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2026.08.13 起業ガイド

古物商許可の取り方と開業手順|申請費用・必要書類と中古買取の実務

古物商許可の取り方と開業手順|申請費用・必要書類と中古買取の実務

「中古品の買取販売(せどり・リユースショップ・ブランド買取など)で起業したい」

「警察署での古物商許可申請の手続きや必要書類、古物営業法を守った買取時の本人確認や帳簿管理のルールがわからない」とお悩みではありませんか?

中古品を取り扱うリユースビジネスは、地球環境への配慮や節約志向の高まり、メルカリ・ヤフオクなどのプラットフォームの定着により、非常に高い需要と利益率を誇る人気業種です。

しかし、中古品をビジネスとして買い取り・転売するためには、「古物営業法」に基づく警察署(公安委員会)からの「古物商許可」の取得が絶対条件となります。

この記事では、不用品処分 vs 古物商営業の比較、13の品目分類、警察署への許可申請手続き(費用・必要書類・欠格要件)、買取時の本人確認・古物台帳実務、ネット販売時のURL届出、そして立ち上げまでの90日ロードマップを徹底解説します。

1. 【比較表】個人の不用品処分 vs 無許可営業にならない「古物商営業」

自分自身の所有物を売る行為と、転売目的で中古品を仕入れて売る行為では、法律上の扱いが全く異なります。

比較項目 ① 個人の不用品処分(趣味・生活) ② 古物商営業(ビジネス・営利目的)
仕入れの目的 自分が使用するために購入したものの不要化。 転売(営利目的)のために最初から買い取る。
古物商許可の要否 不要(自分で使っていた服や本の売却)。 必須(公安委員会の許可が必要)。
本人確認・帳簿義務 不要。 必須(古物台帳の記録と3年間保存)。
無許可時のペナルティ なし。 3年以下の懲役または100万円以下の罰金。

2. 古物商許可の「13の品目分類」と主たる取扱商品の選定

古物営業法では、取り扱う中古品が「13の区分」に分類されています。申請時にメインとなる「主たる品目」を選定します。

【古物商の13の品目区分】

  • 1. 道具類: 家具、家電、日用品、楽器、トレーディングカード、CD/DVDなど(最も範囲が広い)。
  • 2. 衣類: 洋服、和服、古着、バッグ(革製品以外)など。
  • 3. 時計・宝飾品類: 時計、宝石、貴金属、アクセサリーなど。
  • 4. 自動車 / 5. 自動二輪車・原動機付自転車 / 6. 自転車類: 車両本体およびパーツ類。
  • 7. 写真機類 / 8. 事務機器類 / 9. 機械工具類: カメラ、レンズ、PC、コピー機、電動工具など。
  • 10. 書籍 / 11. 金券類 / 12. 皮革・レザー用品類 / 13. 美術品類: 古本、チケット、革製ブランドバッグ、絵画など。

※主たる品目を1つ選び、今後扱う可能性のあるサブ品目も同時に複数申請することが可能です。

3. 警察署への許可申請手続き(手数料・必要書類・欠格要件)

営業所(自宅または店舗)の所在地を管轄する「警察署の生活安全課」へ書類を提出します。

① 申請費用と標準処理期間

申請手数料は全国一律 19,000円です(警察署窓口で現金納付。審査に落ちた場合でも返金されません)。申請から許可証交付までの期間(標準処理期間)は約40日〜60日です。

② 主な提出必要書類(個人申請の場合)

  • 古物商許可申請書: 警察署のWEBサイトからダウンロード可能。
  • 略歴書: 最近5年間の職歴・住所歴を記載。
  • 誓約書: 欠格要件に該当しない旨を誓約する書類。
  • 住民票の写し: 本籍地記載・マイナンバー記載なしのもの。
  • 身分証明書: 本籍地の市区町村役場で発行される「破産者等でない証明書」。
  • 営業所の使用権限を証する書類: 賃貸の場合は「古物営業(使用)承諾書」や賃貸借契約書。

③ 主な欠格要件(該当すると許可が取れない条件)

「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」「一定の犯罪で刑に処せられ一定期間を経過しない者」「暴力団員」「住居の定まらない者」などは許可を取得できません。

4. 古物営業法を遵守する実務「本人確認」と「古物台帳の記録義務」

許可取得後の営業において、防犯と盗品流通防止のために最も重要となる実務ルールです。

【買取実務の2大原則】
1. 相手方の本人確認(対面・非対面):
対面買い取り時は身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード等)の提示を受けます。宅配買取などの「非対面取引」では、本人確認書類の画像送付に加え、「本人確認書類記載の住所宛に簡易書留(転送不要)を送付する」「eKYC(身元確認ツール)を導入する」などの古物営業法で定められた厳格な非対面確認手法を行う義務があります。
2. 古物台帳(帳簿)への記録と3年間保存:
買い取りや交換の際、「取引年月日」「古物の品目・数量」「特徴」「対価」「相手方の氏名・住所・職業・本人確認方法」を古物台帳(紙または電子データ)に記録し、最終記載から「3年間」保管します。

5. ネット販売・メルカリ・自社ECでの注意点(URL届出と表示)

実店舗を持たず、ホームページやオークション・フリマアプリ等で中古品を販売する場合のルールです。

  • WEBサイト(URL)の届出: 自社のWEBサイトや、独自ショップを開設して中古品を販売する場合は、そのURLを警察署へ届け出る(届出書とドメイン割り当て証明書の提出)必要があります。
  • 古物商標識(許可番号)の掲載義務: 自社サイトや販売ページ上に「〇〇県公安委員会許可 第〇〇〇〇号 氏名/法人名」といった許可情報を正しく掲載しなければなりません。

6. 古物商開業の「最初の90日」ロードマップ

書類集めから、警察署申請、受領、買取体制の構築、営業開始までの実践スケジュールです。

  • 【第1〜30日:必要書類の収集と「警察署での事前相談・申請」】
    主たる品目を選定。役所で身分証明書や住民票を取得。管轄警察署の生活安全課へ事前連絡のうえ出向き、申請書を提出して手数料19,000円を納付する。
  • 【第31〜60日:審査期間(約40日)での「実務・システム準備」】
    標準処理期間を利用して、古物台帳のフォーマット準備、非対面本人確認の手順構築、買取用サイトや出品用アカウントの整備、古物商プレート(標識)の発注を行う。
  • 【第61〜90日:許可証受領・標識掲示と「買取・販売の開始」】
    警察署で許可証を受領。営業所に古物商プレートを掲示し、WEBサイトへの許可番号掲載およびURL届出を完了。本人確認と台帳記録を徹底しながら買取・販売を本格スタートさせる。

まとめ:コンプライアンスを徹底し、信頼されるリユース事業者になろう

古物商開業で成功するための本質は、ただ中古品を安く買って高く売ることではありません。

つまり、「古物営業法を正しく理解し、警察署で確実に古物商許可を取得すること」「買取時の本人確認(特に対面・非対面の手順)を徹底し、盗品流入を防止すること」「古物台帳への正確な記帳と3年間の保存義務を果たすこと」「法令遵守によって顧客や取引先からの圧倒的な信頼を獲得すること」にあります。

正しい許可と誠実な買取実務を行っている事業者は、プラットフォームや顧客からも長く重宝され、安定したリユース収益を積み上げることができます。

まずは今週、管轄の警察署WEBサイトを開いて「古物商許可申請の必要書類一覧」を確認し、主たる品目を何にするか整理してみることから、確実な起業への第一歩を踏み出してみましょう。

起業の始め方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの起業の始め方ガイドをご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 古物商許可は誰でも取得できますか?要件はありますか?
一定の条件を満たせば個人・法人問わず取得可能です。ただし、古物営業法で定められた『欠格要件(禁錮以上の刑を受けて5年未満の者、暴力団員、破産者で復権を得ない者など)』に該当する場合は許可を受けられません。
Q. 個人でメルカリやヤフオク、自社ECで中古品を販売する場合も許可が必要ですか?
自分の不用品を処分するだけであれば許可は不要です。しかし、『転売(営利目的)のために中古品を購入して仕入れ、販売する行為』を継続的に行う場合は、オンライン上であっても古物商許可が必須となります。
Q. 古物商許可の申請にかかる費用や期間はどれくらいですか?
警察署へ支払う申請手数料は『全国一律 19,000円(不許可の場合も返金不可)』です。その他、住民票や身分証明書等の書類取得費用が数千円かかります。申請から許可証交付までの審査期間(標準処理期間)は約40日〜60日程度です。
Q. 古物台帳(帳簿)の記録や保管はどこまで義務付けられていますか?
古物の買い取りや交換の際、品目・数量・対価・取引年月日・相手方の氏名・住所・職業・本人確認方法などを記録し、最終記録日から『3年間』保存する義務があります(1万円未満の特定の品目等で一部免除規定あり)。
Q. 仕入れた商品が盗品や偽物だった場合どうすれば良いですか?
不正品や盗品の疑いがある場合は、直ちに販売・取引を中止し、管轄の警察署へ通報(報告)する必要があります。買取時の本人確認を徹底することが、トラブル防止の最大の防壁となります。

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