2026.02.13 起業ガイド
ルアー起業|手作りは限界?金型代0円でメーカーになる量産戦略
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「自分の削ったルアーで、デカいバスを釣り上げた時の震えるような感動」。
釣り人なら誰もが知るその喜びを、もっと多くの人に届けたい。
「自分のブランドを持ちたい」「いつかはメーカーとして独立したい」。そう夢見る方は少なくありません。
しかし、趣味のハンドメイドと、ビジネスとしてのメーカー業の間には、大きな壁があります。
本記事では、プロのルアーメーカーとして起業するための具体的なロードマップを解説します。
この記事を読めば、どのようにしてルアー起業をスタートすれば良いかがわかります。
なぜ多くの個人ビルダーは「メーカー」になれないのか?
「手削り」の生産限界と低すぎる時給
バルサやウッドを手で削り、塗装し、コーティングする。
ハンドメイドルアーには魂が宿りますが、ビジネスとしては生産数の限界弱点があります。
1個作るのに5時間かかり、それを3,000円で売ったとしても、材料費を引けば時給数百円の世界です。
メーカーとして食べていくためには、自分が寝ている間も商品が生み出される「量産体制」か、1個数万円でも売れる「圧倒的なブランド力」のどちらかが必要です。
金型代200万?「量産化(インジェクション)」の資金的ハードル
プラスチック(ABS樹脂)でルアーを量産するには「金型」が必要です。
しかし、金型の製作には一般的に150万〜300万円ほどの初期投資がかかります。
さらに、OEM工場に発注する場合、最低ロット数(MOQ)は1,000個〜3,000個が相場です。
つまり、最初に数百万円のキャッシュが必要になります。
釣具店の棚は奪い合い。販路開拓の難しさ
「良いルアーを作れば、釣具屋さんが置いてくれる」と思われがちですが、そんなことはありません。
釣具店の棚は限られており、大手メーカーの商品で既に埋まっています。
実績のない個人のブランドが入り込む余地はほとんどありません。
また、問屋を通す場合、掛け率(卸値)の関係で利益率はさらに下がります。
従来の「作って卸す」モデルでは、個人メーカーが利益を残すのは至難の業です。
近所の釣具店に行き、個人ブランドやガレージブランドのルアーがどれくらい置かれているかをチェックしてみてください。
個人からメーカーへ!成功するルアー起業の3つの勝ち筋
①プレミアム・ハンドメイド(高単価ブランド化)
あえて量産せず、ハンドメイドの希少性を極める戦略です。
琵琶湖のビッグベイトや、トップウォーターの世界では、1個1万円〜3万円のルアーが即完売することも珍しくありません。
釣るための道具を超えて、所有する喜びやコレクションとしての価値を提供します。
SNSで製作過程を見せ、作家性を高めることで、高単価でも熱狂的なファンがつきます。
生産数は少なくても、利益率が高いためビジネスとして成立します。
②3Dプリンター活用による「小規模量産」
金型を作らず、3Dプリンターやシリコン型(レジンキャスト)を使って、数百個単位で量産するモデルです。
最近の3Dプリンターは精度が高く、実釣に耐えうるルアーが作れます。
初期投資を数十万円に抑えつつ、ハンドメイドよりも生産効率を上げられます。
「セミ量産」で市場の反応を見て、ヒットの兆しが見えたら金型投資へステップアップするという、リスクを抑えた成長戦略が可能です。
③SNS×EC直販(D2C)で利益率を最大化
釣具店や問屋を通さず、自社のECサイト(BASEやSTORES)で直接ユーザーに販売するD2C(Direct to Consumer)モデルです。
中間マージンがないため、利益率は圧倒的に高くなります。
集客の鍵はSNSです。
YouTubeで衝撃的なバイトシーン(魚が食いつく瞬間)を公開したり、Instagramで釣果報告をリポストしたりして、「このルアーなら釣れる!」という期待感を演出します。
人気インディーズブランドのInstagramアカウントをフォローし、発売告知から完売までの流れ(ストーリーの使い方など)を研究するのがポイントです。
ヒットルアーを生むための「開発」と「マーケティング」
釣果=正義。「釣れる証拠」をSNSで積み上げる
どんなに美しいルアーでも、釣れなければ結局使われないです。
発売前に徹底的なフィールドテストを行い、「本当に釣れる」証拠映像や写真を撮り溜めましょう。
また、自分一人で釣るのではなく、各地の釣りウマ(一般アングラー)にモニターとしてルアーを提供し、釣果をSNSに上げてもらう「フィールドテスター戦略」も有効です。
第三者の「釣れた!」という声が、購入への最後の一押しになります。
パッケージとネーミングが9割
ネットで買うにせよ、店舗で買うにせよ、最初に目に入るのはパッケージと名前です。
「〇〇ミノー」のような平凡な名前ではなく、コンセプトが伝わる尖ったネーミング(例:ダッジ、ジョイクロなど)をつけましょう。
パッケージデザインも重要です。
チープな袋に入っているだけで「釣れなさそう」と思われてしまいます。
台紙のデザインやロゴにこだわり、ブランドの世界観を統一することで、所有欲を刺激します。
クラウドファンディングで金型代を調達
「量産したいけど資金がない」という場合、クラウドファンディングが最強の手段です。
「こんな凄いルアーを作りたい!」という想いとプロトタイプを公開し、支援者(予約購入者)を募ります。
目標金額に達すれば、その資金で金型を作ることが可能です。
在庫リスクゼロで量産に挑戦できるため、クラファン自体が宣伝になり、発売前からファンを獲得できるメリットもあります。
未経験からルアーブランドを立ち上げる5ステップ
STEP1:コンセプト決定とプロトタイプ製作
「どんな状況で、どんな魚を釣るためのルアーか」を明確にします。
「誰でも釣れる」ではなく「〇〇な状況を打破する切り札」のように、利用シーンを絞り込むのがポイントです。
手削りや3Dプリンタで試作を作ります。
STEP2:フィールドテストと改良(実績作り)
試作品を持って釣り場に通い、アクションを調整します。
そして実際に魚を釣り、その動画や写真を撮ります。
開発ストーリーをSNSでリアルタイム発信することで、発売を待つファンが育ちます。
YouTubeチャンネルを開設し、テスト釣行の様子(たとえ釣れなくても)をアップしてみましょう。
STEP3:量産体制の構築(OEM・3Dプリンタ・手作り)
コンセプトに合わせて生産方法を決めます。
プレミアム路線ならハンドメイドの品質向上、普及品ならOEM工場の選定やクラファン準備に入ります。
パッケージ資材の手配もこの時期に行います。
パッケージ用の台紙やブリスターパックの小ロット印刷業者(ラクスルなど)で見積もりを取ってみましょう。
STEP4:Webショップ開設とSNSプロモーション
BASEやSTORESでショップを開設します。
発売日時を予告し、SNSでカウントダウンを行います。「〇月〇日20時販売開始!」と告知し、瞬間風速で売り切ることで「人気で買えないルアー」というブランド価値を作ります。
STEP5:開業届の提出とPL保険(生産物賠償責任保険)への加入
事業として行う以上、開業届は必須です。
また、万が一ルアーが破損して怪我をさせた場合に備えて、PL保険には必ず加入しましょう。これもメーカーとしての責任です。
商工会議所や損害保険会社のHPで、中小企業向けのPL保険の掛け金を調べてみましょう(年間数千円〜入れます)。
ルアー起業で食べていくために
自分の作ったルアーで、誰かがメモリアルフィッシュを手にする。その報告を受けた時の喜びは、お金以上の価値があります。
しかし、情熱だけではビジネスは成功しません。
資金計画やマーケティング、ブランディングをしっかり行なっていく必要があります。
「自分のアイデアは量産に向いているか?」「クラファンを成功させるコツは?」など、具体的な戦略で迷ったら、ぜひプロに相談してください。
当スクールでは、あなたの夢を形にするためのサポートを行っています。
まずは無料相談でその熱い想いを聞かせてください!
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