド層へのアピールにもつながります。
定期的な更新とストーリーズ機能を活用したリアルタイムな情報発信により、フォロワーを顧客へ転換する 流れを作ります。
着付けやヘアセットを含めた単価アップ
着物レンタル単体の料金に加え、着付けやヘアセットをオプションとして提供することで客単価の向上が図れます。
プロの美容師と提携するか、自身でヘアセットの技術を習得することで、トータルコーディネートの提案が可能になります。
さらに、和小物のグレードアップや写真撮影プランを用意するなど、選択肢を増やすことも有効です。
特別な一日を彩るための追加サービスは、顧客にとっても満足度が高く、喜んで対価を支払ってもらえます。
複数の価格帯を用意し、顧客が選びやすいプラン設計を行うことが売上増加につながります。
リピーター獲得に向けた顧客管理の徹底
一度利用してくれた顧客を大切にし、再来店を促す仕組み作りが安定経営の基盤です。
利用後のお礼メールの送信や、季節ごとのイベント情報をLINE公式アカウントで配信することで、関係性を維持します。
顧客台帳を作成し、過去に選んだ着物の好みやサイズ情報を記録しておけば、次回の提案もスムーズです。
誕生月の割引や紹介特典などを設け、顧客が再び利用したくなる動機付けを行います。
新規集客にはコストがかかるため、既存顧客の満足度を高めてファンを増やす取り組みが利益率の向上につながります。
まとめ:着物レンタル起業で安定収益を得よう
着物レンタルでの起業は、インバウンド需要の回復や宅配サービスの普及により、多くのビジネスチャンスが存在します。
個人の自宅開業からスタートする場合でも、古物商許可の取得やWeb予約システムの導入など、基本的な準備を徹底することで信頼性の高い運営が可能です。
安価な仕入れルートの確保と、SNSを活用した視覚的なアピールを組み合わせることで、初期費用を抑えながら利益を生み出す体制が整います。
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