2026.09.30 起業ガイド
おにぎり屋は儲かる?収益モデルと成功のポイント
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「行列のできるおにぎり屋を見かけるけれど、おにぎり屋は本当に儲かるのだろうか」
「少ない資金で飲食店を開業するなら、おにぎり専門店はありなのか」——近年、具材にこだわった専門店が次々と話題になり、おにぎり屋の開業に関心を持つ方が増えています。
おにぎりは調理工程がシンプルで、少ない設備で始められる一方、客単価が低く、米価の変動など独自のリスクもあります。
この記事では、おにぎり屋が儲かると言われる理由から、具体的な収益シミュレーション、開業に必要な資金と許可、そして儲からないおにぎり屋にならないための成功のポイントまでを解説します。
おにぎり屋が儲かると言われる3つの理由
おにぎり屋が儲かると言われる背景には、飲食業の中でも有利な3つの特徴があります。第一に、設備投資を抑えやすい点です。
おにぎり専門店に必要な主な設備は、業務用炊飯器、冷蔵庫、作業台、ショーケースなどで、焼き場や大型フライヤーを必要とするラーメン店や居酒屋と比べて厨房設備がコンパクトで済みます。
小規模なテイクアウト専門店であれば、店舗面積も小さくて済むため家賃も抑えられます。第二に、オペレーションがシンプルで少人数でも回せる点です。
調理工程がご飯を炊いて具材を包むというシンプルな流れのため、未経験者でも短期間で作業を習得できます。
人件費を抑えやすいことは、利益率に直結する大きなメリットです。
第三に、需要の幅広さです。朝食やランチ、軽食としての需要があり、通勤客、学生、観光客、高齢者まで幅広い層に支持されます。
近年は訪日外国人の間でも日本のおにぎりが人気を集めており、観光地の専門店に行列ができる光景も珍しくありません。
テイクアウトや法人向けのケータリング、イベント出店など販売チャネルを広げやすい点も強みです。
おにぎり屋の収益シミュレーションと原価の考え方
おにぎり屋が実際にどの程度儲かるのか、具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。
仮に1個250円のおにぎりを1日200個販売し、月22日営業した場合、月間売上は110万円になります。原材料費や人件費、家賃などの経費が売上の7割を占めるとすれば、手元に残る利益は月33万円程度です。
専門店では1個300〜500円の価格帯も一般的になっており、客単価を800〜1,000円(おにぎり2〜3個と味噌汁など)に設定できれば、同じ客数でも売上は大きく伸びます。
原価で押さえておきたいのが、主原料である米の価格変動リスクです。2024年から2025年にかけて米価が大幅に上昇し、多くのおにぎり屋が値上げや仕入れ先の見直しを迫られました。
おにぎりは原価に占める米の比率が高いため、米価の上昇がそのまま利益を圧迫します。
仕入れ先の複数化、農家との直接契約、具材や付加メニューで利益を確保する価格設計など、原価変動に強い仕組みを作っておくことが重要です。
キッチンカーで営業する場合の月間売上は、立地や時間帯にもよりますが50万〜150万円程度が一つの目安です。
おにぎり屋の開業に必要な資金と許可
おにぎり屋を開業するには、食品を扱う事業として必要な資格と許可をそろえる必要があります。
まず、店舗ごとに「食品衛生責任者」を置く必要があり、各自治体の講習会(約6時間)を受講すれば取得できます。調理師や栄養士などの資格保有者は講習が免除されます。
次に、管轄の保健所で「飲食店営業許可」を取得します。営業許可を得るには、手洗い設備やシンクの数、給湯設備など、自治体が定める施設基準を満たしたうえで申請し、保健所の検査を受けなければなりません。
物件の契約や内装工事の前に保健所へ事前相談しておくと、工事のやり直しを防げます。開業資金は出店形態によって大きく異なります。
テイクアウト中心の小規模店舗であれば300万〜500万円前後が目安となり、イートインスペースを設ける場合や一等地に出店する場合はさらに費用がかさみます。
資金を抑えたい場合は、居抜き物件の活用や中古設備の導入、キッチンカーでのスタートといった選択肢も検討しましょう。日本政策金融公庫の創業融資や自治体の創業支援制度も活用できます。
儲かるおにぎり屋にするための成功のポイント
おにぎり屋で儲けるためには、「どこにでもあるおにぎり」から脱却する差別化が欠かせません。コンビニで100円台からおにぎりが買える中で、専門店として選ばれるには明確な理由が必要です。
第一に、米と具材へのこだわりです。
産地や品種を厳選したお米、ふんわりとした握り方、季節限定の具材や郷土色のある具材など、ストーリーのある商品は価格が高くても支持されます。
第二に、立地と営業時間の最適化です。朝の通勤需要を狙う駅前、ランチ需要の多いオフィス街、観光客の多いエリアなど、ターゲットと立地を一致させることが売上を左右します。
第三に、テイクアウト以外の販売チャネルの確保です。
企業の会議やイベント向けのケータリング、学童や保育施設への配達、フードデリバリーアプリへの出店などを組み合わせれば、店頭売上の波を補えます。
第四に、SNSでの発信です。具材がたっぷり詰まった断面の写真や握っている様子の動画はInstagramやTikTokで拡散されやすく、広告費をかけずに集客できます。
売れ残りのロスを減らすため、予約注文の仕組みを取り入れるのも効果的です。
まとめ:おにぎり屋が儲かるかは差別化と原価管理次第
おにぎり屋は設備投資を抑えやすく、シンプルなオペレーションで少人数でも運営できるため、儲かる可能性のある業態です。
ただし、客単価の低さや米価の変動リスクがあるため、こだわりの商品で単価を上げ、原価を管理しながらケータリングなど複数の販売チャネルを持つことが成功の鍵となります。
まずは小規模な店舗やキッチンカーから始め、需要を確かめながら事業を育てていきましょう。
