2025.10.24 起業ガイド

除雪で起業!儲かるは本当?失敗しない始め方と仕事の取り方

除雪で起業!儲かるは本当?失敗しない始め方と仕事の取り方

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「除雪ビジネスをやれば儲かるかもしれない」。

雪国に住むあなたなら、そう考えたことが一度はあるはずです。

除雪での起業は、地域社会に深く感謝され、冬の間に大きな収入を得られる、非常に魅力的なビジネスです。

しかし、その一方で、「冬しか仕事がない」「天候に左右されて収入が不安定」といった、大きな課題を抱えているのも事実です。

そこで今回は、除雪起業でのビジネスアイデアや成功して稼ぐための具体例な戦略などを解説します。

この記事を読めば、どのように除雪起業で利益を上げていくかが理解できるので、起業へと一歩踏み出せます。

なぜ、今「除雪ビジネス」に未経験からでも参入できるチャンスがあるのか?

「除雪なんて、昔からある仕事だ」「今さら始めても、地元の建設会社には敵わない」。そう思うかもしれません。

しかし、個人や小規模な事業者でも除雪ビジネスにチャンスがあります。

除雪ビジネスにチャンスがある3つの理由を解説します。

理由1:高齢化で「自力で除雪できない」世帯が急増

日本の高齢化は、特に雪国において深刻な問題となっています。

自分で行っていた屋根の雪下ろしや、玄関先の除雪作業が、体力的に困難になった高齢者世帯が急増しています。

彼らにとって、大雪は生活を脅かす災害に他なりません。「誰かに頼みたいけれど、どこに頼めばいいか分からない」。

そんな切実なニーズが、地域社会に溢れています。あなたの体力が、誰かの安全な冬の暮らしを守る、かけがえのない価値になります。

理由2:異常気象による「ドカ雪」。行政だけでは対応できない現実

近年、気候変動の影響で、短時間に集中して大量の雪が降るドカ雪が頻発しています。

局地的な大雪に対し、市町村などの行政サービスだけでは、全ての生活道路の除雪にまで手が回らないのが実情です。

「朝、車が出せない」「子供の通学路が危険だ」。

こうした緊急性の高いSOSに、小回りの利く個人事業者が迅速に対応することが社会的に求められています。

大手にはできないスピード感と、地域住民ならではの地理への詳しさが、あなたの強力な武器となります。

理由3:「スポット除雪」から「年間管理」へ。高単価な法人需要の拡大

除雪の需要は、個人宅だけではありません。

月極駐車場やアパート・マンションの管理組合、商業施設、工場など、冬場の安定した事業運営のために、確実な除雪サービスを求める法人顧客は数多く存在します。

彼らは、雪が降るたびに見積もりを取る「スポット除雪」よりも、シーズンを通して除雪作業を任せられる「年間管理契約」を求める傾向にあります。

これは、一度契約すれば、降雪量に関わらず安定した収益が見込める、非常に魅力的なビジネスモデルです。この法人需要をいかに取り込むかが、事業成功の鍵となります。

あなたはどちらを狙う?除雪ビジネス2つの顧客ターゲット

除雪ビジネスを始めるにあたり、最初に決めるべきは「誰をお客様にするか」です。

顧客ターゲットは、大きく「個人宅」と「法人」に分かれます。

それぞれ仕事の特性、収益モデル、そして求められるスキルが全く異なります。

自分の機材や営業スタイルに合わない市場を選んでしまうと、非効率な働き方になってしまいます。

両者の違いを理解し、あなたが主戦場とすべき市場を定めましょう。

顧客ターゲット 仕事の特性 収益モデル 成功のポイント
1. 個人宅(BtoC) ・屋根の雪下ろし、玄関周りの除雪など
・雪が降った時のスポット受注が中心
1回ごとの作業料。
緊急対応などで高単価を狙える。
・地域での口コミ、評判が命
・人柄の良さと丁寧な対応が求められる
2. 法人・管理組合(BtoB) ・駐車場、店舗周り、私道などの除雪
・シーズン通しての年間契約が中心
月額またはシーズン契約料。
安定したストック収入になる。
・信頼性、実績、損害賠償保険への加入が必須
・計画的な提案営業が求められる

例えば、小型の除雪機しか持っておらず、一件一件丁寧に対応するのが得意なら、まずは「個人宅」のスポット受注から始めるのが堅実です。

一方、トラクターやダンプなどの重機を既に所有しており、安定した収益基盤を築きたいのであれば、最初から「法人」の年間契約を狙った営業活動に注力すべきです。

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9割が陥る「冬だけの出稼ぎ」の罠|稼げない事業者の共通点

「除雪は冬だけの仕事だから、儲かっても一時的だ」と思ってしまいますが、これの思い込みこそが稼げずに失敗に終わる罠の1つです。

ここでは、多くの人が陥る失敗の典型パターンを3つ解説します。この罠を回避する視点を持つことが、あなたの事業を成功へと導きます。

罠1:【オフシーズンの無策】春になると収入がゼロになり、事業が継続できない

冬の間にどんなに稼いでも、春から秋にかけての収入がゼロであれば、年間の所得としては低水準になり、事業の継続は困難です。

機械の維持費や税金の支払いは、夏にも発生します。

成功している事業者は、必ずオフシーズンの仕事を確保しています。除雪で得た顧客との信頼関係を活かし、夏場は「草刈り」「庭の手入れ」「家の修繕」といった仕事に繋げています。

除雪事業の成否は、実は「夏をどう過ごすか」で決まります。

罠2:【価格設定の誤り】どんぶり勘定の見積もりで、燃料費と機械の消耗で赤字に

「大体このくらいでいいか」。という感覚的な見積もりは、確実にあなたの首を絞めます。

除雪作業には、除雪機の燃料代や車両のガソリン代、そして何より、数百万もする機械の消耗(減価償却)という、目に見えない大きなコストがかかっています。

特に降雪量が多い年は、燃料費がかさみ、気づけば赤字だったというケースも少なくありません。

「作業時間あたりの人件費+燃料費+機械の償却費+利益」という、論理的な根拠に基づいた価格設定ができなければ、どんなに働いてもお金は残りません。

罠3:【許可・保険の不備】「ただの雪かき」と甘く見て、事故やトラブルで廃業

「個人宅の雪かき程度なら、許可なんていらないだろう」。その油断が、事業を終わらせる引き金になります。

例えば、除雪した雪を道路や他人の土地に不法に投棄すれば、トラブルになります。排雪まで請け負うなら「産業廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。

また、除雪作業中に、建物の壁や車を傷つけてしまった場合、損害賠償責任を負います。

万が一の事故に備え、「事業活動総合保険」などの損害賠償保険に加入していなければ、たった一度の失敗で、廃業に追い込まれる可能性があるのでリスク管理は非常に重要です。

年間安定収益を築く!「儲かる除雪事業者」になるための5ステップ

では、どうすれば冬だけの出稼ぎの罠を避け、年間を通じて安定した収益を上げる儲かる事業者になれるのでしょうか。

あなたの事業を失敗から守り、持続可能なビジネスへと成長させるための、具体的なロードマップを5つのステップで解説します。

ステップ1:【事業設計】除雪事業の成功は「夏」に決まる!年間事業ポートフォリオを組む

最初のステップは除雪機の選定ではありません。

「冬は除雪、では夏は何をやるか?」という、年間を通じた事業計画を立てることです。

例えば、冬に除雪契約を結んだ顧客に対し、「夏場は、お庭の草刈りも年間〇〇円で承りますよ」とセットで提案。

顧客にとっては業者を探す手間が省け、あなたにとっては年間を通じた安定収入が確保できます。

草刈り、庭木の剪定、空き家管理、簡単な大工仕事など、除雪で使う体力や機材を活かせる夏の仕事と組み合わせる。この発想が、事業の安定化に不可欠です。

ステップ2:【資金・機材計画】除雪機は買うべきか?リースか?初期投資を抑える賢い選択

事業の規模にもよりますが、小型の除雪機や軽トラックなど、最低でも100万円~300万円程度の初期投資は見ておくべきです。

大型のホイールローダーなどが必要な場合は、1,000万円を超えることもあります。資金調達は、日本政策金融公庫の創業融資が基本です。

その際、高額な機材を最初から全て現金で購入する必要はありません。初期投資を抑えるためには、「リース」という選択肢も有効です。

月々のリース料は経費として計上できるため、節税効果もあります。購入とリース、それぞれのメリット・デメリットを比較し、自社の資金計画に合った、賢い選択をしましょう。

ステップ3:【許可・保険】建設業許可は必要?万が一の事故に備える損害賠償保険

除雪作業そのものに、特別な許可は原則不要です。

しかし、除雪した雪をダンプで運び、指定の雪捨て場に捨てる「排雪」まで行う場合は、自治体によっては「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要になることがあります。

また、公共事業の入札に参加する場合は「建設業許可」が求められます。まずは、地域の自治体のルールを確認しましょう。

そして、許可以上に重要なのが「損害賠償保険」への加入です。作業中の物損事故や人身事故に備えるため、年間数万円の保険料を惜しまず、必ず加入してください。自分自身を守る上でも非常に大事なことです。

ステップ4:【仕事の取り方】シーズン前に予約で埋まる!最強の「地域密着型」営業術

仕事の獲得は、雪が降ってから始めるのでは遅すぎます。シーズンが始まる前の秋が勝負です。

まずは、あなたの地域で除雪に困っていそうな個人宅や法人(店舗、工場、アパート管理会社など)をリストアップします。

そして、「今シーズン、〇〇円で年間契約しませんか?シーズン前にご契約いただければ、早期割引で〇%オフです」といった内容の、分かりやすい料金表付きのチラシを作成し、ポスティングや直接訪問で営業をかけます。

地域の工務店や不動産会社と提携し、彼らの顧客を紹介してもらう関係を築くのも、極めて有効な戦略です。

ステップ5:【料金設定】「1回〇円」から脱却!儲かる「年間契約」の作り方と相場

事業を安定させる鍵は、スポット受注から、いかにして年間契約に切り替えてもらうかです。

そのためには、顧客にとって年間契約が「お得」だと感じられる料金設定が重要です。

例えば、「スポットでの除雪は1回2万円ですが、年間契約ならシーズン中何度でも対応して、一括10万円です」といった形です。顧客は、大雪が降った場合のリスクを回避でき、あなたは安定した収益を確保できます。

料金相場は地域によって異なりますが、個人宅でシーズン5万円~15万円、小規模な駐車場で15万円~30万円程度が一つの目安となります。

競合の価格を調査し、自社のサービスの付加価値を考慮して、戦略的な価格を決めましょう。

まとめ:除雪事業とは、地域の「安全な冬」を守る、誇り高きインフラビジネス

除雪の起業は、単に邪魔な雪をどけるだけの単純作業ではありません。

吹雪の中での作業を終えた後、地域住民からかけられる「本当にありがとう、助かったよ」という温かい感謝の言葉は、他の仕事では決して味わえない、何物にも代えがたい価値です。

「自分の地域で、年間契約を獲得するための具体的な営業戦略を知りたい」

「夏場の仕事と組み合わせて、年間を通じた安定した事業計画を、専門家と一緒に作りたい」。

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