2025.10.03 起業ガイド
【看護師ママの起業】資格と子育て経験を「仕事」に変える5ステップ
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「看護師の資格を活かしてあたらしいことに挑戦してみたい」
「看護と子育ての経験で何かをしたい」
看護師ママの方の中にはこのような思いを持っているのではないでしょうか。しかし、自分に何ができて、どんなことから始めたらよいかわからないですよね。
そこで今回は、看護師とママの経験を活かしたビジネスアイデアや起業成功への具体的な5ステップを解説します。この記事を読めば、看護師ママがどんな起業をしていけば良いかが理解できます。
あなたは最強!「看護師×ママ」が起業で成功する3つの理由
「私には、起業できるような特別なスキルなんてない…」そう思い込んでいませんか?
しかし、断言します!
「看護師」であり「ママ」であるあなたは、特に子育てにおいて、他の誰にも真似しにくい3つの強みを持っています。
理由1:医学的知識を持つ「子育てのプロ」という圧倒的な信頼性
あなたは、子どもの発達や健康に関する、医学的根拠に基づいた専門知識を持つプロフェッショナルです。
ネットにあふれる育児情報に惑わされることなく、「なぜそうなるのか」「どう対処すべきか」を論理的に説明できます。この専門性は、子育てに悩む母親たちにとって、信頼の証となり、知りたかった情報を伝えられるのでとても意義あることです。
理由2:悩めるママの心に寄り添える「最高の共感力」
専門家であると同時に、夜泣きに悩み、離乳食に奮闘する、子育てのリアルな痛みを知る当事者でもあります。
「大変ですよね」「その気持ち、痛いほど分かります」。この共感の一言が、お客様であるママたちの孤独な心を溶かし、深い信頼関係を築くための、最強のコミュニケーションとなります。
理由3:地域のママ友ネットワークが、最強の「口コミエンジン」になる
自分がこれまで築いてきた、保育園の保護者仲間や、公園で出会ったママ友との繋がり。
このつながりはお金では決して買えない、貴重な人脈でもあります。あなたが新しいビジネスを始めれば、彼女たちは最初の顧客になってくれるだけでなく、「〇〇先生が、こんな素敵なことを始めたんだって!」と、口コミを広げてくれます。
あなたの経験をお金に変える!3つの起業モデル
「看護師」と「ママ」という二つの経験を、具体的にどうやってビジネスに変えていくか。家庭と両立しながらスモールスタートできる、3つの代表的な起業モデルをご紹介します。
あなたの経験をお金に変える!3つの起業モデル
あなたの「看護師」と「ママ」という二つの経験を掛け合わせることで、他の誰にも真似できない、独自のビジネスを創り出すことができます。ここでは、あなたの専門性とライフスタイルに合わせて選べる、3つの代表的な起業モデルをご紹介します。
看護師ママの起業 3つのビジネスモデル
起業モデル | 仕事内容(例) | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
1. 医療的ケア特化型 | ・医療的ケア児専門のベビーシッター ・病児保育、院内保育 ・産後ケア(沐浴、乳房ケア) |
・看護師にしかできない独占市場 ・高い専門性から、高単価を設定しやすい ・社会貢献性が非常に高い |
・身体的、精神的負担が大きい ・常に最新の医療知識が求められる ・賠償責任保険への加入が必須 |
2. 専門知識・教育型 | ・ベビーマッサージ/スキンケア教室 ・アレルギー/離乳食の個別指導 ・プレパパ・プレママ向け講座 |
・自分の理想の教育を実現できる ・オンライン化しやすく、場所に縛られない ・コミュニティ化しやすい |
・集客マーケティングの知識が必須 ・常に新しい情報へのアップデートが必要 ・価格競争に陥る可能性がある |
3. 保護者向けコンサル型 | ・子どもの発達・健康に関するオンライン相談 ・ワーママ向けのキャリア相談 ・医療系メディアでのライティング・監修 |
・時間単価を最大化できる ・自分の経験そのものが商品になる ・場所や時間に最も縛られない |
・高いカウンセリング能力が求められる f・「専門家」としての信頼構築が必要 ・すぐには収益化しにくい |
例えば、医療的ケア特化型のベビーシッターは、一般的なシッターの時給が1,000円~2,000円であるのに対し、看護師資格が必須となるため時給3,000円~5,000円以上の高単価を設定することが可能です。
また、「専門知識・教育型」のベビーマッサージ教室では、単に手技を教えるだけでなく、「赤ちゃんの皮膚の構造」や「アトピー性皮膚炎の最新知見」といった医学的根拠を交えて解説することで、他の教室との差別化が図れます。
そして、これらの活動を通じて得た信頼と実績を元に、保護者向けコンサル型として、より高単価な個別相談サービスへとステップアップしていく。
このように、あなたの看護師としての専門性を「付加価値」として明確に打ち出すことが、やりがいと収入を両立させるための鍵となります。
「起業するにあたって、不安や疑問があるのでまずは聞いてほしい」
そんなお悩みの方もいるかと思います。スタートアップアカデミーでは、LINEから現在オンライン起業無料相談会を実施しています。一人ひとりに寄り添ってお話を聞きますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
看護師ママの起業|家庭と両立し、成功する5ステップ
やりたいことの方向性が見えたら、次は具体的な行動計画です。
次に。看護師ママであるあなたが、家事や育児と両立しながら、無理なく、そして着実に事業を立ち上げるための5つのステップをご紹介します。
ステップ1:コンセプト設計|誰の、どんな「育児の悩み」を解決するか
成功の鍵は「専門特化」です。「子育ての悩み、何でも聞きます」では、あなたの価値は他のコンサルタントの中に埋もれてしまいます。
あなたが持つ看護師としての知識と経験を掛け合わせ、他の誰にも真似できない、唯一無二の専門家を目指しましょう。
例えば、
- 「元NICU看護師が教える、0歳児の睡眠リズムと発達を促すネントレ専門家」
- 「小児科経験10年の私が伝える、イヤイヤ期の子どもの“癇癪”の裏にある、身体からのサインを読み解く専門家」
- 「アレルギー外来勤務の経験を活かす、アレルゲン除去食でも、栄養バランスを諦めない離乳食アドバイザー」
このように、自分の具体的な経歴を権威性として打ち出し、悩めるママの「この人なら、医学的な知識もあって安心できる」という、深い信頼を獲得するのがポイントです。ターゲットを絞るほど、メッセージは深く響きます。
ステップ2:サービス設計と価格設定|あなたの専門性を、安売りしない
コンセプトに基づき、具体的なサービスを設計します。そして、最も重要なのが「価格設定」。
看護師や主婦は、その仕事の価値に比べて、低賃金で働くことに慣れてしまっている傾向があります。
しかし、起業するからには、専門的な知識と経験の価値を、自信を持って価格に反映させなければなりません。お客様の悩みを解決することで得られる、未来の価値に対して、価格を設定しましょう。
ステップ3:集客の仕組み作り|オンラインで「指名される専門家」になる
場所を選ばずに起業するなら、オンラインでの集客の仕組み作りが不可欠です。
あなたのことを知らない未来のお客様が、ネット検索やSNSを通じてあなたを見つけ、ファンになり、サービスを購入してくれるまでの導線を設計しましょう。
その第一歩は、Instagramやブログで「〇〇専門ナース」として、徹底的に専門情報を発信することです。
「アトピーっ子のためのスキンケア専門ナース」や「双子育児の睡眠コンサル専門ナース」など、あなたの専門性を明確に打ち出します。
そして、興味を持ってくれたフォロワーをLINE公式アカウントに誘導し、そこでしか得られない限定情報や、無料相談会を案内する。
この「SNS(認知)→LINE(ファン化)→個別相談(販売)」という流れが、オンラインで安定的に顧客を獲得するための王道パターンです。
ステップ4:開業準備|法的知識と「2つの保険」で、自分と顧客を守る
看護師が起業する上で、税金以上に重要なのが「法的リスク管理」です。まず、医師の指示なく行える「診療の補助」の範囲を、厚生労働省のガイドライン等で正確に把握し、医療行為と見なされる行為は行わないことを徹底します。
その上で、万が一の事態に備える2つの保険への加入は必須です。一つは、お子様を預かる上で発生しうる事故(怪我など)をカバーする「賠償責任保険」。
もう一つは、専門的な判断やケアが原因で損害を与えたと訴えられた場合に備える「看護師賠償責任保険」です。
後者は、病院団体で加入している場合が多いですが、個人での事業活動が補償対象外となるケースもあります。必ず保険会社に確認し、必要であれば個人で加入し直しましょう。この二重の備えが、あなたと大切なお客様の両方を守る、プロとしての最低限の責任です。
ステップ5:体験会と改善|お客様(ママ)の声でサービスを磨く
準備が整ったら、いよいよサービスの提供開始です。しかし、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは、無料または割引価格での「体験会」や「モニターセッション」を実施し、お客様の生の声をいただきましょう。
「どこが良かったか」「もっとこうしてほしい」。このフィードバックがサービスを磨き上げていき、次の顧客を呼ぶきっかけになります。
扶養内で賢く稼ぐ!看護師ママが知るべきお金と時間術
主婦・ママが起業を始める際には、会社員とは異なる特有の壁が存在します。
事前にこれらの壁を理解し、対策を立てておくことで、安心して挑戦に集中することができます。
扶養の壁:「103万円・130万円」の基準と、超える前の準備
夫の扶養に入っている場合、収入が増えると扶養から外れ、世帯全体の手取りが減ってしまう可能性があります。注意すべきは2つの壁です。
- 103万円の壁(税金の壁):あなたの年間所得が103万円を超えると、夫が配偶者控除を受けられなくなり、夫の所得税が増えます。
- 130万円の壁(社会保険の壁):あなたの年間収入が130万円を超えると、夫の社会保険の扶養から外れ、自分で国民健康保険と国民年金を支払う必要が出てきます。
プチ起業では経費が認められるため、売上が103万円を超えても所得を調整することは可能です。「どこまで稼ぐか」という目標を、事前に家族と話し合っておくことが重要です。
税金の基本:年間所得48万円を超えたら「開業届」と「確定申告」
プチ起業での所得(売上-経費)が年間48万円(基礎控除額)を超えた場合は、確定申告を行い、所得税を納める義務があります。
節税メリットの大きい青色申告をしたい場合は、税務署への開業届の提出が必要です。材料費やセミナー参加費、仕事で使うスマホの通信費の一部などは経費として計上できます。日頃から領収書をきちんと保管しておきましょう。
時間管理のコツ:育児・家事・事業を無理なく回すスケジューリング
主婦・ママにとって最大の課題は時間です。家事、育児、そして自分の事業。すべてを完璧にこなそうとすると、必ずパンクしてしまいます。
大切なのは「完璧を目指さない」ことと、「優先順位をつける」こと。「子供が寝た後の1時間だけは、事業に集中する」と決めたり、便利な家電や家事代行サービスをうまく活用したりして、自分のための時間を意識的に作り出しましょう。
まとめ:あなたは、地域の子育てを支える「社会起業家」である
看護師ママの起業は、既存の制度では救いきれなかった、親子の孤独や悩みに光を当てる、非常に社会的意義の高い「ソーシャルビジネス」です。
自分の専門性と子育てのリアルな経験は、多くの家族を幸せにする力を持っています。
「アイデアを形にするためにお話を聞いてみたい」。
そんなお悩みの方もいるかと思います。スタートアップアカデミーでは、現在LINEから無料のオンライン起業相談を受け付けています。1000件以上のお悩みに対応し、一人ひとりに寄り添って伴走しています。ぜひ、起業を少しでも考えている方は一度、お気軽にご相談くださいませ。
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